松田の転校を知って、どうしても松田に会いたい…と思い、その日のうちに、直樹と正人は、松田の家に向かった。
「ピンポ~ン!」
…誰も出ない。
「ピンポ~ン!」
「誰もいないな…。もう、引っ越した?」
「まさか!昨日の今日で、そんなに早く引っ越しなんて出来ないよ」
正人は、台所の窓にうっすらと見える、台所用品を指差した。
「まだ、引っ越してないよ」
「…だけど、今日も誰もいないな…」
正人は、また、2階の窓を見上げた。
「松田~!」
しん…と、している。
「何で誰もいないんだろう…。引っ越しの準備なのかな?」
「…そうかも…」
「松田…大丈夫かな…」