昨日、「いぬのえいが」という作品を見る為に、映画館に足を運んだ。犬が堪らなく好きなので、兎に角見たくて堪らなかった。「犬の居る生活」を描いたエピソードがオムニバス形式で繋がり、犬と人の様々な触れ合いから生まれる愛情と、世界にたった一つの掛け替えの無いモノの大切さを訴えたかったというこの作品。50種90匹もの犬達が登場するというのも楽しみだった。
公園で犬を散歩させる渡辺えり子さんと佐野史郎氏のシーンからこの映画は始まる。御互いの犬を表面的には褒め合いつつ、その実、自分の犬こそが最も可愛いと思っている二人の掛け合い。自分の身に置き換えてみると、この気持ちは良く判る。唯、スクリーンを埋め尽くすドギツイ色彩と妙にミュージカル風な展開には、正直、映画館迄足を運ぶ程の作品ではなかったかも・・・と思った。
しかし、次のエピソードからは違った展開を見せる。中村獅童氏演ずる広告代理店のプランナー山田がドッグフードのCMを手掛ける事になるのだが、上司やクライアント、そしてCMに出演する女優のマネージャーから次々と無理難題とも思えるリクエストが出される。その為、ドッグフードをアピールするはずの映像が、どんどん妙な方向に変化して行き、出来上がったCMは・・・。変化して行くCM内容も笑えるが、上司役の高橋克実氏の御調子者ぶりや、クライアント側の北村総一朗氏の好い加減さが笑いに花を添えている。
他のエピソードでも笑えるシーンがてんこ盛り。幼少時から犬に吠えられ続け、これは犬が自分に何かを訴えているに違いないと思い立った一人の男。田中要次氏演ずるこの男が、犬の気持ちを何とか知ろうと開発したのが”犬の気持ちを翻訳する機械”の「バウリンガル」という設定。念願叶って犬の吠える声を翻訳すると・・・。機械に表示された”犬の言葉”に大爆笑してしまった。
又、散歩途中の家で見掛ける”犬”に恋してしまった1匹のパグ。その声を担当しているのが”怪優”の荒川良々氏。彼の存在は、半年程前に見た「SURVIVE STYLE 5+」で初めて知ったのだが、滑舌の悪さとオドオド感が何とも言えない”味”を感じさせる。彼の味の在る声優ぶりと、最後に判る犬の正体のお馬鹿さ加減とが相俟って、これ又声を出して笑ってしまった。
映画の終盤は、一転してシンミリとさせる展開となる。廻りの意向に振り回され、自分の仕事に自信喪失したCMプランナー山田は、1匹の犬の存在を思い出す。彼が幼少時、病気(喘息?)療養の為移り住んだ街で出遭った迷い犬のポチ。その愛らしさからポチを愛しみ続ける彼だったが、或る日、雨中でポチとポチと戯れている最中に病気が悪化。意識を失った彼はそのまま病院へと運び込まれ、その後東京へと引っ越す事となる。別れの言葉をかける事すらも出来ず、ポチとはそれきりになってしまう。
ポチとの思い出を捜しに、彼は再び彼の地に戻る。そして、当時、ポチと自分の触れ合いを見守ってくれていた同級生(小西真奈美さん)から、ポチが自分の乗った救急車を追い駆けて行ったきり、そのまま帰って来なかった事を聞かされる。
実は、様々な人との出会いを重ねながら、山田が入院していた病院に辿り着いていたポチ。だが、既に退院していた山田には、そんな事を知る由も無い。彼の姿を追い求め、病院の玄関先に居ついてしまったポチ。そこで、再び様々な人との出会いを重ね、最後は玄関先で息を引き取ってしまうポチ。その事も又、山田は知る由も無い事だった。
1匹の犬を巡る人々の姿に心打たれる。又、少年時代にしていた様に、ポチの幻影に向かってボール投げをする山田の姿にはホロリとさせられた。
最後のエピソードは、1匹の幼犬マリモが家に飼われる事になってから、その死迄を淡々と描いている。マリモの成長過程を透明感溢れる映像で断片的に見せ、飼い主である少女の心の呟きを短い言葉でこれ又断片的に挿入。泣かせようという作り手側のあざとい計算を感じなくもなかったが、そんな事すらもどうでも良く思えてしまった。恥ずかしいが、涙が止まらなかった(^o^;;;。
「楽しくて思いっきり笑って、だけど切なくて涙が零れる、新しいハッピー・ムービー」というのがこの作品の惹句だが、その通りだと思う。犬好きの人は言う迄もなく、そうでない人も何かが心に残る映画。”良き時代”を思い出させてくれるこの作品は、一般料金1,800円を出しても惜しくない内容だと思う。
公園で犬を散歩させる渡辺えり子さんと佐野史郎氏のシーンからこの映画は始まる。御互いの犬を表面的には褒め合いつつ、その実、自分の犬こそが最も可愛いと思っている二人の掛け合い。自分の身に置き換えてみると、この気持ちは良く判る。唯、スクリーンを埋め尽くすドギツイ色彩と妙にミュージカル風な展開には、正直、映画館迄足を運ぶ程の作品ではなかったかも・・・と思った。
しかし、次のエピソードからは違った展開を見せる。中村獅童氏演ずる広告代理店のプランナー山田がドッグフードのCMを手掛ける事になるのだが、上司やクライアント、そしてCMに出演する女優のマネージャーから次々と無理難題とも思えるリクエストが出される。その為、ドッグフードをアピールするはずの映像が、どんどん妙な方向に変化して行き、出来上がったCMは・・・。変化して行くCM内容も笑えるが、上司役の高橋克実氏の御調子者ぶりや、クライアント側の北村総一朗氏の好い加減さが笑いに花を添えている。
他のエピソードでも笑えるシーンがてんこ盛り。幼少時から犬に吠えられ続け、これは犬が自分に何かを訴えているに違いないと思い立った一人の男。田中要次氏演ずるこの男が、犬の気持ちを何とか知ろうと開発したのが”犬の気持ちを翻訳する機械”の「バウリンガル」という設定。念願叶って犬の吠える声を翻訳すると・・・。機械に表示された”犬の言葉”に大爆笑してしまった。
又、散歩途中の家で見掛ける”犬”に恋してしまった1匹のパグ。その声を担当しているのが”怪優”の荒川良々氏。彼の存在は、半年程前に見た「SURVIVE STYLE 5+」で初めて知ったのだが、滑舌の悪さとオドオド感が何とも言えない”味”を感じさせる。彼の味の在る声優ぶりと、最後に判る犬の正体のお馬鹿さ加減とが相俟って、これ又声を出して笑ってしまった。
映画の終盤は、一転してシンミリとさせる展開となる。廻りの意向に振り回され、自分の仕事に自信喪失したCMプランナー山田は、1匹の犬の存在を思い出す。彼が幼少時、病気(喘息?)療養の為移り住んだ街で出遭った迷い犬のポチ。その愛らしさからポチを愛しみ続ける彼だったが、或る日、雨中でポチとポチと戯れている最中に病気が悪化。意識を失った彼はそのまま病院へと運び込まれ、その後東京へと引っ越す事となる。別れの言葉をかける事すらも出来ず、ポチとはそれきりになってしまう。
ポチとの思い出を捜しに、彼は再び彼の地に戻る。そして、当時、ポチと自分の触れ合いを見守ってくれていた同級生(小西真奈美さん)から、ポチが自分の乗った救急車を追い駆けて行ったきり、そのまま帰って来なかった事を聞かされる。
実は、様々な人との出会いを重ねながら、山田が入院していた病院に辿り着いていたポチ。だが、既に退院していた山田には、そんな事を知る由も無い。彼の姿を追い求め、病院の玄関先に居ついてしまったポチ。そこで、再び様々な人との出会いを重ね、最後は玄関先で息を引き取ってしまうポチ。その事も又、山田は知る由も無い事だった。
1匹の犬を巡る人々の姿に心打たれる。又、少年時代にしていた様に、ポチの幻影に向かってボール投げをする山田の姿にはホロリとさせられた。
最後のエピソードは、1匹の幼犬マリモが家に飼われる事になってから、その死迄を淡々と描いている。マリモの成長過程を透明感溢れる映像で断片的に見せ、飼い主である少女の心の呟きを短い言葉でこれ又断片的に挿入。泣かせようという作り手側のあざとい計算を感じなくもなかったが、そんな事すらもどうでも良く思えてしまった。恥ずかしいが、涙が止まらなかった(^o^;;;。
「楽しくて思いっきり笑って、だけど切なくて涙が零れる、新しいハッピー・ムービー」というのがこの作品の惹句だが、その通りだと思う。犬好きの人は言う迄もなく、そうでない人も何かが心に残る映画。”良き時代”を思い出させてくれるこの作品は、一般料金1,800円を出しても惜しくない内容だと思う。

犬だったからできた映画です。
猫も好きですが、猫じゃああいった映画はできないかなと。
私は動物好きですが、それほど入り込めなかった…
泣かせてはくれるけど、
あの、未来ペットみたいなアニメの部分と、
マリモで充分のような気がして…
まあ、映画の感想は 個人の自由ですからね。。。
笑いもあり、涙もありですね。
ありがとうございます!
自分はあまり映画はみない方なんですけど、
こういうのならいっぱい観たいなと思いました!
いいですよね☆犬に対する愛しい気持ちが倍増する感じです!
私も号泣してしまった「マリモ」ですが、
チカラの入ったブログを拝見して
あらためて、作品のよさを感じました。
私は犬飼いたい病にかかっています。
でも、ペット禁のマンションに住んでます・・・(ToT)
私なんて、最後のマリモで号泣してしまい、その前のことを忘れかけちゃっていました・・・・(^_^;)
ほんとに、いい映画でした。
先日「ねぇ、マリモ」の本を購入し、届くの待ちです。
また1人でじっくり読んで、泣こうと思ってます
ただ泣かせるだけの映画ではないところがとてもいいと思います。
涙の量と笑いの量がうまい具合にバランスがとれていて。
こちらのブログでは、いぬのえいがのストーリーがよくまとめられていて、本当に感動した人が書いているんだなぁと感心しました。映画を見ない人でも、キャストやあらすじがわかりますよね。
いぬのえいがのブログ、盛り上がっていますね!みなさんのコメントやトラックバックが飛び交っていて面白いです。
こんな映画が上映されているとは!!
ぜひ、見なければぁ~。
教えてもらってしまいました、
ありがとうございます~(笑)。
『いぬのえいが』本当に良い作品でしたね。
正直、軽い気持ちで観に行ったのにあんなに良い作品だったことに驚いています。
一度でも犬を飼ったことのある人なら(いえいえ、飼ったことない人でも)涙が止まらないでしょうね。
この作品を観てよかったです。