子供の頃、ニュース番組で「台風“イッカ”」という表現を耳にする度、頭の中では「台風一家」という漢字に置き換わっていた。「猛烈な風雨を伴う台風を、“一家”という纏まりとして捉えて表現している。」と思っていたのだ。中学生になった頃だろうか、「台風がさっと通り過ぎる。」という意味の「台風“一過”」が正しい漢字なのを知ったのは。
「上陸直後の中心気圧は960hPa、中心付近の最大風速は40mと、関東に上陸した台風としては統計開始以来、最強クラスとなった今回の台風15号。」が、我が地域を通り過ぎた。
昨年9月、徳島県に上陸し、近畿地方を中心に甚大な被害を出した台風21号。「関西国際空港は高潮による滑走路の浸水等で閉鎖した後、タンカーが衝突した事で関西国際空港連絡橋の一部が破壊され、一時孤立する。」等、大きな被害を映像でまざまざと見せ付けられた。台風21号の最低気圧は915hPaだったので、其れには及ばなかったものの、今回の台風15号には強い警戒をしていた。
昨日、早い段階から台風に備えた。強風で飛びそうな物は全て片付け、物干し台は横に倒し、そして物干し竿は外して地面に置いた。(近所でも、同様の事をしている家が結構在った。)「停電の可能性も在る。」との事だったので、久し振りに懐中電灯の点検も。
日付けが“今日”に変わった辺りから、猛烈な風雨の音が家の中に飛び込んで来る様に。特に雨音は相当な物で、「下水の逆流により、トイレ等の排水口から水が噴き出ないだろうか。」と心配してしまった程。幸いにも、そういう事にはならなかったが。
昨年、屋根を全面張替えしたので、雨漏りの心配は無くなったものの、何しろ古い家なので、暴風で揺れたりする事が在るのが、結構怖かったりする。最強クラスとされた今回の台風も、雨より風の方が心配だったりしたのだが、思ったより風は強くなかった。風に関しては、昨年の台風の方が怖かった。
そんなこんなで夜が明け、風雨が収まった早朝に外を確認すると、家に被害は出ていなかった。「此の大きさなら、倒れる事は無いだろう。」と思っていた大きな植木鉢が倒れていたのは意外だったが、一番驚いたのは道路中を埋め尽くす街路樹の葉。(暴風で飛び散った)無数の葉で出来た絨毯の様だった。
我が家には大きな被害が出なかったものの、関東地方を中心に大きな被害が出ている台風15号。自然災害の恐ろしさを、改めて感じさせられた。