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シャウミャウ

2020-12-28 | 木瓜日記

いのち、命令、命と令と、そしてなぜ、生命となるか。

1. しょう‐みょう[シャウミャウ]【生命】日本国語大辞典
〔名〕(「しょう」「みょう」は、それぞれ「生」「命」の呉音)いのち。寿命。せいめい。しょうめい。
*今昔物語集〔1120頃か〕九・二一「此の人、性(ひととなり)、
2. しょう‐めい[シャウ‥]【生命】日本国語大辞典
〔名〕(「しょう」は「生」の呉音)「しょうみょう(生命)」に同じ。
*私聚百因縁集〔1257〕六・二「一生之間之を犯し、理に非さる生命(シャウメイ)を滅ほす」
3. せい‐めい【生命】日本国語大辞典
〔名〕(1)人間や動物、植物などが生物でありつづける根源。いのち。寿命。性命。しょうみょう。
*政事要略〔1002頃〕九五・学校事下「千金方云、自古名賢治病、
4. せい‐みょう[‥ミャウ]【生命】日本国語大辞典
〔名〕⇒せいめい(生命)

>【生命】せいめい  いのち。〔戦国策、秦三〕富貴顯榮にして物を理し、物各其のを得、生命壽長にして、其の年をへて夭傷(えうしやう)せず。天下其の統を繼ぎ、~之れを無窮に傳へ、~天地と始す。


字通

字形会意
令(れい)+口。令は礼帽を著けて、跪いて神の啓示を受ける形。口は祝詞を収める器の(さい)。神に祈って、その啓示として与えられるものを命という。
訓義
[1] おおせ、いいつけ、神のお告げ、おしえ、あたえる。
[2] いのち、うまれつき、さが、神よりうけたもの。
[3] さだめ、運命、めぐりあわせ。
[4] お上のいいつけ、命令、おきて。
古辞書の訓
〔名義抄〕命 ヲシフ・イノチ・ノタマフ・マコト 
〔字鏡集〕命 ツカヒ・マコト・ナヅク・ヲシフ・イノチ・イフ・ナ
語系
命mieng、令liengはもと一字。周初には大命・受命を大令・受令としるし、令を命の字義に用いる。

日本国語大辞典より

色葉字類抄〔1177~81〕「寿 イノチ」
観智院本類聚名義抄〔1241〕「運 イノチ サイハヒ」
評判記・色道大鏡〔1678〕六「命(イノチ)の字を名の下にしるす事、古代よりありて、今に絶ず。其心ざす人を命にかへておもふといひ、又命かぎりにおもふなどいふ下略の心なるべし、いと初心にはおぼゆる。是だにあるに誰サマ命と、サマの字をくはふるあり」

命 いのち

子見出し: 109項目
いのちあっての物種(ものだね)
いのちありてこそ
いのちあれば海月(くらげ)も骨(ほね)に逢(あ)う
いのち=生(い)く[=生(い)ける]
いのち終(お)わる
いのちが饐(す)える
いのちが専(せん)
いのちが宝(たから)
いのちが=縮(ちぢ)む[=縮(ちぢ)まる]
いのちが辛(つら)き老後(ろうご)の恥(はじ)
いのちが手足(てあし)にからむ
いのちが長(なが)い
いのちが根腐(ねぐさ)る
いのちが延(の)びる
いのちが短(みじか)い
いのち=が[=は]物種(ものだね)
いのち=から[=より]=二番目(にばんめ)[=二代目(にだいめ)]
いのち死(し)ぬ
いのち知(し)らず
いのち過(す)ぐ
いのち素直(すなお)
いのち堪(た)う
いのちつれなし
いのち遠(とお)し
いのち長(なが)ければ恥(はじ)多(おお)し
いのち長(なが)ければ蓬莱(ほうらい)に逢(あ)う
いのちなりけり
いのちに閏無(うるうな)し
いのちに替(か)える
いのちに=替(か)える[=過(す)ぎたる]宝(たから)はなし
いのちにて
いのちに向(む)かう
いのちの入日(いりひ)傾(かたぶ)く
いのちの内(うち)
いのちの置(お)き所(どころ)
いのちの親(おや)
いのちの恩(おん)
いのちの甲斐(かい)
いのちの限(かぎ)り
いのちの敵(かたき)
いのちの冠(かんむり)
いのちの樹(き)
いのちの際(きわ)
いのちの境(さかい)
いのちの盛(さか)り
いのちの=瀬戸(せと)[=瀬戸際(せとぎわ)]
いのちの瀬踏(せぶ)み
いのちの洗濯(せんたく)
いのちの洗濯講(せんだくこう)
いのちの相場(そうば)が一分五厘(いちぶごりん)
いのちの玉(たま)
いのちの綱(つな)
いのちの露(つゆ)
いのちの吊(つ)り緒(お)
いのちの蔓(つる)
いのちの峠(とうげ)
いのちの土用干(どようぼ)し
いのちの後(のち)
いのちの果(は)て
いのちの程(ほど)
いのちの水(みず)
いのちは義(ぎ)によりて軽(かる)し
いのちは槿花(きんか)の露(つゆ)の如(ごと)し
いのちは鴻毛(こうもう)より軽(かる)し
いのちは宝(たから)の宝(たから)
いのちは=風前(ふうぜん)[=風中(ふうちゅう)]の灯(ともしび)の如(ごと)し
いのちは法(ほう)の宝(たから)
いのちは物種(ものだね)
いのち二(ふた)つ=持(も)つ[=ある]者(もの)
いのち待(ま)つ間(ま)
いのちもせも
いのち脆(もろ)し
いのちを預(あず)かる
いのちを預(あず)ける
いのちを致(いた)す
いのちを命(いのち)と思(おも)わず
いのちを失(うしな)う
いのちを打(う)ち込(こ)む
いのちを惜(お)しむ
いのちを落(お)とす
いのちを限(かぎ)る
いのちを懸(か)ける
いのちを軽(かろ)んず
いのちを際(きわ)
いのちを極(きわ)む
いのちを鯨鯢(けいげい・げいげい)の顎(あぎと)に懸(か)く
いのちを削(けず)る
いのちを捧(ささ)げる
いのちを過(す)ぐ
いのちを捨(す)てる
いのちを絶(た)つ
いのちを楯(たて)に身(み)を枷(かせ)
いのちを庇(たば)う
いのちを縮(ちぢ)める
いのちを=継(つ)ぐ[=繋(つな)ぐ]
いのちを取(と)る
いのちを投(な)げ出(だ)す
いのちを=延(の)ぶ[=延(の)ばす]
いのちを張(は)る
いのちを拾(ひろ)う
いのちを棒(ぼう)に振(ふ)る
いのちを参(まい)らす
いのちを全(まと)う持(も)つ亀(かめ)は蓬莱(ほうらい)に逢(あ)う
いのちを的(まと)に=かける[=たてる・=する]
いのちを毟(むし)る
いのちを空(むな)しくする
いのちを召(め)す
いのちを養(やしな)う者(もの)は病(やまい)の先(さき)に薬(くすり)を求(もと)め世(よ)を治(おさ)むる者(もの)は乱(みだ)れの先(さき)に賢(けん)をならう
いのちを譲(ゆず)る

*曾我物語〔南北朝頃〕八・富士野の狩場への事「重忠おほせけるは、『いのちをやしなふ物は、やまひのさきにくすりをもとめ、代をおさむる物は、みだれのさきにけんをならふ』と、さんふろんに見えたり」

*潜夫論‐思賢第八「養寿之士先病服薬、養世之君先乱任賢、是以身常安、而国永永也」

語源説
(1)イノウチ(息内)・イノチ(気内)の義〔和訓栞・大言海・音幻論=幸田露伴〕。また、イキノウチ(息内)の約〔名言通〕。
(2)イキノウチ(生内)の約〔和句解・日本釈名・古言類韻=堀秀成〕。
(3)イノチ(息路)の義か〔俚言集覧〕。
(4)イノチ(息続)の意〔日本語源=賀茂百樹〕。
(5)イキネウチ(生性内)の約〔日本語原学=林甕臣〕。
(6)イノキ(胃気)の転声〔和語私臆鈔〕。
(7)イノチ(息力)の義か〔和字正濫鈔〕。
(8)イノチ(生霊)の義〔国語の語根とその分類=大島正健〕。イノチ(息霊)の意〔日本古語大辞典=松岡静雄〕。


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3 コメント

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生と命と活と (Maria)
2020-12-29 15:38:33
「生」と「死」は反対語だとされています。
ピストンエンジン(レシプロエンジン)では「上死点」「下死点」という言葉があって、「死」には「行きどまり」という意味があると考えています。「死海」も、「そこから流れ出す川がひとつもない、行きどまり」だと考えられているようです(好塩菌とか藻類とかも生きているそうです)。
「活」は「うごく」「ゆらぐ」「ゆれうごく」の意があって、「独活(うど)」は、逸早(いちはや)く成長して陽光を占有するという生存戦略をとっているので、中身がスカスカなので風が吹くと「独(ひと)り活(ゆら)ぐ」のだそうです。「ウドの大木、見掛け倒し」もそこから来ているとか。
たしか平安時代の医学書(宮内庁書陵部の蔵書です)の記述ですが、「生」を「動く」の意味で、「命」を「死」の反対語として使っていた例があったような。

こちらのWebLog の品位を落とすような失礼な真似はしたくないので、詳しくは
http://animaleconomicus.blog106.fc2.com/blog-entry-40.html
をご参照ください。m(_ _)m
返信する
生と命と活と (🐼ksk_ym)
2020-12-30 08:41:12

コメントをありがとうございます。
反対語とは何だろうと思うと、生、活、死の両極ですね。類義関係において、命がある、命は活か、いのちが死にたいする反対語となると、これは動と不動となりますか。
詳しくブログにて拝読して、車のピストンと、ドイツ軍が誇るタイガー戦車も、じつはハイブリッドカーとか、面白かったですよ。

また、お気遣いをいただき、余計に検索をしたら、次にちょこっと載せますね。
>この種の文献は留学生によって日本に持ち帰られ、永観二年(九八四)、鍼博士丹波康頼が中国伝来の医学書を編纂し『医心方』として朝廷に献じたとき、「房内篇」として再編された。
https://allreviews.jp/review/1766
とか、
https://rekijin.com/?p=18865
とか、
> この『医心方』全30巻を一人の主婦に過ぎなかった“槇佐知子”さんが完訳したのだが、この書は医学書でありながら引用文献は宋以前の医書、仙書、史書、思想、哲学、文学、博物学、易学、辞書類など200以上にのぼり、中には一書で百巻、五十巻のものもあり、すでに中国では失われている文献もあるという。内容は内科、外科、産婦人科、小児科、精神科、泌尿器・肛門科、養生ほか、現代医学にはない錬金術、呪術、占い、妖怪変化対策などからなっている。(槇佐知子著『古代医学のこころ』/NHK出版を参照)
https://blog.goo.ne.jp/inemotoyama/e/949fa73c815f98f324641a3262260471
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催眠術 (Maria)
2020-12-30 16:53:06
Maria です。ありがとうございます。
狭い業界の話ではありますが、『医心方・房内篇』というと、プロの催眠術師の間では「バイブル」とされています。
主に語学関係(外国語学習)の分野で「教育催眠」という言葉が流行ったことがありまして、中学生のときの英語の先生が催眠術の使い手でした。それで「催眠術」というものに興味を持ったのですが、授業とか講義とかいうのが「眠気(ねむけ)を催(もよお)す」ことが多かったので、「それは違うだろうっ!」という話がありました。
話は戻って、『医心方・房内篇』。大事なのは、「ラポール」「リラックス」「コンセントレーション」の三つだ。と断じたところがすばらしい。
「ラポール」は、現在に至っても適切な訳語がありません。「和志」とは訳されていたんですけどね。
「リラックス」も、「放鬆」「鬆開」という言葉は、よっぽどの中国拳法使いでないと使いません。
「コンセントレーション」も、単に「集中」で説明されても困るんですよね。「やるぞ!」に対して「やられる」という感覚がないと、肩とか揉めませんし。医療関係では、「よろしくお願いします」と言えるかどうかという話になります。
心臓の外科手術の担当の先生に、「俎板の上の鯉のような気分です」と言ったら、「こっちは生かすために手術するんですよ」と言われました。「化けて出るより、生き残って文句言ってください」とか。
「命、預けます」「安心してます」「絶対に生き残ります」みたいな話なので、そういう関係を築ければ、「もぅ、催眠術なんてかかったも同然」と教わりました。
「だけど、そうやって肩の荷を増やすと、長生きできねぇぞ? せめて親より先に死なねぇように心掛けろ」と師匠に言われました。
とはいえ、「交渉事全般に役立った」という点では、『医心方・房内篇』はありがたい本です。
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