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万葉語り2

2014-02-01 | 万葉語り
万葉集の成立論をみる。

1960年代後半に研究があらわれ、伊藤博氏の、万葉集の構造と成立、1974年刊行、による説がある。

学説によって興味のある事柄が明らかになったので、それを見てみようと思う。

それまでは万葉集の編纂過程には、

複数の人びとが数次の編纂を経て完成、

その年号を特定することは困難である、

それは歌の日付により、天平宝字3年、758年正月以降のことだけしかたしかにできない、

また、巻によっては、大伴家持の私家集的な内容を持つこと、

などが指摘されていた。

万葉集の巻末歌は、天平宝字3年、758年正月の日付をもち、大友家持の歌である。

年号が記されている万葉集の作品の中で、もっとも新しい年号であることから、このあとに成立したとみられる。

この日付の記載には万葉集の作歌事情を記すものとして、題詞そして左注などから巻全体に及ぼすことがある。

すなわち、たしかな日付があるのはこれよりあとにはなく、時代と巻の構成によって成立についてのことがらが言われている。






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