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「人の手、チンパンジーより原始的・・・指短い儘」(7月15日、読売新聞)
「人間の手の形は、チンパンジーの手よりも原始的で在る事が判った。」と、米ストーニーブルック大等の研究チームが15日、科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表した。
チームは、人間とチンパンジーの手と、800万~700万年前に居たと推定される双方の共通祖先の手を比べた。其の結果、チンパンジーは親指以外の指が長くなっていたが、人間の手は殆ど同じだった。
共通祖先は、樹上で生活していたと考えられる。チームは「主に樹上で生活を続けたチンパンジーは、枝にぶら下がり易い様に指を長くした。人間は二足歩行の生活に移った為、手を変化させる重要性が下がったのだろう。」と推測する。
京都大の中務真人教授(古人類学)は「原始的な特徴を留めた事で、人間の手は複雑な作業が出来る様に発達する余地が在ったのではないか。」と話している。
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「人間は、全ての生物よりも進化した存在。」と思っている人は結構居るだろうけれど、「劣っていると思われた物が、実は凄い能力を有していた。」という事も在る。「原始的な特徴を留めたからこそ、人間の手は複雑な作業が出来る様に発達する余地が在った。」としたら、劣っていた事が功を奏したとも言える訳だ。
2001年宇宙の旅で、猿が骨を拾って武器にするシーンが有名ですが、実はウソ!
人間が最初に武器にしたのは白兵戦用途でなく、飛び道具!
投石ですよ。
人間の腕って360度回転させられます。そして両眼が顔の前面に並んでいます。
でも、これで視界が狭くなる代わりに深視力つまり「間合を測る能力」がつき、合わせて連動する腕で、
「的を測り、狙いをつけて、最も適切な瞬間に球を放つ」という野球が出きる。弓矢も投槍も
脳の機能と体の連動では同じです。
集団で飛び道具を持つことで、喰われる立場からプレデターに変わりました!
実は間合、照準、投擲の連動は、猿として器から木へと飛び移り移動していた時の名残。
ルーシーも木から落ちて死んでますよね?
地上でトロい人類が生き残れたのは、樹上生活で培った能力を、投擲動作に変えたからです。
進化をしてないのでなく、必要だから進化をしなかった!と思います。
深視力(距離感)の他に一つあるます。
「立体視」です。
左右の眼からの映像情報を、脳内で一致させる能力です。これがあるから投球動作する時に、
ストライクゾーンを空間として認識できます。
訓練をすると地形図(2D)を3Dに「観る」事ができる理由でもあるす。
片眼の投者はいませんでしょ?
隻腕のキャッチャーがいても。
これら全ては「猿のまま」だからこその能力です。5指が同じ長さならば、投擲する瞬間に、脳からの指令で、微妙な「回転」をつける事が出来ません。その為に飛距離は落ちて、運動エネルギーが格段に落ちます。
弓矢は矢羽(鳥の羽は表裏で空気抵抗が違うので、矢を開展させて飛ばす)や、ライフル銃の旋条(ライフリング)と〃原理です。
「人間が最初に武器にしたのは飛び道具。」というのは、以前、何かの本で読んだ事が在ります。人間の身体の作りからも、「投げる」という行為を武器に繋げたというのは「成る程。」ですが、面白いのはそんな基本的な動作を、昨今の子供達は苦手にしているという事実。(http://blog.goo.ne.jp/giants-55/e/b43a177a6791a8ec8a09ea9987abdd0f)自分なんかからすると、「誰かから教わらなくても、自ずと体得出来そうな物だけれど。」と思ってしまう。