ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

過度に美化し、妙な根性論と結び付けられるのを危惧

2014年11月11日 | スポーツ関連

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テリー伊藤負傷した羽生結弦選手を美化する風潮に疑問『感動に持ってってるのは本当なのか。』」(11月10日、トピックニュース

 

10日放送の「スッキリ!!」【動画】(日本テレビ系)で、衝突事故で負傷した羽生結弦を巡り其の様子を「美しい。」とコメントした勝谷誠彦氏に、テリー伊藤が噛み付く場面が在った。

 

番組では、8日に上海開催されたフィギュアスケートグランプリ・シリーズ中国大会で、羽生結弦がフリーの直前練習中に中国閻涵と激突、転倒した事故を取り上げ、試合後に帰した羽生の現況を伝えた。

 

VTR後のスタジオ・トークでは、羽生の怪我の具合を心配する声が相次いだ。すると、勝谷氏は「今日、又、ネット上で書かれると思うんだけどと。」断った上で「血を流した結弦君は、美しいね。」と発言し、加藤浩次は「其処、美しいと言って良いのかどうか判りませんけども。」と軽く窘めた。

 

すると、勝谷氏は「(フィギュアスケートは)点数を付ける競技だから、審査員ってのは全部見ている訳ですよ。此れでも(演技を)遣った彼のイメージは、皆の中に残る訳ですよ。今後のには、僕は(演技を)遣って良かったと思いますね。」と、怪我を押して演技を遣り抜いた事は、今後のキャリアに有利に働くと語った。

 

其の後、コメントを求められたテリーは、「僕、ずっと見ていたんですね。ぶつかって倒れたでしょう?凄い長い時間でしたよ、1分近く。(大会スタッフが)来た時に当然、脳震盪になっているの判っている訳ですよね。」と、此の転倒事故は決して軽い物では無かったのだと強調した。

 

続けて、大会スタッフに抱き抱えられる羽生の映像を指して、「僕、てっきり担架が来るかと思ってたの。担架も何も来ないで、こういう風な形で来るでしょ。」、「おい、一寸待てよと。何、御前歩かせてるんだよと正直言って思いました。」と、周囲の対応に苦言呈した。

 

テリーは、コーチブライアン・オーサー氏を含む関係者は衝突時の映像を検証し、羽生の試合出場を取り止める判断を下すべきだったと語り、もし再度転倒して頭を打つ様な事態になったら、選手生命を失う危険性が在る事故だったと警告した。

 

更にテリーは、羽生の負傷を感動話に仕立て様とする風潮に周りの皆さんが感動に持ってってるのは本当なのか。そうじゃ無かった気がするんですよね。と疑問を投げ掛け、今回の事故を教訓に、改めて直前練習の体制を含めて、見直して行くべきだろうと話を締め括った。

 

加藤が、ブライアン氏もプロのコーチで在る以上、ドクターチェックはちゃんとしていたのではとフォローすると、テリーは「でもね、ぶつかったVTRを見たら、相当ですよ。」、「僕等が見たって判る。(羽生は)全然動いて無いんですよ。」と一歩も引かない姿勢を見せた。

 

勝谷氏は「帰国時の羽生が車椅子姿だった事には、確かに違和感覚えた。」と話す一方、「僕は、美的には凄く美しかったと思うけど。」と尚もコメントすると、テリーは「そういう問題じゃ無いんだよ。」と勝谷氏に苦言を呈した。

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羽生選手が閻涵選手と激突したシーンには、心底ぞっとさせられた。(ネット上では「中国の陰謀だ!」等、アレな意見が散見されたけれど、どうかと思う。閻涵選手が態とぶつかったとは、映像を見る限り、到底思えないし。)両者が物凄い勢いでぶつかった上、転倒した羽生選手はピクリとも動かず、目は見開きっ放しで、焦点が合っていなかったからだ。

 

怪我を押して競技に挑んだ“彼等”の姿には心打たれる物が在ったけれど、少なくとも羽生選手に関して言えば、棄権した方が良かったと思っている。強打したのが頭部というのが、一番の理由。羽生選手の気持ちは判らないでも無いけれど、今大会で全てが終わる訳では無いし、無理を押して競技に挑んだ結果、選手生命どころか本当の生命に影響が出兼ねない程、憂慮される事故だったので。

 

幸いにも大きな影響は出なかった様だけれど、其れ飽く迄も結果的にで在り、「関係者が頭を悩ませ、そして羽生選手の競技に挑みたいという意思が強かった。」事は理解した上でも、彼の状況では、周りが何とか羽生選手を押し止めて欲しかった。

 

権力”に阿っ言動が目立つので、テリー伊藤氏は嫌いな著名人の1人なのだが、今回の件に関しては彼の主張に賛成。特に「羽生選手の負傷を感動話に仕立て様とする風潮」には、自分も危うい物を感じたので。

 

競技、其れもレヴェルの高い場での競技では、“或る程度”無理を押してでも挑まなければならない面は在るだろう。又、所謂根性論”を“完全”否定する気も無い。とは言え、飽く迄も程度問題だ。

 

今夏、高校軟式野球大会準決勝で、2人の投手が4日間に亘り、延長50回を投げた。」のも、そして今回の様なケースも、過度に美化し、妙な根性論と結び付けられる事。」を危惧する。「此の状況でプレーを続けるのは危険だ。」と当人が感じたとしても、周りからのプレッシャーでプレーを続けざるをなくなるケースだって出るだろう。其の結果として選手生命、最悪のケースで本当の生命が失われても、「自己責任。」の一言で片付けられてしまい兼ねない。

 

今回の件に関し、案の定と言うべきか、プロ野球監督が「闘志が凄い。が、勝負出来る男の姿。見習わないといけない。」と発言したとか。言わんとしている事は判らないでも無いけれど、「今年の春季キャンプで、猛ノックを浴びせ続けていた選手が熱中症でぶっ倒れ、心臓マッサージを受ける事態陥らせる。」等、過去に“悪い意味での”体育会気質を何度も見せて来た御仁の発言だけに、非常に気になる。


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9 コメント

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Unknown (悠々遊)
2014-11-11 10:57:57
私は根性なしなので、こういう根性論は苦手です。
圧倒的なアメリカの軍事力に対し、特攻や竹槍で対抗しようとした、戦前の根性論にどこかで繋がっているようで。

羽生選手がもし棄権していたら、中国の閻涵選手もそのまま棄権していたのではないかと思っています。
自分より怪我の重い羽生選手が競技を続けるのに、自分が棄権するわけにいかない・・・そんな無用なプレッシャーが掛かっていたのではと。
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三島由紀夫も (AK)
2014-11-11 17:46:41
勝谷と同じこと言ったと思う。

三島と勝谷だと特殊な人たちと思われそうだが、血を見ると興奮してしまうのは生理学的には正直な反応です。観客の反応もそうだったと思う。正直に言うと私も「剣劇俳優のようだ!」と思った。

>さる監督

羽生選手の判断が救ったのは中国人の子(自己責任に帰すことで、彼への猛攻撃をある程度は防いだ。もっとも本人にそんなつもりは全くなかっただろうと思うが)

そしてもう一つは非常に悲しいことだが、この手の野蛮な「マッチョな野球至上主義者」に「男らしい!立派」という感想を抱かせ、自分や自分の競技への偏見を払拭したということだと思う。こいつはきっと仙台の英雄に「ナヨナヨした競技やりやがって、このブルジョワめ」ぐらいに思っていたと思うからね。でもこういう偏見は多い。

ちなみに我が地元の少年野球の保護者会長はさる監督と同年代。少年野球への親御さんへの勧誘文句が「当たれば何十億稼げるぞ!」。サッカーやりたい、ドッジ入るという子の親には「そんなもんで稼げんぞ!」。インドア派の子供の親には「あんた、ゲームばっかりやらせたら将来犯罪者になる!野球やらせて!」

気のいい人ではあるのだが、これらの勧誘にはかなり問題あると感じてる。でも誰も指摘しない。問題にも気づいてないのだろうか。私は彼にうるさい嫌味なジジと思われてるから、何か言っても聞いてくれないと思ってるので静観しています。
末端の少年野球関係者がこの程度なんです。彼は地元高校の野球部OBで商工会の幹部兼市議会議員の後援会長。地域ボス兼同窓会幹部の特権で野球部名簿や少年野球の親の名簿をおおっぴらに選挙に使ってることもみんな知ってる。彼のグループやお仲間以外には野球のイメージダウンになってるかもしれないね。誰も指摘しないけど。
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>悠々遊様 (giants-55)
2014-11-12 01:50:51
書き込み有難う御座いました。今回は、此方にレスを付けさせて貰います。

「羽生選手が棄権しなかった事で、閻涵選手に与えた影響。」に付いては、「中国という“国”の体質を考えた時、自分も悠々遊様と同様に、『彼が棄権しなかったのだから、自分が棄権したら、“国”から何れだけ非難されるか判らない。』というプレッシャーが、閻涵選手には強く在ったろうなあ。だからこそ、棄権は出来なかったのだろうなあ。」という風に感じました。

でも、今回、AK様が書かれた「羽生選手が棄権しなかった事で、結果として閻涵選手が救われた。」というのも、「成る程、そういう面は在るかも。」と感じた次第。

自分は「侍ジャイアンツ」や「サインはV」等、所謂“スポ根物”を見て育った世代。同時に、学生時代には、“非科学的な根性論”に振り回された世代でも在ります。ですので、過度な根性論には辟易としている一方で、「根性論が、必ずしも悪いとは言い切れない。」という思いも在ります。要は、程度問題なのですが。
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>AK様 (giants-55)
2014-11-12 01:57:36
書き込み有難う御座いました。

「“血”という物が、人間を良くも悪くも奮い立たせてしまう。」というのは、確かに在りますね。自分は昔、プロレスに結構嵌まっていた人間なのですが、“血”という存在が無ければ、あんなにもプロレスに興奮出来なかったかもしれないし。

「愛国」というのを必要以上に口にする人間が概して信用出来ない様に、「男」というのを過度に口にする人間も、自分は信用出来ない。「男」というのを過度に口にするのは、自身の「男らしさ」を強調したいが為だったりする訳ですが、其の手の人間は概して「並外れた女々しさ」を有していたりするので。
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スケート好きなので長文になります (ぷりな)
2014-11-12 14:21:06
久しぶりなのにすみません。
ちょうど中国大会の放映を見ていました。2人とも棄権せずに出場すると聞いて、「このバカタレどもが!!」と思いました。怪我でふらふらなのに滑走したら転倒しまくるだろうし、その際にとっさの受け身が取れずに肩を脱臼したり頭部を打ったりするだろうからやめてくれと。国際スケート連盟が定める最低技術点をクリアし国内大会で表彰台に上がれば世界選手権の出場権は得られるのだから、今回は棄権して次回の大会と国内大会に注力すべきだと。今回棄権することよりもスケートができなくなる方がずっとファンを悲しませ、関係者やスポンサーに迷惑をかけることになります。2人とも演技を終えた時にはほっとしました。

しかし、極度の興奮状態にあるアスリートに上記のようなことを冷静に考える余裕があるかというとはなはだ心もとないので、衝突事故が起きた場合はレフェリーと大会リンクドクターが状態を確認し、状態が悪い場合には棄権させ、選手が従わない場合には退場処分にするなどのルールが必要だと考えます。

フィギュアスケートは対人競技ではないので、武道やゴールを狙う系の「コンタクトスポーツ」に比べて衝突による怪我への想定がされていないようですが、直前練習での接触事故は昔からあったそうで、むち打ち症になった選手もいたとか。
他競技での対応例を紹介する医師のコラムに対して「症例数が少なく対人競技ではないフィギュアをコンタクトスポーツと同列に語るな」という意見もネット上ではあるようですが、そういう人は「自分が論理的である」ことをアピールする負けず嫌いなのだろうと思います。症例数が多くなくても実際過去に起こっていたにもかかわらず、予防策と起きた場合の対応ガイドラインを講じておかなかったことが今回の事故を招いたのではないかと。

両選手の順調な回復を祈るとともに、やりにくい雰囲気の中でミスはありつつも大崩れせずに演技を全うした1位と3位の選手の健闘も称えたいです。
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連続投稿すみません (ぷりな)
2014-11-12 14:28:57
某“バ監督”については、予想された輩が予想通りのことをぬかしているなと呆れました。スポーツ紙も新聞を売りたい&喧嘩して取材に支障を来たしたくないのはわかりますが、これを肯定的な筆致で書くのはいかがなものかと。この監督のような輩は、さんざん自分が無理を強いておいて、それに従った選手が選手生命どころか人生設計に支障をきたすような故障をしても、「彼がやりたいというからやらせたのだ。自己管理が足りない」とぬかしますよ。きっと。

問題行動が多いにもかかわらず現場の要職につけるのは、アーリーワーク等の指導の功績ももちろんあると思います。しかし、あくまで私見ですが、彼は「決定権者が特定のやり方や人物を評価することで、彼らに対する不評の声が大きくても、反対派が持っているのは『マイナス票が無効となる構造におけるマイナス票』である」世界での渡り方がうまいのだろうなと。これは生きるために必要な力ですが、過ぎたるは何とやらです。
また、「理不尽な事に対して反発する人々を叩くのは、やった側だけでなく、本来ならば理不尽な事に対して憤ったり嘆いたりするはずの同じ立場の人々」という風潮がこの国には昔からありますが、ましになっていたはずなのに近年また強くなり始めているように感じます。
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>ぷりな様 (giants-55)
2014-11-12 21:49:22
書き込み有難う御座いました。

頭部の強打は、最悪の事態を招く事が在ります。強打して少しの間は頭がくらくらしていたけれど、暫くしたら何とも無くなったので、当人も周りも「何とも無くて良かった。」と安堵していたら、何時間かして頭痛が酷くなり、意識不明に陥った挙句、急死してしまったという事例が、昔在りましたし。


高いレヴェルで闘っているアスリートは、其の闘争本能は常人の比では無いと思っています。だからこそ、どうしても無理をしてしまう。「金メダリストの矜持」や「大勢のファンの応援」等、羽生選手が「何としても競技に出なければ。」と思ってしまうのは判らないでも無いけれど、彼の競技人生は今回の大会で終わる訳では、当然乍ら無く、以降も長く続く。そういう事を考えたら、周りが何としてでも止めて欲しかった。結果的に「何とも無くて済んだ。」だけで在り、今後の事(彼だけでは無く、他の選手達も含め。)を考えたら、強行出場は決して良い事では無かった。

某監督、ジャイアンツに移籍して以降、歴代監督に取り入る姿勢が露骨だった。巷では“爺キラー”とも呼ばれていて、現チームでも前任監督を「親父」と呼んだり、オーナーの子供に野球指導する等、良くも悪くも其の“処世術”は凄い。

彼の指導法に評価すべき点が在るのは認めるけれど、「上に阿り、下には強く出る。」というタイプの人間は、どうにも苦手。

ぷりな様が最後に書かれた“近年の風潮”、確かに強く感じますね。又、異論を力尽くで封じ込め様とする風潮も、非常に強く感じる。最近で言えば、自分にとって都合の悪い事柄に対して、何でも彼んでも「捏造」の言葉で排除し様とする輩が散見される。其れ形に権力を持った人間が、そういう事をしているのですから、本当に怖いです。
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根本陸夫 (AK)
2014-11-15 13:15:40
>中国という“国”

ぷりなさんは知ってるだろうが、相手の中国人は肺出血の疑いありで、実は羽生選手より重症のようだが、来週のフランス杯には出るらしい。

体質というよりは「大らか」なんですよね。それに尽きる。まあ日本も骨折してるが試合に出続け記録達成ってのはよくある話。競技の質が違うけど。

>あの人

ゴルフ界には取りいることが出来ず、週刊誌でキーキーわめいてた記憶がある。彼があるのは同郷の根本陸夫という人の力がすごく大きいようだが、(今のゴルフ界は浄化されてるかもしれないが)、1990年代後半のゴルフ界は根本陸夫さん全盛期の1970年代や80年代までの「古きよき野球界」より遥かに「企業舎弟」や総会屋がゴロゴロしていた世界だった。深入りしないほうが良い世界でもあったかもしれない。
そういや実は私の同郷の元有名野球選手は一時期の実績の割には球界に残ることも無く、「消息不明」扱いされてることが多いのだが、この前聞いたら「○○で暴力団の幹部になってる」とか「球界に残れなかったのはあまりに素行が悪かったから。あの根本陸夫すら彼を救済できなかった」と言っていてびっくり。「ネットにだって噂は出てるよ」というから検索したら、その通りで驚いた。
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>AK様 (giants-55)
2014-11-15 14:31:36
書き込み有難う御座いました。

閻涵選手、肺出血の疑いが在るんですか・・・其れで競技に出るというのは・・・選手生命に大きな障害が出なければ良いのですが。

自分はフィギュアスケートに関して基本的な事位しか判らないのですが、羽生選手と閻涵選手は、私生活でそこそこ仲が良かった様ですね。2人で撮った写真をネット上に載せていたりしていた様で、其れを考えても妙な言い掛かりを付けられるのは、本当に気の毒。

彼の御仁、先達ては東スポで、野球評論家の大下剛史氏と対談していました。大下氏を「おじき」と呼んでいて、「御前、何処の世界の人間なんだ?」と思うと同時に、「東スポも、僕の事をバッシングしているので、おじきに頼んで止めて貰おうかと思った。」みたいな事を言っているのを読んで、「此奴、権力者に取り入り、こういう事を普通にして来たんだろうなあ。」と、改めて不快に感じました。
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