ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

言い分

2008年07月16日 | 時事ネタ関連
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① 割に合わない事と思い知らせるべし

7月13日付けの東京新聞に「区立図書館 貸し出し破損に苦悩 異例の履歴保存 効果」という記事が載っていた。図書館の蔵書を切り取ったり、CDを破損したりする等利用者のマナーが乱れているとして、東京都練馬区教育委員会が、区立図書館で資料の貸し出し履歴を一定期間保存するシステムを始めた所、破損資料の除籍件数が3ヶ月連続で減少したそうだ。

図書館の貸し出し履歴は、個人の思想信条と関係するプライバシーとされ、日本図書館協会では「返却後出来るだけ速やかに消去しなければならない。」との基準を設けている。その為、練馬区立図書館も返却されると逐一情報を消去していたのだが、余りに破損が多い事から、今年の1月より区内11ヶ所の図書館で資料を借りた人の登録番号等を、その前に借りた2人の番号等と共に保存する仕組みを設けた。最長で13週間保存されるそうだが、この事を図書館入口やホームページで利用者に周知した所、月に10件程度、破損した資料の利用者に問い合わせる事が出来、原因が特定出来た4件に関して弁償させたという。又、利用者に原因が在る破損の為蔵書から「除籍」となった資料件数は、統計を取り始めた3月には832件在ったが、4月が661件、5月が561件(何れも暫定。)と減少

人手が足りない為、全てを照会するのは不可能だが、状態が酷い物等を抽出しているという。「情報が外部の第三者に漏れたり、利用されたりする事が絶対に無いとは言い切れず、利用者のプライバシーを守る為にも余計な情報は持つべきでは無い。」と、履歴保存に否定的な声も在る。

2年前の記事「図書館の本への書き込み」でも触れた様に、近場の図書館でも破損したり書き込みが為されている書籍を良く目にする。それも一寸した破損や書き込みといったレベルでは無く、「自分の物じゃないんだから、どう取り扱っても関係無い。」といったさもしい心が透けて見える様な酷さなのだ。当ブログではこれ迄に何度も書いている事だが、汚職や偽装問題、はたまた書籍類の破損等々、「悪事を働いても割に合う。」と思わせてしまう環境が在るから、愚行を為す人間が減らないのだと思う。悪事で得た利益の倍額を返却させ、尚且つ所属している組織に一定期間(乃至は永久に)居られなくしてしまう位の厳罰が為されれば、余程の物好きで無い限り悪事に手を出そうとする者は減る。書籍類を破損させたり、書き込みを為した者には、「その確認に要した人件費+当該書籍類の費用の倍額」を請求しても良いのではないか?一部の不心得者の為に、その他大勢の真っ当な者達が不利益を被るのは納得出来ない。


② 言い分

北朝鮮金剛山を観光で訪れていた韓国人女性が、北朝鮮兵に射殺された事件」で、北朝鮮観光当局は「全面的な責任は韓国側に在る。」との見解を示し、真相究明を求める韓国当局の要請を拒否した。当該女性が射殺されるに到った経緯には疑問が多々在るが、「この女性はフェンスを乗り越えて軍事区域に入り込んだ。」という北朝鮮側の主張が事実“ならば”、女性に落ち度が在ったとは言える。でも、それがイコール「韓国側の責任」とするのも妙な話で、「やはり北朝鮮は、まともな会話が出来ない国。」という印象を強くした。

山崎拓氏、そして加藤紘一氏と、北朝鮮に関する2人の議員の発言が非難を浴びたのは記憶に新しい所。両者の言い分には全面的に賛同出来ないものの、同時に全面的に否定出来ない事は記事で記した。「声高に勇ましい事を言いさえすれば、それが全て正しい。」とされる風潮には不気味さを感じているし、表面的には北朝鮮に対して辛辣な言動をし乍ら、裏では北朝鮮と密接な関係を築いているという連中の噂をチラホラ耳にするからだ。

週刊朝日(7月11日号)には、「安倍さんには政治家としての思慮がない」という山崎拓氏のインタビュー記事が載っていた。所謂タカ派』の政治家達は、国民に向けては勇ましい事を言いますが、実際には安全な対岸から叫び声を上げているだけです。(中略)そもそも、彼等自身が当初は『対話と圧力』と言っていた訳ですし、圧力一辺倒では政府の方針とも矛盾します。北朝鮮を批判し続ける事で人気を保てる政治家達は、今の膠着状態が続いた方が良いのかもしれませんが、被害者の家族は何時迄待てば良いのか。拉致問題寧ろ、こうした政治家達の『利権』と化してしまっているのではないでしょうか。対北強硬派で知られる或る政治家は、陰では『私は怖いから北朝鮮には行かない。』と発言していたと聞きました。等々、個人的に頷けるコメントも幾つか。

ハッキリ言って、山崎氏は好きな政治家では無い。「交渉の為に北朝鮮に乗り込んでいると言っているが、それは利権や女性を宛てがって貰う為ではないか?」という声には、「それも在り得そう。」と思わない訳では無い。唯、対北強硬派と呼ばれる政治家達が、概して自国内でワアワ言っているだけで、北朝鮮に乗り込もうともしていないのも事実。「視察」と称する「海外旅行」には嬉々として参加する多くの政治家達の中に、自国民救出の為に北朝鮮に乗り込む者は居たのか?

「思慮の欠片も無いのに、唯々自身の勇ましい言葉に酔っているだけの“様な”政治家。」よりも、主義&主張は異なっていたとしても実際に行動する人の方が、個人的には余程信頼出来る。
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9 コメント

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やむを得ないのでは・・ (ハムぞー)
2008-07-16 21:36:48
たしかに
「絶対に誰か判らないだろう」と思っているから
カキコミや切り取りなどの迷惑行為をするのであって、
「誰がやったか、判る可能性がありますよ」
という状況になれば
これらの行為の抑止力になるでしょう。

しかし図書館ヘビーユーザーの
私が言うのも何ですが
もし私が作家なら、図書館の存在は
許せないでしょうね・・・。
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Unknown (tak)
2008-07-16 21:52:14
図書館の貸し出し図書の破損、減ったといってもまだ500件以上ですか。。。まあしょうがないケースもあるんだろうけど、ちょっと多いですね。

拉致問題に関してはもう「6カ国協議」とかまどろっこしい「学級委員会」みたいなのやめて、自分らが組織した特殊部隊で取り返しに行くべきですね。そうしないと字の通り「拉致が開かない。。。」
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>tak様 (giants-55)
2008-07-17 00:03:45
書き込み有り難う御座いました。

図書館を利用していると、悪質な書き込みや破損が近年非常に増えている事を感じます。止むを得ない破損なら別ですが、明らかにカッターナイフで頁を切り取った様なケース等には、正直憤りを覚えますし。こういう事をしている人に限って、自身の所有物を好い加減に扱われると激昂したりするものですから、全く手に負えません。

拉致問題、結局は「パフォーマンスだけで色々言っている政治家が多い。」と“相手”に見透かされているのも大きいと思うんです。もっと言えば「熱し易くて冷め易い国民性」すらも織り込み済みで、「御し易い国。」という思いが在るのかも・・・。
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本を開いた時のにおいが好きですね (薔薇)
2008-07-17 09:55:44
落書きについては世界遺産に書き込むのも公共の建物や図書館の本に書き込むのも罰しないといけない。 が、ユーモアのあるものや知的なものを時々発見して、にんまりしてしまうこともある。 誤字を指摘したものや、解説を付したものにさらなる誰かの見解を付け加え次第にウィキペディア状態になっている落書きには笑えた。 これは趣味でやっている人間がいるのかもしれないと、その時ふと思った。 ある程度のインテリジェンスのある人物が思い浮かんだ。 汚してあるものやページを破りとっているものは酷いが、どうしてもその部分の記述が必要だったのだろうかと想像すると、どういう人間なのかとさらに想像が膨らんだ。 ハンガリーの油田地帯で独ソの戦車による攻防が行われた時の記録がその人にどうして必要だったのだろう。 軍事マニア?  
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>薔薇様 (giants-55)
2008-07-17 10:48:50
書き込み有り難う御座いました。

喩えるのが非常に難しいのですが、最近の本って昔の本と頁を開けた時の匂いが違う様に感じませんか?インクや紙質の違いかもしれませんが。昔は岩波文庫の頁を開けた時の匂いが凄く好きでした。古い図書館の黴臭い匂いも、何とも言えない郷愁を感じさせます。

過去の記事(http://210.165.9.64/giants-55/e/1fefae60395ea7025eb8e7e55983c2b3)でも触れた様に、いけない事には変わり無いけれども、思わず「へー。」と唸ってしまう書き込みも在りますね。「自分はこれだけ物を知ってるんだぞ。」という他者へのアピール、そしてその事で得る充足感なのかもしれませんが。
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公共のものを大切に (リリオム)
2008-07-17 20:54:52
 このフレーズは昔はおもに子供たちに向けられたものだったように思うのですが、いつの間にか大人にも等しく呼びかける言葉になってしまいました。大人の一人として悲しい。
 図書館利用時には雑誌のコーナーも立ち寄ります。新刊の後ろにバックナンバーが収納されているのですがその冊数がとても少ないのに驚きます。記事を切り取られたりで除籍になったものが多いのでしょうね。残っているものも傷みがひどい。履歴保存やむなしです。このままでは図書館の存続が危ういですから。
 仮に破損がなくても我が自治体の図書購入費は少なすぎます。建物だけはバブル期の建設なので立派過ぎるくらいなのに内容は貧困
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>リリオム様 (giants-55)
2008-07-18 00:21:13
書き込み有り難う御座いました。

図書館に行くと、マナーの悪い大人を結構見掛けます。館内にて大声で携帯で話している大人。どう考えても言い掛かりとしか思えない事を、何時迄もグチグチとスタッフに言っている大人。(単に自身のストレス発散としか思えない。)(蔵書の)週刊誌に載っているクロスワード・パズルに、ペンで平然と書き込みしている大人。この書き込みをしている爺さんには流石に注意をしましたが、「あんたの本じゃないだろ?」と意味不明な逆切れを返されました。人生の先輩からこんなアホな言い訳をされ、怒りよりも寂しさを感じましたね。

「仏作って魂入れず」という諺が在りますが、折角立派な図書館を作っても、肝心な蔵書が充実していないのでは意味が無いですよね。自分は子供の頃、図書館で一杯本を読めた事を感謝しています。日本の未来を背負って立つ子供達には、少なくとも読みたくなったら何時でも本が読める環境だけは整えて上げたいものです。
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図書館にて (ゆう)
2008-07-18 01:46:18
こんばんは。
いつも楽しく拝読させていただいています。

先日図書館にて調べ物をする機会があり、
資料の最初の頁に以下のことが
書かれていました。

「図書は丁寧に扱いましょう。
 蜜蜂や蝶は、花の蜜は吸うが
 花を荒さぬ。」

思わず「うまい」と思ってメモに残しました。

記事の更新楽しみにしています。
今後ともよろしくお願いいたします。m(_ _)m
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>ゆう様 (giants-55)
2008-07-18 02:54:21
初めまして。書き込み有り難う御座いました。

洒落た表現ですね。これは図書館の方が、注意事項として記していた物なのでしょうか?そうじゃ無く利用者が書いた物だとしたら、、貴重な資料に書き込みをしていたという意味では同罪とも言えますが(笑)。

書籍は人類にとって、貴重な財産の一つ。自分の所有物では無いからと乱暴に扱うのでは無く、常に自分の所有物の如く大事に扱って欲しいものです。

こちらこそ、今後とも何卒宜しく御願い致します。
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