政権を支える舞台があるとすれば、部隊ともなりそうだが、もともと無派閥の領袖には、これもそうであったわけではないが、宰相としてふるまってきて、突然に拉ぐ、ひしゃいでしまったようである。似たようなことをこれまでにもというので、かつてのクりーンイメージの海部さんを思い起こす。あの時も、ぐらっと揺らいでそのままだったか。あきらかに、無念のお顔をマスコミに流してしまったような印象がある。そしてまた日本の宰相の運命とでもいうべき流れにに沈んでしまう菅さんである。
メディアはこぞって取りざたする政局となるし、2大潮流の、チョウマイデアル、支える人がいなくなった、勝てなくなったので総裁選を降りたとばかりにはやしている。歴代の中では知る限り、わかり良い政治であった。国民にしらしめるメディアが東京オリンピックにせよコロナ対策にせよはた政権運営のかじとりにも、何ら理解を示すところではなかった。そのほうが購読者の関心をあおり視聴率が増えるとする世論なのであろう。
有権者はその動向を情報として知るにはほかに手段がない。あるとすれば議員を通しての代弁になるが、そこのパイプが全く機能しない中堅、若手代議士たちの勝ち馬に乗りたいレベルなのである。購読紙の解説の表現のまずさにはあきれる。
https://www.asahi.com/articles/ASP936WGCP93UTFK028.html?iref=com_rnavi_arank_nr01
最後の切り札を封じられた菅首相 「結局支える人がいなかった」
2021年9月4日
> 3日午前11時半過ぎ、自民党本部で開かれた臨時役員会。普段は座ったまま行う冒頭のあいさつで、首相はおもむろに立ち上がって切り出した。
「総裁選に出ずに、自分の任期中はコロナ対策に専念したい。ついては、お願いしていた役員人事を撤回したい」
会議室は、水を打ったように静まりかえった。総裁選への立候補を正式に表明し、その2時間後に予定されていた総務会で党役員人事の一任を取り付ける。その皮切りになるはずだったあいさつで、首相自ら「退場」を表明したのだ。
https://www.chunichi.co.jp/article/323897?rct=politics
党人事頓挫「気力失った」 求心力失墜、安倍・麻生氏もそっぽ
2021年9月4日 05時00分 (9月4日 05時01分更新)
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菅義偉首相が、迷走の果てに退陣を決断した。とどめとなったのは、自民党総裁再選に向けた起死回生策として自ら繰り出した党役員人事だった。新型コロナウイルス感染対応への批判が収まらない中、火中の栗は拾いたくないと幹事長らのなり手探しは難航。生き残りを懸けた挽回の一手が裏目に出た形だ。就任から一年足らず。首相が追い詰められ、空中分解に至った舞台裏を検証した。
悪あがき
「気力を失いました」。三日午前十一時二十分ごろ、自民本部。約十分後に臨時役員会を控え、二階俊博幹事長に向き合った首相は辞意を伝えた。「うそだ」。声を上げる二階氏ら。首相は「決めたんだ」と慰留を拒んだ。林幹雄幹事長代理が「裏で首相を揺さぶる人がいるのですか」と尋ねたが、無言を貫いた。これに先立ち、麻生太郎副総理兼財務相と官邸で面会した際「正直、しんどい」と弱音を漏らしていた。
首相が負の連鎖に陥ったのは、八月の横浜市長選の敗北や、自民退潮を示す党独自の衆院選調査結果がきっかけだった。「もう落選確実だ」。決戦へ不安が充満する党内。「菅降ろし」が吹き荒れ始めた。
さらに首相を窮地に追い込んだのは、岸田文雄前政調会長が総裁選出馬に当たり提唱した党役員任期制限案。幹事長在任が五年を超える二階氏が念頭にあった。権勢を振るう二階氏を苦々しく見る議員は多く、党内には岸田提案への賛同の声が広がる。
このままでは総裁選に負ける−。焦る首相や側近議員は総裁選先送りを模索。衆院を解散せず任期満了に伴う衆院選に臨む案や九月中旬の解散案が浮上した。だが首相は決定をためらった。党内で九月中旬解散に「悪あがき」(幹部)と批判が強まった一日「衆院解散できる状況ではない」と表明。伝家の宝刀の解散権は封じられた。
激しく揺れる首相。三日に退陣意向を示す前に、潔く身を引いた方がいいと考えた節がある。自身に近い河野太郎行政改革担当相に「おまえが総裁選に出馬するなら、俺は出ない」と“後継指名”。だが河野氏は首を縦に振らなかった。「うまくいかない」。首相は頭を抱えた。
断末魔
続投へ首相は勝負をかけた。「二階切り」を含む役員人事。二階氏と折り合いが悪い安倍晋三前首相や麻生氏の歓心を買う狙いがあるのは明らかだった。
ただ総裁選前の人事は異例だ。たちまち党内に波紋が広がった。「保身しか考えていない」(ベテラン)との非難が止まらない。中堅は「首相は自分が嫌われていると分かっているのか。二階氏だけを切っても意味がない」とぶちまけた。
もはや幹事長後任人事の成否にかかっていた。刷新感が出る布陣にできるかどうか−。知名度の高い小泉進次郎環境相、河野氏らを意中の候補と定めた。
だが官邸を連日訪ねて首相を励ました小泉氏は環境相留任を希望。逆に「首相としてぼろぼろになってしまったら、よいことすら評価されなくなる」と訴え、退陣を進言した。
「河野幹事長」誕生も厳しかった。党内で「反菅」ムードが高まる中、河野氏が所属する麻生派会長の麻生氏らは、幹事長を受けないよう自重を求めていた。安倍氏も出身派閥の細田派からの役員起用に慎重姿勢を貫徹。首相が後ろ盾としてきた安倍、麻生両氏は距離を置きつつあった。首相に交代を迫られた形の党幹部の一人は「断末魔の状況だ」と首相に冷たい目線を送った。
三角形
二日午後、二階氏と会談した首相。「同日夜の段階では、やる気を感じた」と関係者は証言する。側近は電話で「総裁選は大変な戦いとなる」と奮起を促していた。
一方で首相は幹事長人事の見込みが立たず、孤立感を深めていた。無派閥の首相は、党の実力者の二階、安倍、麻生三氏による「三角形」の上にバランスを取る形で政権を運営してきた。安倍氏らにそっぽを向かれた今、崩壊は時間の問題だと理解していた。
首相周辺は菅氏の本音をこう代弁した。「もはや刀折れ矢尽きた」
ひし・ぐ【 拉ぐ】 - Weblio辞書https://www.weblio.jp › content › 拉ぐ
ひさ・ぐ【▽拉ぐ】 ... [動ガ四]押しつぶす。ひしぐ。 ... [動ガ下二]押されてつぶれる。ひしゃげる。 「家の ...
拉ぐ(ひしゃぐ)の意味 - goo国語辞書https://dictionary.goo.ne.jp › 国語辞書 › 品詞 › 動詞
拉ぐ(ひしゃぐ)とは。意味や解説、類語。[動ガ五(四)]平たく押しつぶす。ひしぐ。「三寸釘の頭を―・いで通した心棒を」〈黒島・二銭銅貨〉[動ガ下 .