各種世論調査で、6割近い高支持率を得ている安倍政権。政権発足直後とかならば、此処迄高い支持率というのも珍しく無いが、(2回目に政権を握ってから)4年が近付こうとしている中でというのは稀有な事。
興味深いのは、「安倍政権を支持している人達の少なからずが、同政権を無条件で支持している訳では無い。」という点。と言うのも、各種世論調査の詳細を見ると、TPP法案やカジノ法案等、安倍政権が推し進めている個別の政策に付いては、賛成よりも反対が上回っている物が少なく無いので。「安倍政権に対して問題を感じていない訳では無いが、他に選択肢が無い。」と考え、安倍政権を支持している国民も多いのだろう。
「民主党政権下でのゴタゴタに、心底ウンザリさせられた国民の多さ。(自分も、そんな1人だが。)」や「自民党内が“安倍親衛隊”で溢れ返っている事に加え、『政権の暴走にブレーキを掛ける役割。』と称している公明党が、ブレーキどころかアクセル役になっている事、そして形の上で野党だけれど、実質的には“自民党の一派閥化”している日本維新の会等の存在。」が、安倍政権支持に向かわせている面も強い。
又、「前回の政権(2006年~2007年)での失敗を反省材料とし、安倍首相が上手く立ち振る舞っている。」というのも大きい。「自民党議員の言動で、大きな火種になりそうな場合は、当該議員を素早く切る。(前政権では、守り続けた結果、“大火事”になってしまった。)」や「一定間隔で政治パフォーマンスを行い、国民の注目を繋ぎ留める。」等は、「上手いなあ。」と思う。的確に指示を出す“演出家”が、側近に居るのだろうけれど。
歴代の首相と比べると、外遊が格段に多い様に感じる安倍首相。其の全てを否定はしないが、多くは各国に大金を散蒔いているだけの様にも思う。「彼方此方を訪問する事で『安倍首相は頑張っているなあ。』と国民に思わせる事が出来るだろうし、何よりも日本国内に居る時間を少なくする事で、自民党内で問題が起こった場合、追及させる時間を与えなくしたり、問題自体を沈静化&忘却化させる戦略の様にも。指示を出している演出家が居るのならば、非常に優秀。
今回の日露首脳会談、自分が安倍政権の“演出家”だとしたら、どういう演出をするか考えてみた。
日露両首脳共に、現在の支持率は極めて高い。だが、ウラジーミル・プーチン大統領の強圧的な政治姿勢には“表面に出て来ない反発”も大きいと言われているし、ロシア経済は厳しい状況に在る。日本の場合も、マッチポンプ的な目眩まし「アベノミクス」の実態が明らかとなって来ており、上手い立ち振る舞いの“本質”に気付く国民が増えてくれば、安倍政権の支持率が下降線を辿る可能性も。詰まり、高い支持率に支えられている両者は、必ずしも其の数字程の盤石さが在る訳では無く、より盤石にするが為の方策を、必死になって捜し求めている点では共通していると思う。
ロシア側からすれば「日露平和条約の締結」と「日本側から、莫大な経済援助を引っ張り出す。」事が大事で、「北方領土は一切、日本に返還しない。」という思いが在るだろう。一方、日本側からすれば「日露平和条約の締結。」と「北方領土を全て、日本に返還させる。」というのが大事で、「其の為に、或る程度の大金を散蒔くのも已む無し。」と考えている様に思う。日露共に共通する思いは「日露平和条約の締結」なのだが、日本側からすれば「北方領土を全て返還させる為の取引材料で在り、其れが叶わないのならば、日露平和条約締結だけを先行させたく無い。」と考えているに違い無い。何しろ相手は信用出来ないロシアで在り、良い所取りだけされて、重要案件は放置される可能性が高いのだから。
「北方領土問題」、日本国民からすると“満点”は「無条件での全島返還。」で在り、“零点”は「何の進展も無い。」事だろう。現実を考えると、「無条件での全島返還。」という可能性は皆無に等しい。そんな状況下、自分が安倍政権の演出家で、「政権支持率を更に上げたい。」と目論むならば、今回の日露首脳会議では次の様な“演出”をするだろう。
先ずはロシア側に根回しを行い、莫大な金を渡す事で、日本国民の“点数感覚”としては“20点位の成果”を相手に受け容れて貰う。莫大な金の中には、後で触れる“プーチン大統領の演技代金”も含まれている。
そうした上で、最初は「今回の会談で、北方4島全てが返還されるかもしれない。」という“満点回答”の雰囲気を、シンパのメディア利用等によって作り上げて行く。国民の期待が一気に高まり、安倍政権への支持が集まるのは間違い無い。
次は一転して「何も進展しないかもしれない。」という“零点回答”の雰囲気作りを行う。矢張り、シンパのメディア利用等によってだが、此の際大事なのは、相手で在るプーチン大統領に“演技”して貰い、そういう雰囲気作りを高めて貰う事。此処で日本国民の期待は一気に下がり、同時に「北方領土問題」の解決の難しさを感じさせられるに違い無い。
其の様な演出を行った上で、迎える日露首脳会談。最後の最後で、“最初から決まっていた“20点位の成果”を打ち出せば、「満点回答の期待をしていての20点回答ならば大幻滅だろうが、『満点回答の期待→零点回答への失望』という経緯を辿っているだけに、『安倍首相は、良く遣った!』と称賛の声が広がる。」に違い無い。
若し自分が安倍政権の演出家ならば、そういう演出をする事だろう。此れならば“日露両国にとってWin-Winな結論”になるかどうかは別にして、少なくとも“プーチン大統領及び安倍首相個人にとってWin-Winな結論”になるのは間違い無いから。
日本を世界地図で見た場合。アラスカからアリユーシャン列島を辿り、その延長に四島が来て、日本列島となる。
不凍港を持たないロシアをユーラシア大陸に封じているのが日本列島です。これは地図を逆に見てみれば解るです。ロシアの原潜が太平洋に出るには津軽海峡・オホーツク海か対馬海峡が、深度から有望。
つまりアメリカから見ると、北海道と沖縄は、ユーラシア大陸に打ち込まれた「東の楔」なんです。因みに西の楔が英本土。
この両者を以て、ユーラシア大陸を東西から押さえ込む。これはトランプが何を叫ぼうと変わらないアメリカの国家戦略。
沖縄と北海道が日本でなくなると、ロシアや中国の原潜が核を抱えて、ハワイから西海岸をウロチョロする事になる。それはアメリカの国土安全上で認められない。
原潜は潜航したまま数年の活動が可能だけど、音がやかましい。対潜哨戒機に簡単に見つかるから、太平洋に出るには底が(海底)が深くて、エコーを散らす幅のある通路が必要。
となってくると、津軽海峡、オホーツク海の通行には北方領土に空軍基地を置いておく事は必要なのですね。アメリカを牽制しつつ、アジアとヨーロツパに地域大国として居座るには。
だから4島返還は有り得ないと思います。
この種の考え方を地勢学といいます。軍事に関することは思考停止で拒否してきた戦後日本は
大学での研究を禁じました。
東京の大学では防衛大学と亜細亜大学しか教えている場所がなかった。
近年、防衛大学卒者やアメリカの研究機関で学んだ者の「地勢学」本が書店で目立って増えました。タブーの学門分野だったのに!
それだけ中国の膨張が危機(彼らの主張する第二列島線支配が実現すれば、中国の思惑で石油も食糧も日本封鎖する事が可能となる。
自国の民すら大躍進や文革で大量餓死させた国が、東洋鬼の国に手加減するか、反戦の人達は考えた法学良い) が現実の脅威となってる事実に依ると思います。
中国と共謀しているようで、アジアでの影響力低下による「中国の経済侵略」を沿海州で押されているロシアが、
今の時期に4島返還する訳がない!
金だけ取られて不履行にされるに決まってます。韓国も「最終」と約束した慰安婦合意で少女像が撤去されました?
そのくせ通貨スワップ「おかわり」させられようとしている。
ハッキリと言ってロシア人と朝鮮人は西欧的な「契約の概念」を持たない連中です。
詐欺されるに決まってる!
過去の歴史から、ロシアは旧ソ連時代より、自国の周りを親密国家で固め様としているし、又、アブダビ様が書かれている様に「不凍港」を有していないという事が、国家防衛上の大きな穴と捉えている節が在りますね。
日本人の中にだって良い人間も居れば、悪い人間も居る。だから、十把一絡げ的にああだこうだ言いたくは無いけれど、“国民性”という意味で言えば、「ロシア人や中国人、韓国人は概して100%の信は置けない。」と自分は認識しています。特にロシア人の場合、日本の敗戦が濃厚となった見るや、日ソ中立条約を玉音放送の7日前に唐突且つ一方的に破棄し、日本に戦争を仕掛けて来た歴史、そして戦争下では兵士による民間人への残虐行為は珍しく無いものの、ソ連兵による其れは常軌を逸したレヴェルだった事等から、どうしても懐疑的な目で見てしまいます。プーチン大統領が悪名高きKGBの出というのも、彼を心から信用出来ない所。