定義的に当て嵌まるかどうかは別にして、一般的なイメージで“戦国武将”というのを取り上げた場合、“女性の戦国武将”というのが何人か居る。最初に知ったのは「岩村城(岐阜県)の女城主として知られるおつやの方。」だった。他に立花誾千代、鶴姫、義姫、小松姫、妙林尼、甲斐姫等。
今年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」【動画】の主人公・井伊直虎もそんな1人とされるが、此の人物に関する資料は少なく、正直言って余り知識が無い。と言うか、昨年12月に「井伊家が所有する古文書に『井伊(次郎)直虎』を男子とする記述が見付かった。」というニュースが報じられ、井伊直虎が女性の戦国武将では無い可能性も出て来たのだから、何が何だか判らない。
其の「おんな城主 直虎」の第1回が、昨夜放送された。以前に何度か書いた事だけれど、「大河ドラマで女性が主人公の場合、概して“歴史”を描くというよりも、“一家庭”を描くという事に主眼が置かれてしまい、内向きな感じになってしまう。」所が在り、「おんな城主 直虎」への期待度は低かった。主役を演ずる柴咲コウさんの演技力に高い評価が与えられない事も、より期待度を下げさせた。
昨年の「真田丸」は色んな意味で斬新だったが、今回の「おんな城主 直虎」は「“従来の大河ドラマ・スタイル”に戻った。」という印象が強い。どういう事かと言えば、「“定番の演技が出来る子役”を起用し、“主人公の幼少期”から描くスタイル。」という事だ。(「真田丸」の場合、主役の真田信繁が12~15歳位の年齢から描いていた。)又、テンポが非常に良かった「真田丸」と比べると、スローモーさは否めない。
唯、井伊直虎という人物に関して知識が無いので、「どういう人物なのだろうか?」という興味は強く、そういう意味でストーリーにはのめり込めた。直虎の幼少期から描いていたので、柴咲コウさんは未だ登場しなかったが、其の他のキャスティングは「まあまあかな。」という感じ。
第1回で最も気になったのは、「竜宮小僧」なる存在。静岡県の方では知られた存在なのかもしれないが、自分は全く知らなかった。矢鱈と「竜宮小僧」という言葉が使われていたので、気になって気になって仕方無かった。
謀略は、戦国時代の常。第1回でも「井伊直満(宇梶剛士氏)が小野政直(吹越満氏)の讒言により、今川義元(春風亭昇太氏)から自害に追い込まれるという場面。」が在るのだけれど、「20年前の大河ドラマ『毛利元就』【動画】で、井上元兼(片岡鶴太郎氏)の謀略によって渡辺勝(榎木孝明氏)が惨殺された場面。」を思い出してしまった。
第1回を見終えた限りでは、「まあまあ。」という出来。第2回以降は、どうなる事か。