石巻へ 20120101

お正月に実家へ帰省。震災後初めて行った時と比較すれば，市街はずいぶんと平常時に戻った気がします。実家の家もずっと修理が遅れていたのですが，やっと工事が始まったとの事で，津波でやられてしまった1階部分の40%くらいがきれいに修繕されていました。両親曰く来月には工事が完了する見通しなのだとか。とりあえずは良かったです。正直なところ「復旧」が進んでいるのは石巻駅周辺の市街地に限られていて，津波の「直撃弾」を受けた海岸寄りの地域や北上川河口周辺地域は，がれきこそ撤去されたものの，ほぼ「当時の状態」のままになっている個所が多数あります。自分も震災以降は実家周辺以外の地区に行った事がなかったので，元旦の暇を利用してちょっとだけ様子を見てきました。

一番気になっていたのは，自分が子供の頃に遊んだ「北上川河口周辺」の地域。津波で大きな被害を受けた「中瀬公園」には「石ノ森萬画館」だけがドカッと鎮座している感じ。まだ再開はできていないみたいです。中瀬公園に至る「内海橋」もいまだ破損したまま・・・。船が激突したためか河口側の柵がすっかり変形してしまってます。通行制限（大型車両通行不可）もかかっていました。北上川沿いの堤防は徐々に改修が進んでいるようでしたが，中瀬公園周辺はまだ完了していない状態で，立ち入り禁止のロープが張られていました。



子供の頃よく遊んだ川沿いの「住吉公園」。小さい「島」があって，よく釣りをしに行ったものでしたが，その島もすっかり破壊されてしまいました。地盤沈下の影響で満潮時には沈んでしまうようになったとか・・・。小学校が近い事もあり，このあたりの川沿いには「コンクリートの防潮堤」が延々と設置されていて，公園の「島」にも入ることは出来なくなっていました。島への橋を残したままコンクリートで遮蔽しているのがちょっとだけ違和感ありました。市の職員だった父曰く，現在の防潮堤はあくまで「仮設」だろうとのこと。恒久対策は，計画を作って住民と相談して合意しない限りは着工できないから，すぐには対応できないのだそうです。仮設でも良いからまずは防潮堤の整備を最優先で対応して欲しいところですね。