探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

海は遠く

2017年05月22日 | 自然探索記~採集記(道南)


久々に海岸部へ。
この日は天気も良く、気温も高い。まさに探索日和。
釣り人が一人。釣れている気配なし。

まずは砂浜(海浜植物帯寄り)にある流木やゴミの漂流物の下を確認。
漂流物は適度なサイズがたくさん落ちているので、広く歩き回る必要がなく助かる。

ヒョウタンゴミムシ Scarites aterrimus
過去に何回かこの場所で探した時は、あまり多くは見つからない場所であったが、今回はいい感じで見つけることができた。
この子がいる場所は良い環境。
砂浜で見つけると嬉しい生き物のひとつ。
別名:スジクワガタモドキ(ウソ)


ツヤウミベハネカクシ Philonthus nudus
たまに見かける。
全体的に光沢が強く、上翅が赤いのが特徴ではあるが、上翅が黒い個体もあるらしく、それが出てきたら、ハネカクシに詳しくないわたしには判別できない。
もしかすると過去に見かけているのかもしれない。

次は海浜植物帯を調べてみた。主にコウボウムギとハマナスが占めている。
ここから一気に漂流物が激減。
流木があってもほとんどが獰猛なエゾアカヤマアリの巣になっているので厄介。
また、びっしりワラジムシがくっついていることもあり、さすがに気持ち悪く感じてしまう。

unknown
3mm程の謎小型ゾウムシ
光沢はなく、小楯板は消失しているように見える。触角と脚は赤褐色。
調てみると、海岸地帯に生息するハマベキクイゾウムシ Dryothribus mimeticusに該当する。
資料には北海道が分布域に入っていなかったが、北海道分布については既知なんだろうか?
まぁ海流で分布を広げているらしいので、北海道に生息していても不思議はないだろう。

海岸は、流木やゴミ以外に生き物の漂流物という意外な珍客に出会える可能性があるので面白い。


イソカニムシ Garypus japonicus
頑張って探したが、見つけたのはこの個体のみ。
集団生活していると思ったが・・・
体長から幼体だろう。
以前見つけた個体と微妙に異なるような気がするが・・・気のせいだろう。


ウスバカゲロウの一種(幼虫)
体長は8mm
以前、同じ場所でオオウスバカゲロウの幼虫を見つけたので、おそらく中齢サイズの幼虫と思ったが、斑紋や体色が異なるので別種っぽい。
この幼虫がすり鉢状の巣を作らない種ということだけ分かったが、巣を作らない種は複数いるので、結局種の特定ができない。
成功するか分からないが、持ち帰って飼育して成虫にしてみることにした。


内陸部の旭川から海は遠い。ここまで来るのに何時間掛かったことやら。
帰りは岩内に立ち寄り、お気に入りのホタテ定食を食べる予定だったが、納得いかないくらい値上がりしており、断念して喜茂別でラーメン食べて帰った。


ヒルミミズ探索始動

2017年05月18日 | 自然探索記~採集記(道北)


続・ウチダザリガニ一網打尽作戦
場所は前回と同じ場所なので、捕獲数はこれが限界。
成体♀×1 稚ザリ×4


雌はキャビア風の卵を抱卵していた。
前回の成体は雄ばかりだったので、雌がどこかに潜んでいると狙っていたが、なんとか1個体得られた。

今回は持ち帰ってヒルミミズをじっくり探してみることにした。
しかし特定外来種であるウチダザリガニは生きたままの移送はご法度。
そこで心臓部を錐状の工具で必殺仕事人よろしく刺してみるとうまくシメることができた。
この方法が一番移送にいいかも。


帰宅して、70%アルコールで洗浄すると、2mm程のヒルミミズが複数得ることができた。
ほとんどが鰓室に付着していたようだ。
小さすぎてゴミにしか見えない。現地の目視で見つからないのも当然。
右上の小型で細い個体がやや怪しい感じだが、その他は特徴から同種とみていいだろう。


右側先端部の口節は、やや膨らみあがあり、胴部の環節に突起らしきものは確認できない。


下側先端部が口節。
上側先端部は吸盤になっており、ここを使ってザリガニに付着する。


以前、撮影したカムリザリガニミミズ Cirrodrilus cirratus と思われる個体。
口節が漏斗状で、胴部の環節に突起があるのが特徴。
体長は2~3mm程で今回の個体よりやや大型であった。
今回の個体は、明らかにこの個体とは別種。

その他、大雑把な特徴から数種を除外できるが、手持ちの資料があまりにも乏しいため、種の特定がこれ以上できない。
各特徴が詳しく記した資料があれば・・・
マイナー過ぎてどうにもならない。
もしかするとウチダザリガニ同様、このザリガニミミズも外来種の可能性もある。

今シーズンは、ニホンザリガニとウチダザリガニを各所で採集し、それに付着するヒルミミズ類を探してみようと思う。
もしかすると、この地域に生息するウチダザリガニの分布由来が分かるのかもしれない。
これ、意外に面白い。


カエル受難

2017年05月16日 | 自然探索記~採集記(道北)


前回同様、ウチダザリガニが生息する小河川。
水溜まりにはエゾアカガエルの卵塊がちらほら確認できたが、成体の死骸が卵塊のそばに転がっていた場所がいくつかあった。
これは事件ですよ。


どれも産卵時を狙ったらしい。夜間の犯行だろう。
ウチダザリガニ、キタキツネ、エゾタヌキ、アライグマ、イタチ類、鳥が容疑生物として考えられるが、食べ方と食べ残しが多いことからキツネなどの大型動物ではない気がする。
卵塊のある場所はウチダザリガニを全く確認できなかった。
テンかミンクか?しかし付近で足跡を見かけた記憶がない・・・なら鳥か?
それにしても食べ残し方に統一性がなく不可解。
不味くて残したのではなく、いたずらに殺した感じがある。


ヒメゲンゴロウがおこぼれに預かっていた。


回復の確認

2017年05月14日 | 自然探索記~採集記(道北)


自宅からそれほど遠くないウチダザリガニが生息する小河川。
以前から釣り人も見かけていたので、サイズはともかく、マス類が生息しているだろうと思っていた。
今回のウチダザリガニ探索で、マスらしき魚類が泳いでいるのを確認。
網ですくってみると10cmほどのマス稚魚が捕れた。
パーマークはあるがサイズが小さいので、ヤマメかニジマスかは不明。
これより小さい稚魚もたくさん泳いでいたので、しっかりと繁殖しているらしい。
探索の合間にでも釣りしてみようかね。


出費の連鎖

2017年05月13日 | 標本・探索用具

ある依頼による臨時収入があり。
そう言えば20年近く愛用している登山用トレッキングシューズが靴底はすり減りボロボロ状態なので、これを機に買い替えようと計画。
しかし先日の火傷の治療費で吹き飛んでしまった・・・


でも購入した。コロンビアのトレッキングシューズ
20年も履き続けていたんだから、新調を否定する理由はない。
実はこれよりもデザインが気に入っていた靴があったが、こちらの方が履き心地がよく、軽く、価格もお手頃ということもあって悩んだ末、これに決定。
ちょっとした登山系探索に役立ってくれるだろう。

帰宅したら、自動車税の請求書が届いていた・・・