音韻
音韻は語のままに、音と響きである。そのまとまりを一つの発音として聞く。したがって音韻は漢字音を分析した。文字に発音が現れる。日本語はその漢字音をさらに文字としてとらえていたが、その発音を日本語音韻にかえた文字を作り出した。仮名は日本語音韻を表す。たゐにの歌、あめつちの歌、いろは歌そして五十音図は音韻を区別したものである。
漢字音と異なり、仮名の音は日本語発音になるのでその現われ方は分析によって音節としていることがわかる。つまり日本語音韻の仮名は音節をあらわしている。言語学による音韻論の考え方で、その単位の音素を分析すると、日本語はローマ字で書いて音素をとらえることができる。音韻論は、したがって文字によれば、日本語音韻には音節を分析する。
仮名文字の用い方は音韻史をたどることになる。日本語が1000年以上の長きにわたる仮名を記録してきたので、発音を変わらず意識することができる。これは言語史上の現象として稀有のことである。音韻論が現代語音の分析に適しているので、日本語はさかのぼって文字資料によれば音韻の変遷をたどることができる。
音声よりも音韻でとらえると、音節によって発音を意識する日本語は日本語発音を伝えやすくしてきたと考えられる。
デジタル大辞泉の解説
おん‐いん 〔‐ヰン〕 【音韻】
1音と響き。ねいろ。
2漢字の音と韻。声母(漢字音の子音)と韻母(漢字音の頭子音を除いた後の部分)。
3 言語学で、音韻論的な考察を経て、具体的な音声から抽象された言語音。
大辞林 第三版の解説
おんいん【音韻】
①言語の音声。
②現実の音声に対して,言語学的分析に基づく抽象的な音。
③音素。
④漢字音の声母(頭子音)と韻母。
⑤音色。響き。
世界大百科事典内の音韻の言及
【音韻論】より
…音韻は言語音声から意識された要素として抽出された最小の単位で,フォネームphonemeの訳語として音素と同じ意味に用いられることが多い。音素は音声の最小単位たる単音に対応する分節音素と強弱や高低アクセントのように単音に対応しない超分節音素に分けられるが,このうち分節音素に限り音韻と呼ぶこともある。
【字音】より
…中国語以外の言語では,中国語の字音をその漢字と共に借用して自らの言語に順応させた音をいい,特に〈漢字音〉とも称する。中国語からの借用に当たっては,字音は個々の言語の音韻体系,音節構造に適合するように変形される。このようにして,言語ごとに順応・定着した字音,その字音の成す集合・体系を〈日本漢字音〉〈朝鮮漢字音〉〈ベトナム(越南)漢字音〉のように,言語名を冠して呼ぶ。
音韻は語のままに、音と響きである。そのまとまりを一つの発音として聞く。したがって音韻は漢字音を分析した。文字に発音が現れる。日本語はその漢字音をさらに文字としてとらえていたが、その発音を日本語音韻にかえた文字を作り出した。仮名は日本語音韻を表す。たゐにの歌、あめつちの歌、いろは歌そして五十音図は音韻を区別したものである。
漢字音と異なり、仮名の音は日本語発音になるのでその現われ方は分析によって音節としていることがわかる。つまり日本語音韻の仮名は音節をあらわしている。言語学による音韻論の考え方で、その単位の音素を分析すると、日本語はローマ字で書いて音素をとらえることができる。音韻論は、したがって文字によれば、日本語音韻には音節を分析する。
仮名文字の用い方は音韻史をたどることになる。日本語が1000年以上の長きにわたる仮名を記録してきたので、発音を変わらず意識することができる。これは言語史上の現象として稀有のことである。音韻論が現代語音の分析に適しているので、日本語はさかのぼって文字資料によれば音韻の変遷をたどることができる。
音声よりも音韻でとらえると、音節によって発音を意識する日本語は日本語発音を伝えやすくしてきたと考えられる。
デジタル大辞泉の解説
おん‐いん 〔‐ヰン〕 【音韻】
1音と響き。ねいろ。
2漢字の音と韻。声母(漢字音の子音)と韻母(漢字音の頭子音を除いた後の部分)。
3 言語学で、音韻論的な考察を経て、具体的な音声から抽象された言語音。
大辞林 第三版の解説
おんいん【音韻】
①言語の音声。
②現実の音声に対して,言語学的分析に基づく抽象的な音。
③音素。
④漢字音の声母(頭子音)と韻母。
⑤音色。響き。
世界大百科事典内の音韻の言及
【音韻論】より
…音韻は言語音声から意識された要素として抽出された最小の単位で,フォネームphonemeの訳語として音素と同じ意味に用いられることが多い。音素は音声の最小単位たる単音に対応する分節音素と強弱や高低アクセントのように単音に対応しない超分節音素に分けられるが,このうち分節音素に限り音韻と呼ぶこともある。
【字音】より
…中国語以外の言語では,中国語の字音をその漢字と共に借用して自らの言語に順応させた音をいい,特に〈漢字音〉とも称する。中国語からの借用に当たっては,字音は個々の言語の音韻体系,音節構造に適合するように変形される。このようにして,言語ごとに順応・定着した字音,その字音の成す集合・体系を〈日本漢字音〉〈朝鮮漢字音〉〈ベトナム(越南)漢字音〉のように,言語名を冠して呼ぶ。