もう30年近く前になるが、インドに行った事が在る。と言っても、「日本からケニアへ海外旅行で向かった際、直通便では無かった為、ケニアで乗り換える必要が在り、待機時間が結構在った事から、空港外に一度出て数時間観光した。」というのが実状。だから、デリー周辺をさらっと観光しただけなのだが、訪れる前に「インドは街中に犬、猫、豚、牛等々、多くの動物が歩き回っている。人と動物の距離感が、非常に近い国だ。」という話を聞かされてはいたけれど、本当にそんな感じだった。「こんなにも様々な動物が街中を歩きまわっているなんて、日本では考えられない。」と驚いたっけ。
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「牛の胃から塵71kg インド、汚染と『野良牛』の問題浮き彫りに」(3月5日、AFPBB News)
インドで先月、妊娠中の牛の胃からプラスチックや釘等の塵計71kgが摘出され、後に此の母牛と胎児は死んだ。同国の汚染と、飼い主の居ない“野良牛”という2つの問題が、改めて浮き彫りになった。
ヒンズー教徒が多数を占める同国では、牛は聖なる動物と崇められる。「都市部に、合わせて500万頭の野良牛が居る。」と推算されているが、其の多くが路上に散乱する大量のプラスチック塵を食べている。
動物愛護団体「ピープル・フォー・アニマルズ・トラスト・ファリダバード」は先月下旬、交通事故に遭った牛を救出。獣医師は直ぐに、牛が妊娠しており、苦しんでいる様子に気付いた。
同団体の代表は、「先月21日に4時間に及ぶ手術が行われ、此の牛の胃からプラスチック塵や釘、ビー玉等が見付かった。」と明かし、「13年間の経験の中で、1頭の牛から摘出された塵の量としては最多だ。」と述べた。
獣医師等は早期分娩を試みたが、胎児は母牛の体内に充分な成長スペースが無かった為に死に、母牛も其の3日後に死んだ。
プラスチック塵を食べて死んだ牛の数の全国統計は無い。唯、英字紙「ザ・タイムズ・オブ・インディア」は2017年、「北部の都市ラクノーだけでも、年に約1,000頭が死んでいる。」と報じている。
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「プラスチック塵が、多くの海洋生物を死に到らしめている。」事は過去に何度か記事にしているけれど、「インドでは多くの牛が、プラスチック塵を食べて死んでいる様だ。」というのはショックな話だ。又、同国の野良牛も、想像を絶する数で在る。