以前にも書いたけれど、「無死満塁で点数が入るか否かは、最初の打者が大きく影響する。」と思っている。「無死満塁」に限らず、無死で得点圏にランナーを置いた場合も、同様の事が。統計的にどうなっているか判らないけれど、イメージ的にはそういう思いが強い。昨日の日本シリーズの第4戦も「3対3」で迎えた10回裏、マリーンズが無死2&3塁としたのに、次打者のサブロー選手が浅いレフトへのフライを打ち上げて得点を入れられなかった事が、結果的には此の回を無得点で終わらせ、延いては「3-4」でドラゴンズが勝利した結果に結び付いた様にも思う。2勝2敗の五分に持ち込んだドラゴンズ。似たタイプの両チームだけに、白熱した試合は非常に面白い。
閑話休題。
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「12月に民主訪中団=10人程度、小沢氏より規模縮小-岡田幹事長」(11月1日、時事通信)
民主党の岡田克也幹事長は1日夕の記者会見で、12月中旬に同党の訪中団を派遣する意向を明らかにした。岡田氏自らが団長を務める。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を切っ掛けに日中関係が冷え込む中、中国共産党との政党間交流を通じて関係改善の糸口を探るのが狙い。岡田氏は「今迄培って来た両党間の交流の一環として、信頼関係を深めたい。」と強調した。
岡田氏は「訪中する以上、ハイレベルでの意見交換が在った方が望ましい。」と述べ、胡錦濤国家主席や温家宝首相等との会談に期待を示した。
昨年12月、当時、民主党幹事長だった小沢一郎元代表が党所属議員約140人を率いて訪中。胡主席とも面会したが、同盟国の米国から「民主党政権は中国重視。」との疑念も招いた。会見で岡田氏は「余り多いのも如何かという気もする。人数は決めていないが、10人を超える事は無いと思う。」と述べた。
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正当な事柄に関しては臆する事無く、毅然とした態度で正当性を主張し続けるのは当然の事で在り、其れは中国に対してだけでは無い。と言って、何とかの一つ覚えの如くわざわざ侮蔑的な言葉を投げ掛けたり、「気に入らないから戦争を仕掛けてやれ!」みたいな主張を繰り出すのも、“真に成熟した大人”としてはどうかと思う。遠くから「ああだこうだ。」と言い争いをしているだけでは何も解決しないし、確固たる戦略を持った上での主張を面と向かってするのは必要な事だろう。
だから訪中其の物が間違っているとは言わないが、重要なのは其の中身。此れまでに何度となく中国要人との接触を図って来た民主党の政治家達。上の記事でも触れている様に、昨年には小沢氏が大勢の議員を引き連れて中国を訪れてもいる。「中国とは良い関係を構築出来ている。」というのが民主党の売りでも在った筈なのだが、尖閣諸島問題の推移を見る限りでは、「良好な関係の構築」というのは民主党側の一方的な思い込みだったと言っても良い。表面的な笑顔を浮かべ「やあやあ、どうも。」と握手は出来ても、強かな中国を相手に「意味の在る人脈作り」と「丁々発止で遣り取り出来る環境作り」は出来ていなかったという事だ。(「自分が乗り出したら、二元外交になってしまう。」という言い訳をするのかもしれないが、本当に昨年の訪中団が意味の在る物だったならば、小沢氏が調整を図れた筈だ。)
自民党政権下を含め、「訪中」とは結局の所「大国への定例挨拶」、即ち「参勤交代」に過ぎなかったと思う。こんなのは外交でも何でも無いと思うし、岡田氏の率いる訪中団が従来の参勤交代で在ってはならない。
閑話休題。
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「12月に民主訪中団=10人程度、小沢氏より規模縮小-岡田幹事長」(11月1日、時事通信)
民主党の岡田克也幹事長は1日夕の記者会見で、12月中旬に同党の訪中団を派遣する意向を明らかにした。岡田氏自らが団長を務める。尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件を切っ掛けに日中関係が冷え込む中、中国共産党との政党間交流を通じて関係改善の糸口を探るのが狙い。岡田氏は「今迄培って来た両党間の交流の一環として、信頼関係を深めたい。」と強調した。
岡田氏は「訪中する以上、ハイレベルでの意見交換が在った方が望ましい。」と述べ、胡錦濤国家主席や温家宝首相等との会談に期待を示した。
昨年12月、当時、民主党幹事長だった小沢一郎元代表が党所属議員約140人を率いて訪中。胡主席とも面会したが、同盟国の米国から「民主党政権は中国重視。」との疑念も招いた。会見で岡田氏は「余り多いのも如何かという気もする。人数は決めていないが、10人を超える事は無いと思う。」と述べた。
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正当な事柄に関しては臆する事無く、毅然とした態度で正当性を主張し続けるのは当然の事で在り、其れは中国に対してだけでは無い。と言って、何とかの一つ覚えの如くわざわざ侮蔑的な言葉を投げ掛けたり、「気に入らないから戦争を仕掛けてやれ!」みたいな主張を繰り出すのも、“真に成熟した大人”としてはどうかと思う。遠くから「ああだこうだ。」と言い争いをしているだけでは何も解決しないし、確固たる戦略を持った上での主張を面と向かってするのは必要な事だろう。
だから訪中其の物が間違っているとは言わないが、重要なのは其の中身。此れまでに何度となく中国要人との接触を図って来た民主党の政治家達。上の記事でも触れている様に、昨年には小沢氏が大勢の議員を引き連れて中国を訪れてもいる。「中国とは良い関係を構築出来ている。」というのが民主党の売りでも在った筈なのだが、尖閣諸島問題の推移を見る限りでは、「良好な関係の構築」というのは民主党側の一方的な思い込みだったと言っても良い。表面的な笑顔を浮かべ「やあやあ、どうも。」と握手は出来ても、強かな中国を相手に「意味の在る人脈作り」と「丁々発止で遣り取り出来る環境作り」は出来ていなかったという事だ。(「自分が乗り出したら、二元外交になってしまう。」という言い訳をするのかもしれないが、本当に昨年の訪中団が意味の在る物だったならば、小沢氏が調整を図れた筈だ。)
自民党政権下を含め、「訪中」とは結局の所「大国への定例挨拶」、即ち「参勤交代」に過ぎなかったと思う。こんなのは外交でも何でも無いと思うし、岡田氏の率いる訪中団が従来の参勤交代で在ってはならない。
力のある国は軍事、経済、資源などその持てる力を背景に、強気の外交が出来ますが、持たざる国には2つの選択があると思います。
ひとつは、世界で一番強いと思われる国に庇護を求め、虎の威を借る狐として振舞うこと。
もうひとつは、大国の何処とも組することなく、注意深く相手の出方を探り合従連衡で生き延びる方法です。
戦後の日本は前者の道を選び、自らの外交力を放棄したにも等しい状況ではないでしょうか。
もう随分昔になりますが、印象的な言葉を今も思い出します。その頃の中国は台湾に代わって国連復帰したばかりで、力は秘めているものの各方面において決して大国とは言いがたい国力でした。
スポーツの親善試合として日本を訪れた中国代表団の幹部が挨拶で発した言葉。
「我々は親善が目的であって、勝ち負けにはこだわらない」
もちろん、親善試合のほぼ全てで、日本が中国を圧倒する結果で終わりました。それから数十年、力をつけた選手たちを擁し、中国の関わるスポーツの試合で中国幹部からそんな言葉が聞かれることはまずありません。
初めから勝負にならないと見れば「勝ち負けにはこだわらない」とし、勝てるとなれば迷うことなく勝負にこだわる。中国のこのしたたかさから日本は学ぶべきことが沢山あるように思います。
此れは自分も含めて言えるのですが、政府の弱腰を責める以上は、国民個々も其れなりの「覚悟」を持って責めなければいけないと思っています。「強硬路線を取らなければ駄目!」と主張するのも、又は「大国には敵わないのだから、唯々諾々と従うしかない。」と主張するのも、其れによって受ける影響を受忍する覚悟を決めて言わなければ本来はおかしいという事。「強硬路線で経済的な大ダメージを受けたとしても、或いは盲従路線で恥辱を受けたとしても、其れを本当に受忍覚悟が在るのかどうか?」、国民個々の真剣さが問われる所ではないかと。「政治家達が勝手にした事だから、私は知らないもーん!」では済まされない。ましてや「生意気な国には戦争を仕掛ければ良い!」といった短絡的主張をしている人達には、果たして本当に「身体を吹き飛ばされたり、命を失う戦場に自らが赴く覚悟。」が在るのかどうか。
中国は非常に強かな国です。否、中国だけでは無く、他の国家も同様。日本は良くも悪くも“御人好し”で在り、だからこそ「信頼を得ている。」という面も無くは無い。「損して得取れ。」という喩も在りますし、強かな国を相手にした外交では「押し引き」も重要な要素になるでしょうね。