ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

学生服が値上がりした一要因

2016年05月11日 | 時事ネタ関連

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風が吹けば桶屋が儲かる

 

大風で土埃が立つ。→

埃が目に入って、盲人が増える。→盲人は三味線を買う。→三味線に使うが必要になり、猫が殺される。→猫が減れば、が増える。→鼠は、齧る。→桶の需要が増え、桶屋が儲かる。

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或る事象の発生により、一見すると全く無関係と思われる場所や物事に影響が及ぶ。」という、可成りこじつけ喩えとして有名な「風が吹けば桶屋が儲かる」。5月10日付け東京新聞(朝刊)に載っていた記事「中国火鍋が人気になって・・・ 学生服は値上がり!!」も、見出しだけを目にすると「風が吹けば桶屋が儲かる」的な感じが。でも、中身を読むと・・・。

 

総務省の3月の小売物価統計によると、東京23区に於ける学生服の平均価格は、男子用が31,553、女子用は30,456円で、昨年3月と比べると男子用は3.4%、女子用は8.3%値上がりしたそうだ。

 

保温性保湿性優れていて、何年間も着るには向いている事から、学生服には一般的に羊毛が使用されている。其の羊毛価格が上昇している事が、学生服を値上げせざるをなかった要因の1つ。経済成長に伴う食生活の変化により、中国では“火鍋ブーム”が起きているそうで、国の“火鍋市場”の規模で言えば、2014年は4,130億(約6兆8千億円)と、2009年から5年で約2倍となっている。

 

中国で火鍋と言えば、一般的には肉が良く食されている。国連食糧農業機関(FAO)の報告によれば、2014年の中国の羊肉輸入量は33万トンで、2012年に比べて倍以上の増加。羊肉の需要は高まっているが、一方で同国の牧草地帯は砂漠化が進み、生産が追い付いていない現実が。

 

羊肉の輸出国で在るオーストラリアニュージーランドでは、羊肉を中国に輸出した方が利益が出るという判断(羊肉として人気が在るのは1歳未満子羊のラム肉で、或る程度大きくなってから刈り取る羊毛よりも、短期で金が入るという判断。)により、羊毛生産から羊肉生産に切り替える農家が増加。結果として、羊毛の生産量が減り、価格上昇へと繋がった。

 

又、生地に色付けする染料の値上がりも、学生服の値上がりに影響。日本では、中国から染料を輸入するメーカーが多い。深刻な環境汚染から、中国政府による規制が強化され、メーカーは其の対策費用を染料の価格に上乗せしている様なのだとか。

 

中国での火鍋ブームや環境汚染対策の強化だけが、日本の学生服の価格上昇の要因という訳では無いけれど、一要因なのは確かだろう。


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