ザ・タイムズ もしアメリカのミサイルがロシアを攻撃すればロシアは西を攻撃するだろう

西側の武器がウクライナ軍の兵士たちによって闇売買され、テロリストの手に渡っているなんて報道もされていますが
アメリカの際限のない挑発に、ロシア側も警告モードです
決して世界大戦の危機が去ったわけではないという事を、我々は知る必要があります

ザ・タイムズというイギリスのメディアはこう伝えています
Russia will strike West if US rockets hit us, says Putin ally
プーチンの仲間が語る、もし我々（ロシア領土）が攻撃を受けたら、西側を攻撃するだろう

記事によると

「もしアメリカから提供されたミサイルによってウクライナがロシア領土を攻撃すれば、ロシアは西側の都市を攻撃する用意がある」
とドミトリー・メドヴェージェフ元首相（プーチン側近）が、警告を発しています

ワシントンは今週、軍事支援としてウクライナにM142高機動砲ロケットシステムを送ると発表していますが
これは射程約８０ｋｍの中距離射程ミサイルです

「もし神がロシア領土を攻撃することを禁じているならば、我々は（西側の）意思決定センターを攻撃する以外の選択肢はない」
「意思決定センターはウクライナの領土以外のところにある、という事を理解する必要がある」
とメドベージェフは警告。。。つまり、ウクライナ以外の西側の都市に持ち込まれ、そこを作戦拠点として攻撃がなされる場合
その西側の拠点を攻撃する、そう警告しているわけです

また、タス通信（ロシアの通信社）の報道によると、ラブロフ外相が同じ警告を発しています
Moscow to move threat further away if long-range weapons supplied to Kiev, says Lavrov
もし長距離射程の武器がキエフに持ち込まれるならば、モスクワはその脅威を遠ざけるだけです、とラブロフは発言した

記事によると、ラブロフ外相は
「プーチン大統領は、西側が供給する新しい武器がもたらす脅威についてすでにコメントしてきた。供給される武器の射程範囲が長ければ長いほど、私たちは領土からより遠く離れたところでそれを迎え撃つだろう。ネオナチがロシアの安全を脅かす可能性がある。」
「（ロシアの）特別軍事作戦がなければ武器の供給もなかった、という決まり文句で事態を要約することは間違っている。」
「要はこういう事です、我々は過去２０年間、イギリス、アメリカ、NATO加盟国にこう警告を発し続けてきました；親愛なる友よ、あなた方は１９９９年、他国（ロシア）の安全を無視して（NATO）戦力を強化することはないという約束にサインしました。なぜそれが守られないのですか？」

ウクライナ政府は「NATOからの支援武器がロシア領土に使用されないことを保証する」と言いましたが
ロシア側は、「ウクライナ政府の保証など意味はない」と一蹴しました
また、すでにイギリスが発表している支援武器、M270ロケットシステムは、射程が70kmです


日本メディアのユーチューブで公開されているニュース番組のコメント欄などを見ていると
いまだに「ウクライナがロシアに勝利できる」と信じている人が多くて驚くのですが、よく現実を見るべきだと私は思います

勝利も何も、いまのウクライナの勢力地図を見れば分かることですが、ロシア側は西側の国境沿いから南部の黒海沿岸の重要拠点にかけて
国境に沿う形で緩衝地帯を作るように実効支配しています

また、黒海沿岸には、ロシア海軍の重要拠点があり、かつ黒海自体がロシアにとって戦略的な海であるため
南部をオデッサ方面にかけて実効支配していますが、これは物流（ロジスティック）のルートを確保しているわけです

これを見ても、ロシアが「帝国主義的な国土拡張主義によってウクライナを占領しようとしている」というのは
西側のプロパガンダにすぎない、と私は思っています
ロシアには、最初からウクライナを支配する意図などなかったでしょう

つまり、目的は最初から、NATOに近づくウクライナとロシアの間に緩衝地帯を作ってロシア国土の安全を図ること
そして、黒海沿岸のロシア海軍の重要基地の安全を確保すること
だったわけです。。。これはロシアが最初から言っている、「ロシアにとっての安全保障問題」そのものです

まあそれでも、「攻め込んだロシアが悪い」と主張するなら、もうなんとでも好きに言えばいいと思います
そういう人には説明するだけ無駄でしょうから

トランプ大統領は以前、「ロシアとは仲良くすべきだ」と発言していました
私も、今回のことは残念でなりません。。。トランプ大統領なら、こんな紛争は起きなかったでしょう

“Well, I hope we do have good relations with Russia. I say it loud and clear and I’ve been saying it for years. I think it’s a good thing if we have a great relations with Russia. That’s very important. And, I believe, some day that will happen. It’s a big country, it’s a nuclear country, it’s a country we should get along with, and I think we will eventually get along with Russia.”
「そうですね、私たちはロシアとの良好な関係を願っています。私はそれを大声で明確に言いますし、それを何年も言い続けています。私たちがロシアと素晴らしい関係を築くことができれば、それは良いことです。それは非常に重要です。そして、いつかそうなると信じています。ロシアは大きな国であり、核保有国であり、私たちが仲良くすべき国であり、最終的に、ロシアと仲良くなれると思います。」