東京新聞のサンデー版(12月2日付け)に「地域、生活に深く関係 神社信仰」という特集が組まれていた。宗教には全く関心が無い自分だが、この特集はなかなか面白かったので今回紹介させて貰う事にした。
改めて説明する必要も無いとは思うが、神社とは神道信仰に立脚した宗教施設で在り、「八幡様」や「御伊勢さん」、「天神様」、「御稲荷さん」等々、全国に約8万の神社が鎮座しているそうだ。神社に祭られている神を祭神と言い、古代の頃はその多くが「農耕神」としての性格が強かった。しかし時代が下る毎に生活の実態に即して「商売繁盛の神」や「疫病除去の神」、「火災予防の神」、「学問の神」等、専門性を持った特定の祈願に霊威を示す信仰へと移り変わって行く。「万物創造に関する神(天之御中主神[あめのみなかぬしのかみ]等)」や「職業に関して祭られた神(金山比古神[かなやまびこのかみ]等)」、「天象地象に関する神(火之加具土神[ひのかぐつちのかみ]等)」、「食物に関する神(宇迦之御魂神[うかのみたまのかみ]等)」、「死後神に祭られた人(徳川家康、明治天皇、菅原道真、平将門等)」、「外来の神との習合(七福神)」等、多種多様の祭神が存している。神の使いと称される動物も「伊勢神宮:鶏、伏見稲荷大社:狐、熊野大社:八咫烏(やたがらす)、出雲大社:蛇、鹿島神宮及び春日大社:鹿、宇佐神宮:鳩」等、こちらも神社によって様々。
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熊野信仰: 神道、仏教、民間信仰、修験道等を習合した信仰。参詣者の案内等をする御師等が活躍し普及。農林水産の神、良縁を司る。
祇園信仰: 祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)と牛頭天王(ごずてんのう)の同体とされる。災厄を起こす御霊を鎮める儀礼「御霊会」が起源。厄病除け。
稲荷信仰: 神の使いの狐で御馴染み。元は渡来人の秦氏の私祠とされる。東寺の鎮守となった事や農村の民俗信仰と結び付き、広がった。穀物の神、諸産業の神。
伊勢信仰: 広める為に参詣者の案内等をする御師が置かれ、民衆に普及。江戸時代「御蔭参り」が盛んになった。国家鎮護の最高神、皇室の祖神。
白山信仰: 白山を対象とする山岳信仰。水の神、農耕の神、良縁を司る。
諏訪信仰: 現在でも御狩神事が行われている。武士層に信仰が厚かった。狩猟神、軍神、風神・水神。
八幡信仰: 荘園制により著名寺院の領が広がり、鎮守神として全国に勧請されていった。源氏の氏神。武家や寺院の守護神。
天神信仰: 悲運の内に没した菅原道真を慰霊。雷雨の神、学問や和歌等の神。
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主だった信仰を8つ記した所で、クイズを出してみたい。(数値は神社本庁の「全国神社祭祀祭礼総合調査」[1990年~1995年]に基づく。)
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[Q1] 上記した8つの信仰を、社の多い順番に並べよ。
1位 A(7,817社) - 全国的に分布。
2位 B(4,451社) - 東日本に多い。
3位 C(3,953社) - 九州・沖縄に多い。
4位 D(2,924社) - 東日本に多い。
5位 E(2,693社) - 北海道・東北に多い。
6位 F(2,616社) - 北陸・中部に多い。
7位 G(2,299社) - 関東に多い。
8位 H(1,893社) - 北陸・中部に多い。
9位 日吉信仰(1,724社)
10位 山神信仰(1,571社)
[Q2] 神社数の多い都道府県、逆に少ない都道府県を上位3つ挙げよ。
【神社数の多い都道府県】
1位 I(4,786社)
2位 J(3,859社)
3位 K(3,417社)
【神社数の少ない都道府県】
1位 L(13社)
2位 M(442社)
3位 N(677社)
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神社数が最も少ない県は、容易に想像出来たのではなかろうか。それでは正解を記す。
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[Q1]
1位 A=八幡信仰
2位 B=伊勢信仰
3位 C=天神信仰
4位 D=稲荷信仰
5位 E=熊野信仰
6位 F=諏訪信仰
7位 G=祇園信仰
8位 H=白山信仰
[Q2]
【神社数の多い都道府県】
1位 I=新潟県
2位 J=兵庫県
3位 K=福岡県
【神社数の少ない都道府県】
1位 L=沖縄県
2位 M=和歌山県
3位 N=宮崎県
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改めて説明する必要も無いとは思うが、神社とは神道信仰に立脚した宗教施設で在り、「八幡様」や「御伊勢さん」、「天神様」、「御稲荷さん」等々、全国に約8万の神社が鎮座しているそうだ。神社に祭られている神を祭神と言い、古代の頃はその多くが「農耕神」としての性格が強かった。しかし時代が下る毎に生活の実態に即して「商売繁盛の神」や「疫病除去の神」、「火災予防の神」、「学問の神」等、専門性を持った特定の祈願に霊威を示す信仰へと移り変わって行く。「万物創造に関する神(天之御中主神[あめのみなかぬしのかみ]等)」や「職業に関して祭られた神(金山比古神[かなやまびこのかみ]等)」、「天象地象に関する神(火之加具土神[ひのかぐつちのかみ]等)」、「食物に関する神(宇迦之御魂神[うかのみたまのかみ]等)」、「死後神に祭られた人(徳川家康、明治天皇、菅原道真、平将門等)」、「外来の神との習合(七福神)」等、多種多様の祭神が存している。神の使いと称される動物も「伊勢神宮:鶏、伏見稲荷大社:狐、熊野大社:八咫烏(やたがらす)、出雲大社:蛇、鹿島神宮及び春日大社:鹿、宇佐神宮:鳩」等、こちらも神社によって様々。
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熊野信仰: 神道、仏教、民間信仰、修験道等を習合した信仰。参詣者の案内等をする御師等が活躍し普及。農林水産の神、良縁を司る。
祇園信仰: 祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)と牛頭天王(ごずてんのう)の同体とされる。災厄を起こす御霊を鎮める儀礼「御霊会」が起源。厄病除け。
稲荷信仰: 神の使いの狐で御馴染み。元は渡来人の秦氏の私祠とされる。東寺の鎮守となった事や農村の民俗信仰と結び付き、広がった。穀物の神、諸産業の神。
伊勢信仰: 広める為に参詣者の案内等をする御師が置かれ、民衆に普及。江戸時代「御蔭参り」が盛んになった。国家鎮護の最高神、皇室の祖神。
白山信仰: 白山を対象とする山岳信仰。水の神、農耕の神、良縁を司る。
諏訪信仰: 現在でも御狩神事が行われている。武士層に信仰が厚かった。狩猟神、軍神、風神・水神。
八幡信仰: 荘園制により著名寺院の領が広がり、鎮守神として全国に勧請されていった。源氏の氏神。武家や寺院の守護神。
天神信仰: 悲運の内に没した菅原道真を慰霊。雷雨の神、学問や和歌等の神。
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主だった信仰を8つ記した所で、クイズを出してみたい。(数値は神社本庁の「全国神社祭祀祭礼総合調査」[1990年~1995年]に基づく。)
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[Q1] 上記した8つの信仰を、社の多い順番に並べよ。
1位 A(7,817社) - 全国的に分布。
2位 B(4,451社) - 東日本に多い。
3位 C(3,953社) - 九州・沖縄に多い。
4位 D(2,924社) - 東日本に多い。
5位 E(2,693社) - 北海道・東北に多い。
6位 F(2,616社) - 北陸・中部に多い。
7位 G(2,299社) - 関東に多い。
8位 H(1,893社) - 北陸・中部に多い。
9位 日吉信仰(1,724社)
10位 山神信仰(1,571社)
[Q2] 神社数の多い都道府県、逆に少ない都道府県を上位3つ挙げよ。
【神社数の多い都道府県】
1位 I(4,786社)
2位 J(3,859社)
3位 K(3,417社)
【神社数の少ない都道府県】
1位 L(13社)
2位 M(442社)
3位 N(677社)
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神社数が最も少ない県は、容易に想像出来たのではなかろうか。それでは正解を記す。
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[Q1]
1位 A=八幡信仰
2位 B=伊勢信仰
3位 C=天神信仰
4位 D=稲荷信仰
5位 E=熊野信仰
6位 F=諏訪信仰
7位 G=祇園信仰
8位 H=白山信仰
[Q2]
【神社数の多い都道府県】
1位 I=新潟県
2位 J=兵庫県
3位 K=福岡県
【神社数の少ない都道府県】
1位 L=沖縄県
2位 M=和歌山県
3位 N=宮崎県
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一方で関西の南部などでは独特の熊野信仰を守る旧家もまだ存在します。
初詣は神道、御年玉は儒教、クリスマスはキリスト教、除夜の鐘は仏教等々、我々日本人は様々な宗教を日常生活の中に自然と受け容れている不思議な国民と言えましょうね(笑)。柔軟と言えば柔軟なのでしょうが、だからこそ食文化でも雑多性が息衝いているも。
普段は信仰心の欠片も無い様な自分でも厄年という概念がふと頭を過ぎったりするのですから、厄払いバスツアー等が存在するのも然も在りなんかと。だからと言って、不精な自分は厄払いなんかしたりはしないのですが。
ネット上にしか存在しない”ネット神社”が登場する等、宗教の概念が変わって来ている様に感じます。と言うよりも、”ネット墓”が登場した事を考えると、死生観が変わって来ていると言えるのかもしれませんね。
自分を筆頭に少なからずの人は普段から神や仏等の存在を意識してはおらず、マヌケ様の書かれている様に重大な事柄を前にして神や仏等に頼るのが一般的なのでしょう。それでも宝くじは当たらないのに(苦笑)。