寒い時期に思い出すのは、湯たんぽ運びのことです。
小学校3年生のとき、半年の入院を経験したのが、50年ほど昔のことでした。
寒くなると、木造の病室も冷え込んで、寒いこと この上ありません。 そこで登場するのが「湯たんぽ」です。
タオルで包んだ湯たんぽを、寝台の足元などに入れて、暖を採ります。
記憶にあるのが、夕方の〝湯たんぽ運び〟です。 看護婦さんが、リヤカーで病棟の部屋を回り、皆の湯たんぽを集めます。 ボイラー室へ行き、熱いお湯を詰めると、病棟へ戻り、患者へ配るのです。 湯たんぽには、持ち主の名前が書いてありました。
夏の手術から5ヶ月が経ち、特派員は元気を取り戻しました。 着衣は着物で、綿入れをはおり、リヤカーに付いて回るのです。
ボイラー室へは、渡り廊下を通るなど、寒い中を歩くのですが、当番の看護婦さんと 喋りながらの 行き帰りが、楽しみだったのかも知れません。
湯たんぽは、素材やデザインが変化しながら、今でも、販売されています。
リヤカーと湯たんぽ運びは、半世紀前の、思い出です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます