ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

“冤罪”は、斯くして作り上げられる

2020年01月14日 | 其の他

5日(日曜日)の出来事。友人の運転する車で、自宅に送って貰った時の事だ。時間は14時半位で、自分は助手席に乗っていた。細い道を抜け、バス通りに出る際、友人は“完全に”車をストップさせ、左右を充分に確認した上で左折した。自動車免許証を取得して以降、30年近くも無事故&無違反の彼は、慎重過ぎる程の運転をする人物で在る。

数分車を走らせていると、バックミラーにパトライトの点灯が映り込んだ。「何だろう?」と友人と話していると、赤信号で車を停止した際、パトカーが近付いて来て、「一時停止違反されたので、車を脇に止めて下さい。」と言うではないか。「何の事かさっぱり判らない、友人は車を脇に止め、自分も一緒に車を降りた。30代位の警察官が近付いて来て、友人に「先程、XX(地名)の細い道からバス通りに出られる際、一時停止の道路標識が在るのに、一時停止されませんでした。なので、反則金7千を支払って貰います。違反点数は2点です。」と言うではないか。

「えっ!?」と、顔を見合わせる自分と友人。友人もそうだが、自分も「車が“完全に”ストップし、左右を充分に確認した上で左折した。」事を、100%自信が在るからだ。2人揃ってそう主張すると、「いいえ、走って来た時のスピードを緩める事無く、左折されましたよ!」と譲らない警察官。「そんな事は絶対に無いです。30年近くも無事故&無違反で来たし、彼の場所はバスが結構通って危ないので、毎回、完全に車をストップさせ、充分に左右確認する癖が付いていますから。」と友人が反論。でも、警察官は「スピードは、全く緩めていなかった。」の一点張り

警察では反則金徴収のノルマが決められており、年度末に向けて“手っ取り早く徴収出来る一時停止違反”(「スピード違反とは異なり、『車を止めたor止めていない。』という主張が、警察サイドで“恣意的”に出来る事から、捕まえるケースが少なく無い。」と言われている。)での取り締まり数が多い。」という話は以前から聞いていたので、「そういう事なのだろうな。」と自分は感じた。

「止めた。」、「止めていない。」という言い合いを5、6分した所、警察官は「彼の場所に、一時停止の道路標識が設置されていたのは、知っていましたか?」と質問して来た。自分は記憶に無かったし、友人も同様だった様で、2人共正直に「知りませんでした。」と答えると、警察官は勝ち誇った様な顔で「でしょ。彼の場所の標識は判り難いんですよ。だから、見落としたんじゃないかと思った。」と。「おいおい、見落としたのは事実だけれど、車は完全にストップさせ、左右を充分に確認した上で左折したんだぜ。『道路標識見落とし違反』というのが在れば問題だろうが、一時停止をきちんとしたんだから問題は無いだろ。大体、判り難い設置というのを充分に理解しているのに、設置方法を変えないという事自体が問題だろ!」と思った自分は、其のを“非常に丁寧な言葉”に置き換えて伝えた所、警察官は言葉に詰まってしまった。

そんな状況を見て、パトカーからもう1人の警察官が降りて来た。50代位の男性で、彼をB、そして最初の30代位の彼をAと、以降は記す。「どうしたんですか?」と、Bは友人に尋ねる。「一時停止違反と言われたのですが、完全に車は止めていますし、安全確認も充分行っています。」と答える友人。そうするとAが、「確かにスピードは止まりそうな位の緩やかさでしたが、完全には止めていませんでした。」と答えたではないか。「えっ!?さっきは『走って来た時のスピードを、全く緩める事無く左折した。』と言いましたよね?」と反論すると、Bは兎に角、警察官2人が確認したのだから、一時停止違反なんです!声高に主張。

「そういうのは、おかしくないですか?警察官だって、見間違いは在るだろうし。兎に角、自分助手席の彼も、きちんと車を止めたという意識は100%在るのですから。」と友人が主張すると、Aは「パトカーのドライヴ・レコーダーにも、一時停止されていない映像が記録されていますから。」と言い出した。友人の車にドライヴ・レコーダーは付いていなかったので、「証拠を示せないのは痛いなあ。」と思っていたのだけれど、パトカーに付いていて映像が記録されているというので在れば、話は早い。「言い逃れをし様という気は、自分も彼も全く在りません。でも、本当に一時停止を完全に行った意識が共に在るのですから、『納得しろ。』と言われても出来ない。映像が記録されているのだったら、是非見せて下さい。本当に一時停止していないのが確認出来たら、反則金も払いますし、違反点数が付くのも受け容れますので。」と自分が言うと、Aは明らかに「不味い。」という表情を浮かべた。Aの方を見ると、「余計な事を言ってくれたな。」という表情。

少ししてAは、「肖像権の問題も在り、“個人”には見せられない決まりになってます。」と言う。おいおい、肖像権の問題って言うけど、当事者が『(構わないから)見せて欲しい。』と言ってるんだぜ。大体、“決まり”と言うけれど、具体的に法律か何かで決められている訳?と思った自分は、再び“非常に丁寧な言葉”に置き換えて質問すると、「具体的に法律とかで決められている訳では無いけれど・・・決まりは決まりなんです。」と答えたA。

「そんな馬鹿な話は無いですよ。一時停止違反の映像を見せてくれれば、即座に解決する事でしょ?どうしても納得出来ません。」と友人は主張。自分も同感だ。そうすると、納得出来ないと言うならば、其れで構いませんよ。でもね、脅す訳では在りませんが、交通反則告知書(青切符)署名指紋押捺して貰えないと、刑事裁判掛けられる可能性が出て来る事を忘れないで下さい。と、Aからは“明らかな脅し”が。

後から調べて判った事だが、どうしても納得出来ない場合は、青切符に署名&指紋押捺してはいけない。のだそうだ。刑事裁判に掛けられたしても、一時停止しなかったという明らかな証拠が出されない限り有罪にはならないし、、実際に刑事裁判に掛けられるかも、確実な事では無いと。「捕まった人間が取り調べの余りの厳しさから、してもいない犯行を『自分が行った。』と自供し、裁判が始まってから『本当は、自分は何もしていない。取り調べが余りにも厳しく、苦しかったので嘘を言った。』等と自供を翻す事が少なからず在る。」けれど、こういう自供の翻しが認められるのは簡単な事では無い。「一度自供した事は事実で在る。」という考えが支配しているからで、同じ理屈で「青切符に署名&指紋押捺をしてしまえば、後から『納得出来ない。』と主張しても、相手にして貰えない。」という事らしい。

自分も友人も疲れ果て、結局、友人は青切符に署名&指紋押捺したが、車に戻って御互いに口にしたのは冤罪”は、斯くして作り上げられるんだな。こういう事を防ぐ意味でも、ドライヴ・レコーダーを付けた方が良いね。と。

散々な経験をしたが、もう1つ不満が。反則金の支払いは郵便局か銀行で行い、コンヴィニでは駄目なのだとか。今時、郵便局か銀行でしか支払えないなんて・・・何ともアナクロなシステムで在る。*1

*1 今回の件、一部を事実と違えている。重要な部分では無く、プライヴァシーの面で「事実通り記すと、少し問題かな。」と判断した部分だけを、少し変えさせて貰った。全体の99.9%は事実で在り、重要な部分は全く変えていない。


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2 コメント

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Unknown (悠々遊)
2020-01-15 08:55:11
おはようございます
とんだ災難でしたね。
警察自身が「分かりづらい」と意識している交通標識を、そのまま放置して交通違反を取り締まる、というのは私も感じたことがあります。
世間に悪質ドライバーがたくさんいるのは確かですが、こうした悪質警官もまたいるんですね。
「納得できないなら絶対に署名や指紋押捺はしてはいけない」というのは勉強になりました。
警察・検察側が明らかな証拠を示せない限り、有罪にはできない・・・推定無罪の原則ですね。
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>悠々遊様 (giants-55)
2020-01-15 14:22:31
書き込み有り難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

もう大分前になりますが、車を当て逃げされた事を記事にしました。其の際、ネットで色々調べてみたのですが、思っていた以上に当て逃げされた経験を持つ方が居られた事に驚いたし、当て逃げに関して初めて知る事実も結構在りました。今回も同様で、知っている積りではいたけれど、いざ自分が被害者になって調べ、初めて知る事って多いですね。

判り辛い所に設置された交通標識、ネット上でも少なからず其の存在が指摘されていました。又、態々そういう場所に“張り込んでいる警察官”が結構居る事に、「事故を減らすべく、一時停止を守らせたいので在れば、設置方法を変えるべき。結局、反則金徴収ノルマを達成したいだけではないか。」という書き込みも在り、「其の通りだな。」と。

「治安を守る。」という点で、警察官に対するイメージは決して悪く無かったのですが、今回の件で悪い方向にイメージが変わりました。「こういうのはおかしい。」と思っている警察官は少なく無いと信じたいし、実際にそういう手法を行っていない警察官も存在するだろうけれど、「冤罪が作り出される環境」というのを凄く理解出来た一件でした。

個人的に「死刑容認」という考えは変わらないものの、悠々遊様が一貫して「冤罪の可能性が完全排除されない以上、死刑制度に賛成出来ない。」と主張されていますが、其の御気持ちは今迄以上に理解出来る様になりましたね。
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