ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

「早く人間になりたい!」

2006年03月13日 | TV番組関連
1970年代に幼少年期を過ごした人にとって、TVアニメは今の子供達以上に大きな存在だったのではないだろうか。かく言う自分もその内の一人なのだが、懐かしいアニメが数多く在る中でも、無国籍風のタッチが忘れられない作品と言えば、「黄金バット」と「妖怪人間ベム」がパッと頭に浮かぶ。

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それは、何時生まれたのか誰も知らない。

暗い、音の無い世界で、1つの細胞が分かれて増えて行き、3つの生き物が生まれた。

彼等は勿論人間では無い。又、動物でも無い。

だが、その醜い身体の中には、正義の血が隠されているのだ。

その生き物・・・。

それは、人間になれなかった妖怪人間で在る。
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このナレーションで始まるアニメが「妖怪人間ベム」だった。妖怪人間の名前は、「ベム」、「ベラ」、「ベロ」。或る時はその醜い姿故に人々から迫害され、又或る時には友情を育み、何時か人間になれる日を夢見ながらも、人々を苦しめる悪の存在と闘って行くというストーリー。

彼等の心の叫びとも言える早く人間になりたい!は、当時の子供達の間で流行語になった程。無国籍風のタッチも、韓国の東洋放送が日本人のアニメ・スタッフを招請し、自局内の動画製作部の韓国人スタッフに技術指導をして貰った上で製作したというのが大きく影響しているのだろう。

今でもファンが少なくないこの作品がこの程リメークされ、4月1日より東MAX(アズマックス)・・・ではなくANIMAXで放送開始される。旧作の雰囲気を出来るだけ踏襲しているとの事で、既にオフィシャル・サイトも立ち上がっている。こちらでそのパイロット版を見る事が出来るのだが、確かに嘗てのルパン三世が今の”アメコミ”調に変わった時の様な激しい違和感は無い。

でも、何かやっぱり違う気もする。今回ベロ達が活躍する場は、「東洋の東の端にある巨大な湾港都市」という事なのだが、その雰囲気は限りなく日本に近い様に思え、その事が嘗ての無国籍風な魅力を減じさせている様に思う。

そして噂では、ベロ達の指の数が5本になるという。旧作ではベロ達の指の数が3本となっていた。この事は、彼等が完全な人間になっていない妖怪人間で在る事を象徴しており、それが故に人々から差別&迫害される要素にもなっていたと思う。

何時の頃からか、「3本指を描く事は差別的で在る。」と批判される様になったので、今回は5本にしたという事なのかもしれないが、3本指で在る事で差別&迫害された彼等を描く事で、差別される者の哀しみと、逆に差別する者への憤りを子供心に感じていた自分としては*1、正直今回の”変更”には複雑な思いも在る。

何はともあれ、今の子供達が新しい「妖怪人間ベム」を見て、どの様な思いを持つのか興味深い所だ。

*1 「妖怪伝 猫目小僧」等でも同じ様な思いを持った。

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5 コメント

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コーフンです(笑) (teru)
2006-03-13 01:47:29
妖怪人間ベム!!!



見てました!!

怖いくせに、見てました(笑)



”指5本”の件、自分も違和感アリです。



例えば”ちびくろサンボ”とか、一時的に発禁?状態になってましたよね。今は復活しましたけど。

その時も違和感を感じていました。



当時のその文化を、当時の時代背景や価値観も含め、ありのままで見たり触れたり出来ることって、大事ではないかなと思っています。





あ、そうそう。

先週半ばにもコメントありがとうございます。



ヅカの舞台、ぜひ一度ご覧になってみて下さい。

(^^)



10年ほど前は、男性の観客といえばやや高齢層の方々でしたが、近年では若い男性が増えています。



観劇デビューの際にはおっしゃってください(笑)

よろしければガイド役、いたしますので。
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なんだか (syuu)
2006-03-13 10:38:46
 妖怪人間ベム・・・私も観てました。子供心になんだか

怖くて、でも観たくて・・。でも、指が5本になる・・というのは、どうもなぁ。何でもかんでも「差別的」と言うほうが、差別意識が強いんではないか・・・と思いますね。そうですかー。4月からアニマックスでやるんですね。楽しみです(笑)

 黄金バットも見ましたよ。なんだかちょっと、怪人二十面相のお話に出てくる感じがしていて、いいですね。あの時代風景も好きです。時代的には同じくらいに出来たのでしょうか?

 でも、頭だけが黄金なんですよね(笑)
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Unknown (おばば)
2006-03-13 14:52:09
ああ、懐かしい。毎回見ていて最後に胸が痛くなるような思い。そういう今のアニメには見られないようなヒューマニズムがありましたよね。こちらのブログでも紹介させてもらいます!
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こんばんはー!(*・`ω´・)ノ (「刷りバカ日誌」@にわけん)
2006-03-13 18:03:10
妖怪人間ベムは僕もなぜだか忘れられない作品ですねー。



…と、記事に関連性がなくてすいません。

心臓移植費用を求めている一人の少女がいます。

まなちゃんを応援して下されば幸いかと存じます。

(決して押し付け等ではございませんので

万一お気を害しましたならお詫び申し上げます。)

今日はこのようなコメントで申し訳ございません。

<(_ _`*)X(*´_ _)>
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ダイアナが好きです♪ (まなぶ)
2006-03-13 22:08:58
こんばんわ♪

「妖怪人間べム」は大好きで全話を録画してますヨ!

なぜだか自信たっぷりなべラが、思わぬ強敵にあって危機に陥ると、ドキドキしちぇいました(性的な意味でです・・)当時から私は玄人好み(年増好み?)だったようです(恥)

無国籍風といえばタツノコプロの作品って異国情緒あふれる絵が多くありましたよネ?

「新造人間キャシャーン」「科学忍者隊ガッチャマン」

ヨーロッパ風な石畳や建物のデザイン、ギャラクターやアンドロ軍団が街を我がもの顔で行進する姿は“第2次世界大戦”の記録映像のようでした。

ベルクカッツェやゲルサドラのキャラも妙に日本離れしてましたし(そもそも性を超越してました・・)、

それをいえば「死ね死ね団」も相当に日本離れ(日本を憎んでいるから当然でした)していて、中でもミスターKの配下の女性はダイアナ、ミッチー、キャシー、オルガ、ロリータ、とどう見ても日本人なのに名前が西洋風でしたネ(笑)

部下達がミスターKに

「イエッサー!」

というのと同様に ダイアナたちには

「イエス マム!」

と返事をするのも ドキドキしました(笑)

2号ライダー・一文字隼人の初登場の衣装も、少年心にも“とってもキザ”に見えたものでした〆
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