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「チームの顔が・・・FA流出が多い球団は何処?」(11月3日、ベースボールキング)
10月30日からFA権の申請手続きがスタート。本格的にストーヴ・リーグが幕を開けた。1993年オフから導入されたFA制度を利用して、此れ迄多くの選手が移籍している。其処で、FAによる流出が多い球団を見て行きたい。
此れ迄最も流出している球団は、西武の13人。1994年オフにダイエーへ移籍した工藤公康を始め、清原和博、和田一浩、涌井秀章等が他球団へ移籍。松井稼頭央、中島裕之は国内球団では無く、活躍の舞台を海外へ移している。又、土肥義弘はFA権を宣言し、独立リーグでプレーした。今オフはFA権を持つ炭谷銀仁朗、渡辺直人等が残留を表明している。
2位は日本ハムの11人。昨年オフ迄はソフトバンク、オリックス、阪神と並び9人で2位だったが、大引啓次と小谷野栄一がFA移籍した事により、単独2位となった。日本ハムは此れ迄、片岡篤史、小笠原道大、森本稀哲等が移籍している。今オフは国内FA権を取得した大野奨太、矢野謙次が残留を発表した。
又、FA流出が最も少なかったのは、2004年に球団が消滅した近鉄と2005年に新規参入した楽天の3人。楽天は岩隈久志、福盛和男の2人がメジャーへ挑戦し、藤井彰人は阪神へ移籍した。
◆FAによる流出選手が多い球団ランキング(2014年オフ終了時点)
1位:西武(13人)
工藤公康/石毛宏典/清原和博/松井稼頭央/豊田清/和田一浩/土肥義弘/細川亨/許銘傑/帆足和幸/中島裕之/片岡治大/涌井秀章
2位:日本ハム(11人)
河野博文/片岡篤史/岡島秀樹/小笠原道大/建山義紀/藤井秀悟/森本稀哲/田中賢介/鶴岡慎也/大引啓次/小谷野栄一
3位:ソフトバンク(9人)
武田一浩/工藤公康/若田部健一/村松有人/城島健司/杉内俊哉/和田毅/川崎宗則/山崎勝己
3位:オリックス(9人)
石嶺和彦/山沖之彦/中嶋聡/木田優夫/星野伸之/田口壮/加藤伸一/日高剛/寺原隼人
3位:阪神(9人)
松永浩美/仲田幸司/新庄剛志/藪恵壹/野口寿浩/藤本敦士/藤川球児/平野恵一/久保康友
6位:ヤクルト(8人)
広沢克己/吉井理人/川崎憲次郎/高津臣吾/稲葉篤紀/石井一久/五十嵐亮太/相川亮二
6位:巨人(8人)
駒田徳広/松井秀喜/小久保裕紀/上原浩治/高橋尚成/鶴岡一成/サブロー/小笠原道大
6位:中日(8人)
落合博満/前田幸長/野口茂樹/福留孝介/川上憲伸/中村紀洋/小池正晃/中田賢一
6位:DeNA(8人) 佐々木主浩/小宮山悟/谷繁元信/門倉健/相川亮二/内川聖一/村田修一/金城龍彦
10位:広島(7人)
川口和久/江藤智/金本知憲/黒田博樹/新井貴浩/高橋建/大竹寛
11位:ロッテ(6人)
田村藤夫/小林雅英/薮田安彦/橋本将/小林宏之/成瀬善久
12位:楽天(3人)
藤井彰人/福盛和男/岩隈久志
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「FAによる流出選手」という事では、一番少ないチームがゴールデンイーグルス及び近鉄バファローズで在ろう事は想像出来たが、意外だったのはカープの10位。イメージ的には、もっと多い感じがしていたので。
先月、「『2005年度ドラフト会議』で指名された選手達の顔触れを見ていたら・・・」という記事で、「2005年度ドラフト会議」で指名された選手の内、何の位が現役を続けているのかを紹介した。現役率の低さは、以下の通りで在る。
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「『2005年度ドラフト会議』で指名された選手の現役率の低さランキング」
1位:ライオンズ(28.5%)
2位:ホークス/ジャイアンツ(36.3%)
4位:マリーンズ/カープ(37.5%)
6位:ドラゴンズ(41.6%)
7位:タイガース(50.0%)
8位:ゴールデンイーグルス(54.5%)
9位:バファローズ/スワローズ(57.1%)
11位:ベイスターズ(60.0%)
12位:ファイターズ(66.6%)
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飽く迄も「2005年度」という“1年間”だけのデータでは在るが、「現役率の低さ」で1位だったライオンズが、「FAによる選手の流出」でも1位というのは興味深い。
でも、「現役率の低さ」で最下位(→現役率が最も高い)のファイターズが、「FAによる選手の流出」ではライオンズに次いで2位と高いのだから、「『現役率の低さ』と『FAによる選手の流出』との間には、直接的な関係性が無い。」のだろう。