ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「闇祓」

2022年01月21日 | 書籍関連

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のクラスの転校生は、何かがおかしい。」。

クラスに馴染めない転校生・白石要(しらいし かなめ)に、親切に接する委員長・原野澪(はらの みお)。然し、そんな彼女に要は、不審な態度で迫る。唐突に「今日、家に行って良い?」と尋ねたり、家の周りに出没したり。やばい行動を繰り返す要に恐怖を覚えた澪は、憧れの先輩・神原一太(かんばら いった)に助けを求めるが・・・。
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辻村深月さんの小説闇祓」を読了

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・闇ハラ:「闇ハラスメント」の略。

・闇ハラスメント:精神・心が闇の状態に在る事から生ずる、自分の事情や思い等を一方的に相手に押し付け、不快にさせる言動・行為。本人が意図する、しないに拘らず、相手が不快に思い、自身の尊厳を傷付けられたり、脅威を感じた場合は、此れ当たる

・闇ハラ家族:闇を振り撒く人及び其の集合体。何処にでも、誰のにも居る

・闇祓(ヤミハラ):闇を振り撒く人から、逃れる事。彼等の闇を祓う事及び其れ生業にする人々の総称
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記憶違いで無ければ、辻村作品を読むのは、今回が5作品目。初めて読んだのが10年前で、直木賞を受賞した「鍵のない夢を見る」(総合評価:星3.5個)。そして、「かがみの孤城」(総合評価:星4.5個)、「ツナグ 想い人への心得」(総合評価:星3.5個)、「琥珀の夏」(総合評価:星4つ)と読み、今回の「闇祓」に到る。

「闇祓」は、「かがみの孤城」及び「ツナグ 想い人への心得」とテーストが近い。此の世とは思えない、不可思議な世界を描いた作品。だからだ。定義上記したが、作品の最後になって明らかになるのは、「闇ハラ家族と、闇ハラを闇祓する者達との闘い。」で在る。

内容的には全く無関係なのだけれど、子供の頃に読んだホラー漫画魔太郎がくる!!」を重ね合わせてしまった。人が持つ邪悪な部分と、其れに影響されてしまう人々。というのが、そう感じさせたのだろう。

「立場が変わると、人も変わってしまう。」と言う。「立場が変わった事で、勘違いしてしまう。」というのも在るだろうけれど、『“其の人”の立場が変わる事で、“其の人の周りの人間”の言動が変わり、結果として其の影響を受け、“其の人”は変わってしまう。』というの“も”在るのだろうな。と、「闇祓」の中で最も印象に残った「第3章 同僚」で感じた。

総合評価は、星3.5個とする。


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