もう30年以上前の出来事だ。理由は何だったか忘れたが、歌手の千昌夫氏が大勢のリポーターに追い回されている様子が、ワイドショーで流されていた。触れられたくない話題だったのだろう、質問には一切答えずに、千氏は足早に建物の中に消えて行った。そして、何分か後・・・。
千氏は建物から出て来た。先程の仏頂面とは異なり、満面の笑顔を浮かべてだ。異なっていたのは表情だけでは無く、格好も変化していた。当時、彼は「望郷酒場」【動画】という歌を歌っていたのだが、肩から「望郷酒場」と大きく書かれた襷を掛け、回りのスタッフがカセット・デッキか何かで同曲を流す中、「望郷酒場、望郷酒場を宜しく御願い致します!」と連呼し乍ら、移動用の車へと乗り込んで行った。リポーター達の質問には、一切答える事無く。
大勢のリポーター達が集まっているのを逆に利用して、歌の宣伝をした訳で、「此の人は本当に図太いなあ。」と笑ってしまったもの。
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「田代まさし氏 盗撮容疑で書類送検へ・・・過去には『ミニにタコ』弁明も 」(7月10日、スポニチ)
元タレントの田代まさし氏(58歳)が今月6日、東急電鉄「二子玉川駅」のホームで、持っていた携帯電話で女性のスカートの中を盗撮していた疑いが在る事が判った。10日、TBSが報じた。
警視庁によると、今月6日、世田谷区の東急電鉄「二子玉川駅」のホームで、女性を盗撮している男が居ると通報が在り、警察官が駆け付けた所、現場に居た田代氏が、携帯電話で女性のスカートの中を盗撮した事を認めた。盗撮されたと見られる女性は立ち去り、被害届は出ていないと言う。
警視庁は田代氏から事情を聴く等、捜査をしていて、東京都迷惑防止条例違反の疑いで書類送検する方針。
田代は2000年10月に、都内の駅構内で女性の下着を盗撮したとして都迷惑防止条例違反容疑で書類送検された過去が在る。盗撮理由を聞かれた際に「『ミニにタコが出来る』というタイトルのギャグ映像を作ろうとしていた。」と弁明し話題にもなった。
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「何度も何度も問題を起こし、警察の世話になっている有名人。」と言えば、男性では清水健太郎氏、女性では岡崎聡子さん辺りが“横綱級”だけれど、「覚醒剤等で5回の逮捕、盗撮で2度の書類送検。」となる田代氏は、最早“大関級”と言って良いだろう。
5年前にコカインで逮捕された際の記事が、何故か再び拡散し、「僕は逮捕されていませんよ。」と田代氏が、自身のツイッターでツイートしたのは先月の事。「面白おかしく拡散されたんだろうなあ。立ち直ろうとしているのに気の毒な。」と思っただけに、今回のニュースにはがっかりさせられた。
「辛い現実から逃避する為、覚醒剤等を使用する。」とか「下着が見たいから盗撮する。」というのでは、もう如何しようも無い。結局、清水氏も岡崎さんも、そして田代氏も余りに心が弱いのだろう。良い意味で千氏程の図太さが在れば・・・。
1980年代から1990年代に掛け、あんなにも芸能界で光り輝いていた事を思うと、今の田代氏の落魄振りは凄まじい。彼に対して同情は全く出来ないが、身内、特に彼の子供の肩身の狭さを思うと気の毒でならない。