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年立て  私説 源氏語り6

2013-09-04 | 源氏語り
古人もこれに気づいて時間を追って筋をとらえようとした。

源氏物語のとしだてである。年立てと書く。

物語の最初は親の代で、そこに主人公の誕生が描かれ、元服までが書かれている。

現存の巻は、そこから、読み始める。

物語に入っていくのである。

そして青春時代の疾風怒濤、奔放な貴公子の振る舞いが印象を以て語られる。

それは時間がかさなるようにして次の巻で描かれた。

古女房の昔語りの噂話であるから、時間が行きつ戻りつするのであろう。

そして成人をしてもう一人の主人公が登場するころから物語は始まっていく。

が、時間の順序は、やはり戻って語られるところがある。

源氏物語の時系列に見られる、妙である。

いつのころからそうであるのか。

はじめからに決まっていると思う。

書写本ができる、物語が書き写され表紙がついて巻名がつけられ整えられた

そのころからであろうか、それはおよそ七五〇年前、それ以上も前のことであり、物語が作られたのは千年も前である。

五十余帖がその間に成立することになる。

巧みに語られた時間意識がそこでつくられる。



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