胸の内を表す。そこにあるのは、方寸で、心臓の大きさとして、一寸四方を考えたという。大きさを言えば、胸の内にあるものは少しの気持ち、へりくだって言うことで、ほんの少しの気持ちのこととなる。寸志としてもとらえて、気持ちを表すものとなるが、一方で、少しもないのではなくて、何かを胸のうちに抱くとなれば、それは不満、不服となって胸に持つものとなる。さて、語構成は心に寸を偏とする文字である。忖度の語には、その思いを測る意味内容があって、それを用いたのはどのような場面であったか。 . . . 本文を読む
助詞「は」の記述
助詞「は」について、文献は多く国語文法の助詞として記述説明を行っている。まず文法辞典の記述についてみる。これまでもすでに検討してきている『日本語文法大辞典』は、その間の研究成果を記述することを謳うものである。係助詞・副助詞・終助詞による古語としての記述があり、その概略を捉えると、山田孝雄文法学説に則り、係り機能、陳述による支配に及ぶとする。
助詞「は」はその規定に従うとして、山田学説を引用して述べる。この用法を現代語の分析にも当てはめ、それを「文構造として眺めれば」としているが、この働きを「二分結合」とよぶことがあると指摘する。これは記述解説にある研究史の項によれば、係助詞としてとらえ返そうとする観点にある文献を紹介している。「は」を用いることで「-は」部と述部に区切り、判断を成立させているというのである。 . . . 本文を読む