ふくの映画ブログ

映画の紹介です

「日本独立」

2021年06月10日 | 日本映画
2020年12月公開の日本映画の紹介です

監督・脚本は、伊藤俊也。
戦後の憲法改正に関わる、史実を基にした歴史映画です。
主演・出演は、浅野忠信、宮沢りえ、小林薫、柄本明、石橋蓮司、松重豊、伊武雅刀、佐野史郎、渡辺大、大鶴義丹、青木崇高。


マッカーサー元帥は、日本からたくさん届いている手紙を読み、内容に大声で笑います。
1945年8月10日。
アメリカのトルーマン大統領は、ポツダム宣言に対しての日本からの回答が来たと話し、
「天皇による国家統治の大権を変更するという要求を含まない事」
という内容について意見を聞きます。
「天皇制の存続を認める事が戦争を終結する為に得策」という陸軍長官らと、
「アメリカ国民の70%が天皇の処罰を望んでいる」という国務長官らの別れた意見に、
「1つ提案です。日本の条件を受け入れ、公式には無条件降伏とするというのはどうか」と海軍長官が言ったのです。
------------------------------------------------------
畑を耕す実業家の白洲次郎に、妻・正子が近寄り「ポツダム宣言を受け入れたようだ」と話します。
間もなく外交官の吉田茂から呼び出しがあり、次郎と正子は手土産を持って訪ねます。
ところが、話の内容に怒りだした短気な次郎はさっさと暇を告げてしまうのです。
落ち着いた頃自宅で正子は、日本の再建に手を貸してほしいという吉田の頼みを引き受けるよう頼み、
「吉田爺さん一人にはしない」という次郎の言葉を聞いて、正子はそっとほほ笑むのです。
アメリカ側は日本の近衛文麿を指名してGHQ主導で憲法改正を進めます。
日本側は憲法学者を集め『松本委員会』を発足し、提示されたGHQの憲法はのむべきでないと話されるのです。
アメリカ側に一度挨拶に行った次郎は、自称“ミルクマン”と言い、
「今後は檻に触れてご用を聞きにまいります」
とさっさと退散したのです・・・

*****************************************************
邦題の読みは『にほんどくりつ』です。

『GHQ』とは、連合国軍最高司令官総司令部の事のようでして、
司令部(General Headquarters)の頭字語です。
第二次世界大戦終結に伴う、ポツダム宣言を執行するために日本で占領政策を実施した連合国軍機関です。

あらすじには触れれませんでしたが、経験が元になっている『戦艦大和ノ最期』を執筆した吉田満も登場します。
吉田茂役は、さぁ、誰が演じているでしょう!?

≪ 付録 日本国憲法成立の過程 ≫

※ 映画のネタバレ状態ですが、史実なのでどどーんと載せますね

1945年(昭和20年)
7月26日 連合国が連名でポツダム宣言を発表
8月15日 昭和天皇が国民に向けてポツダム宣言の受諾を発表
8月17日 東久邇宮稔彦王内閣成立
10月4日 GHQ「自由の指令」発令
10月9日 幣原喜重郎内閣成立
10月25日 松本烝治国務大臣を委員長とする憲法問題調査委員会設置

1946年(昭和21年)
2月8日 GHQに松本試案提出
2月13日 GHQは松本試案を拒否、日本側にGHQ草案を提示
2月21日 幣原首相がマッカーサーと会見し、受け入れを承諾
3月6日 日本政府、「憲法改正草案要綱」(戦争の放棄、象徴天皇、主権在民)を公表
11月3日 日本国憲法公布

1947年(昭和22年)
5月3日 日本国憲法施行

※ 1948年、5月3日は憲法記念日とされ、「日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。」趣旨の国民の祝日とされている。





お立ち寄りありがとうございます
おはずかしながら、記事づくりと共に大変勉強になった映画でございました
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

にほんブログ村ランキング

にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村

人気ブログランキング


映画レビューランキング