PIG
2020年
アメリカ
92分
ドラマ/ミステリー
劇場公開(2022/10/07)
監督:
マイケル・サルノスキ
製作:
ニコラス・ケイジ
製作総指揮:
マイケル・サルノスキ
原案:
マイケル・サルノスキ
脚本:
マイケル・サルノスキ
出演:
ニコラス・ケイジ・・・ロブ
アレックス・ウルフ・・・アミール
アダム・アーキン・・・アミールの父
カサンドラ・ヴァイオレット・・・ローリー
<ストーリー>
山奥でトリュフ狩りを生業とするロブは、ある日、大切な豚を何者かに盗まれる。豚を取り戻すためにポートランドの街まで下りたロブは、自身の壮絶な過去と向き合うことになる。
俺のブタを返せ。
―感想―
息子の成功を妬んだ犯行かよ、最低だなあの糞親父。
常日頃から自分の事しか考えてねえんだろな、だから母親が自殺図ったりするんだよ。
けどあの親父なのに、あの息子でしょ?
完全に性格が対なるもので、よくまあグレずに好青年へと成長したものだなと。
やっぱ対等に扱われなかった母親の姿を見て、ぜってえ親父みたいな人間にはならねえぞ、と思っての自分なりに正しい道を進んだ結果が、そういう人物を作り出したんだろうねえ。
伊達に俺はオスカー俳優の栄光を片時も忘れずに映画の仕事してる訳じゃねえぞ、て事でニコラスケイジの寡黙な演技が内容にピタッとハマって見事に魅せる。
今作では製作にも関わっているだけの事はあり、尋常じゃない程の秘めた演技力が物語を時には熱く、時には優しく左右に動かし、そして鑑賞者の心をも大きく突き動かしていく。
とある一言により、それまで強く抱いていた期待が一瞬で打ち砕かれ感情が悲痛で破裂した事で、膝から一気に崩れ落ちていく演技は素晴らしかったなあ。
こう言っちゃ何だが、本作の直近に出演した作品は妥協で参加した感じはあり、何処か変な役、監督に言われるがままに演じた適当な役が多かったが、製作も兼任している本作は相当の力の入れ様だったのだろう、真の「ニコラスケイジ」を観た気がしました。
内容としては、ちょっとしたロードムービー的なもので、盗られた豚を探す過程の中で、ニコラスケイジ演じる主人公が、過去ではどういった人生を歩んでいたのかを紐解いていく形。
今までの様に派手なドンパチとかそういったアクションは無いけれど、演技派ニコラスケイジを改めて観てみたい方には持って来いの作品。
しんみりとした余韻を残すラストシークエンスも凄く良かった。
因みに、「愛してた」豚ちゃんが超可愛いんです。
ぶーぶー🐷
評価:★★★☆
23/02/28DVD鑑賞(新作)
レンタル開始日: 2023-02-22
メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ
情報(カリコレ2022)