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「世界の再エネ発電、初の30%超 太陽光が後押し、英調査」(5月8日、共同通信)
「世界の再生可能エネルギーによる発電割合が、2023年に初めて30%を超えた。」とする報告書を、英シンク・タンクのエンバーが8日公表した。太陽光と風力の増加が後押しした。「化石燃料による発電量が減少する新時代が、目前に迫っている。」としている。一方、日本は約24%で、世界の割合を下回った。
2023年の世界の総発電量は、約30兆キロワット時。再エネの内訳は水力が14.3%、太陽光が5.5%、風力が7.8%、バイオエネルギーが2.4%、其の他の再エネが0.3%で計30.3%。2000年の再エネの全体は19%、太陽光と風力の合計は0.2%だった。
一方、日本の再エネの内訳は水力が7.3%、太陽光が10.9%、風力が0.9%、バイオエネルギーが4.8%。国の補助も在り、太陽光は過去10年で急速に拡大して、世界の2倍の割合だったが、風力は殆ど増えず、他の先進7ヶ国(G7)と比較しても遅れている。
「2030年に、世界の再エネ発電能力を3倍にする。」との国際目標の実現に向け、風力発電を拡大する必要が在ると指摘した。
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「“目先のコスト”が安い。」等、原子力発電のメリットは在るけれど、「チェルノブイリ原子力発電所事故」や「福島第一原子力発電所事故」等々、過去に発生した原発事故の被害が如何に大きく、そして未だに終息していない現実を考え合わせると、「不測の事態で発生するコストを積み上げれば、原発のコストは全く安くない。」と思う。「直ちに原発を廃止し、全てを再生可能エネルギーに変えろ!」なんていう非現実的な主張をする気は無いが、「原発への依存度をどんどん下げて行き、再生可能エネルギーへの切り替えを急いだ方が望ましい。」とは思う。
「発電電力量当たりの建設費が高い。」、「日照時間等の自然状況に左右される。」、「安定して大量のエネルギーを作る事が出来ない。」、「概して広大な用地を必要とする。」等、再生可能エネルギーを普及させる上での問題点は少なく無い。太陽光発電で言えば、「過疎地等に、数多のソーラー・パネルがずらっと設置されている光景。」【動画】は、景観面からもどうかと思うし、又、風力発電で言えば、余りにも強風だと破損の可能性が出て来たり、「風車が発生させる音が五月蠅い。」という話も良く見聞する。小型化や強度アップ、減音化等、技術面で改善を図り、日本も再生可能エネルギーによる発電割合をもっと上げて欲しい。