ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

凄い人だなあ・・・

2024年01月05日 | 其の他

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「<彼の人は今こうしている>クリスマスランドセルを贈った“タイガーマスク伊達直人)” 河村正剛さん50歳」(2023年12月21日付け日刊ゲンダイ

13年前のクリスマス、漫画「タイガーマスク」の主人公・伊達直人の名で「群馬県中央児童相談所」にランドセルが寄贈された事が大きなニュースに。其れに、児童養護施設等への寄贈・寄付が全国的な広がりを見せ、“タイガーマスク運動”等と言われた。端緒となった伊達直人は、後に前橋市在住の河村正剛さんと明らかに。河村さん、今、どうしているのか。

河村さんに会ったのは、群馬県内の児童養護施設。

「子供達への支援活動を続けていますよ。6年前には、前橋市と共同で、自立支援制度『タイガーマスク運動支援プロジェクト』を発足させる等、行政や企業を巻き込む活動に力を入れています。そうした活動を、群馬県の地方新聞上毛新聞』や群馬テレビ等に、何度も取り上げて戴いているので、県内の方々は僕の事を知っている方が多いでしょう。其れで御願いして、今日は此処の一室を貸して戴きました。」。

河村さん、先ずはこう言った。前橋市に転勤遣って来て18年目。今や“前橋市の名士”だ。

「最近は施設や里親家庭から巣立つ子の支援、そして今は独り親の支援に重点を置いています。児童養護施設に居る子は、『保護者から虐待ネグレクトを受けた。』と連絡を受けた児童相談所を経て、措置される(送られる)事が多い。保護者が我が子を虐待やネグレクトしてしまうのは、経済的な余裕が無い事が原因だったりします。独り親世帯は収入が低い母子家庭が多く、苛々して子供に当たったりする事も屡々。其れで、児童養護施設に措置される子を減らすには、こういった独り親世帯の支援をしなければ、と気付いたんです。」。

河村さんの働き掛けで、前橋市では此の11月から「こどもフードパントリー」というサーヴィスがスタート。企業や団体から不要になった食料品や日用品を集め、困窮世帯に届ける制度だ。行政をも動かして来たとは、河村さん、頑張っている。

「2016年に後楽園ホールで僕の素性を明かしたのですが、其れは『僕1人で出来る事には限りが在る、行政と協力しないと運動が広がらない。』と考えたからでした。『行政を動かすには、僕自身が身元を明かして本気を見せないといけない。』と思ったのです。素性を明かした翌日に、前橋市長の秘書から電話が在ったので、公表して正解でしたね。」。

然し、何故後楽園ホールで公表を?

初代タイガーマスク佐山聡さんのデビュー35周年という注目される大会だったので、マスコミが集まる場だったからです。佐山さんとは2012、2013年頃、支援の輪を広げたいと考えた僕から連絡して繋がり、一時は協力して活動していたんです。」。

熱心に活動して来た事が伝わって来る。然し、仕事はどうしているのだろうか。名刺には、「社会活動家」と在るが・・・。

「ちゃんと仕事をしていますよ(笑)。、どんな仕事をしているかは、公表していません。職場に連絡が来て、周りに迷惑を掛けてしまうので。」。

政治家に成らないか?」という誘いや、「売名行為だ。」等の誹謗中傷も多く受けそうだ。

「政治家に成る気は、今の所在りません。僕の遣りたい活動が、自由に出来なくなってしまうので。誹謗中傷や『今月の家賃が無いので、御金下さい。』といった御願いも、僕のSNS等に良く寄せられます。でも、そうした事には、一切対応しない事にしています。先程御話しした様に、僕1人で出来る事には限りが在り、対応し切れませんから。」。

、河村さんが恵まれない子達の支援を始めたのは、自身の複雑な生い立ちが背景に在る。

3歳の時、母親が病死。母親の実家の大分で、祖父母、母の弟、河村さんの兄弟と暮らしていた。

小学校2年の時、福岡県北九州市の父親の元へ。ところが、父親から「御前は、俺の実の子じゃ無い。」と聞かされた

叔父や父親から、僕だけ殴る蹴るの虐待を受けて来たのは、其のだったんだ。』と知りました。『生まれて来て御免なさい。』と、土下座して謝罪させられた事も在ります。実は、母方の実家といっても、母は養女だった事が後に判り、血の繋がりは母方とも無かったんです。実の父親が誰かは、今も判りません。『自分が何者なのか?』、知りたい気持ちは在りますが、今は封印し、活動に専念したいと思っています。」。

高校卒業後に上京し就職すると、当時住んでいた足立区内の児童養護施設に、毎月1万の寄付を始めた。

「其の施設への寄付は、今も続けていますよ。『自分の為に使えば良かった。』とは、微塵も思いません。続けて来たから、今が在るので。子供の頃、『何で生まれて来たんだ?』と存在さえ否定された僕が、今は行政の首長議員、民間企業の社長さん達に『協力するよ。』と仰って戴いて、支援の輪が広がっている。13年前にランドセルを贈った子の1人は此の春、大学生に。喜びと遣り甲斐を感じています。」。
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ヴォランティア活動をしている著名人に対し、「金儲けの為だろ!」とか「売名行為だろ!」といった誹謗中傷がされたりする。以前にも書いた事だが、ヴォランティア活動の主催者が“泡銭”を得る目的で行っているなら論外だが、“御車代”程度を貰ったりするならば、全然問題無い。又、“『売名行為だ何だ。』と批判するだけの人間”よりも、“ヴォランティア活動という実際の行動に移している人”の方が、遥かに評価出来る。というのが自分の考えだ。

所謂「タイガーマスク運動」が広がりを見せ始めた頃、思わず涙が出てしまった。“生きる事に汲々としている人が少なく無い御時世”に在って、“見ず知らずの生活に困っている人達”の為に身銭を切れる人が少なからず存在するという事実は、自分の涙腺緩ますには充分だったから。

過去に何度か書いたけれど、父は自分が幼い時に病気で急死した。詰まり、自分は“母子家庭”で育って来た訳で、辛い思いをする事も少なからず在った。でも、親戚等、“周りの人達”が良くしてくれた事も在り、一般的な母子家庭の子供達からすれば、遥かに恵まれた生活を送る事が出来た。そういう感謝の思いも在り、「あしなが育英会」等への募金は、出来る限り協力させて貰っている。

でも、河村氏が行って来た事と比べれば、金額や期間等、何も彼もが遠く及ばない。そんな彼の複雑な生い立ちを、今回初めて知り、「凄い人だなあ・・・。」と思った。「叔父や父親から、殴る蹴るの虐待を受けて来ただけでは無く、『生まれて来て御免なさい。』と土下座して謝罪させられた。」なんていうのは、間違い無くトラウマになっている「親から虐待を受け続けて来た子は、自分が親になった時、子供に対して同じ様な虐待をしてしまい勝ち。」という話を良く見聞するが、河村氏の場合は叔父等を“反面教師”とし、「自分は、そんな子供達を生み出さない為に頑張りたい。」と、就職してから直ぐに行動に移していたのだから。言うは易く、行うは難し。」と良く言われるが、河村氏には頭が下がる思いだ。


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