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クールジャパン

2016-05-08 | しかじか
この語のもとになったのが、イギリスで1990年代後半に流行した言葉、クール・ブリタニアであるとされる。それはイギリス、ブレア首相が国家イメージ戦略のキーワードにしたという。日本で、2010年6月、経済産業省がクール・ジャパン室を設立、さらにクール・ジャパン戦略担当大臣のポストを設置し、2013年には文化輸出に関わる事業へ投資を行うファンド、クールジャパン機構を設立しているが、そもそもの、クールジャパンと注目された漫画やアニメといったサブカルチャーはどのようなものであったのか。クールな文化とクールジャパンと、サブカルチャ-の歴史の延長にあるものとがかかわる。ニッポン戦後サブカルチャー史をキーワードとして、まとめる試みがある。たとえば、

2000年
http://www.nhk.or.jp/subculture/history/#2000

世の中の動き
21世紀が始まる(1月1日)
ジョージ・ウォーカー・ブッシュがアメリカ合衆国大統領に就任
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン開園
小泉内閣発足
日本語版を含む13の非英語版ウィキペディアが発足
東京ディズニーシー開園
アメリカ同時多発テロ事件発生(9月11日)
iPod発売
野依良治がノーベル化学賞受賞
ファッション
股上が浅いローライズ・ジーンズ
ヒット商品
プラズマテレビ
ベイブレード
缶チューハイ
流行語
ヤだねったら、ヤだね
ドメスティック・バイオレンス
塩爺
ブロードバンド
ベストセラー・コミック・雑誌
「チーズはどこへ消えた?」S・ジョンソン
「仕事ができる人 できない人」堀場雅夫
「バトル・ロワイアル」高見広春
「のだめカンタービレ」二ノ宮知子
音楽
「Can You Keep A Secret?」宇多田ヒカル
「M」浜崎あゆみ
「PIECES OF A DREAM」CHEMISTRY
「恋愛レボリューション21」モーニング娘。
映画・演劇
「千と千尋の神隠し」監督:宮崎駿
「陰陽師 ~おんみょうじ~」監督:滝田洋二郎
「A.I.」監督:スティーヴン・スピルバーグ
「パール・ハーバー」監督:マイケル・ベイ
「ハンニバル」監督:リドリー・スコット
ゲーム
「ニンテンドー ゲームキューブ」
「ファイナルファンタジーX」
「甲虫王者ムシキング」


サブカルチャー年表 - NHK|ニッポン戦後サブカルチャー史Ⅱ
www.nhk.or.jp/subculture/history/
Eテレ 10月2日 午後11時より放送開始。今回のニッポン戦後サブカルチャー史Ⅱでは、「深掘り進化論」と題して、全六回、テーマ別で、ニッポンの創造力の源泉に迫ります。


>知恵蔵2015の解説
クール・ジャパン

日本独自の文化が海外で評価を受けている現象、またはその日本文化を指す言葉。当初は主に秋葉原に代表されるようなマンガやアニメ、渋谷・原宿のファッションなど、ポップカルチャーを指していたが、食材や伝統工芸、家電など広範囲にわたった文化を指すようになってきた。
米外交政策誌にアメリカのジャーナリストが「日本は文化のスーパーパワー」と書いたのが「クール・ジャパン」の発端と言われており、クールは冷たいという意味ではなく、洗練された、感じがいい、かっこいい等の意味で使われている。2010年に東京工芸大学が行った「クール・ジャパンとして世界に紹介したい日本文化は何か」というアンケートでは、テレビアニメでは「ドラゴンボールシリーズ」「ドラえもん」、「機動戦士ガンダムシリーズ」など、ゲームでは「ドラゴンクエストシリーズ」「スーパーマリオブラザーズシリーズ」「ファイナルファンタジーシリーズ」などが上位にランクインした。
10年6月に経済産業省が日本の文化産業の海外進出、人材育成などの促進を行うクール・ジャパン室を創設。11年度の予算に約19億円を要望する予定。10年11月2日にはクール・ジャパンを再発見し共有・発信する「COOL JAPAN TOKYO-CONFERENCE」を開催。メインナビゲーターに作詞家の秋元康と脳科学者の茂木健一郎などを迎え、クリエーティブディレクターの佐藤可士和、建築家の隈研吾、ファッションジャーナリストの生駒芳子、工業デザイナーの奥山清行など多彩なジャンルの識者が登壇した。
その他、同年8月には文部科学省、経済産業省、外務省の3省が来年度のクール・ジャパンの海外進出を進めるための予算に計27億円を要望するなど、政府としてもクール・ジャパン現象を推進することに力を入れている。
(富岡亜紀子  ライター / 2010年)



http://www.nikkei.com/article/DGXBZO55718460R00C13A6000000/
クールジャパンって何だっけ?
(テクノロジー編集部BLOG)
2013/6/3 7:00日本経済新聞 電子版

 安倍晋三首相が成長戦略の一つに掲げる「クールジャパン」関連の報道が増えています。5月28日、政府のクールジャパン推進会議(議長・稲田朋美行政改革相)が19項目の行動計画を決定、公表しました。主なものは、以下の通りです。

 総理大臣が「クールジャパン立国宣言」を行う、日本発のキャラクターの国際的なインターネット投票を行う、料理人など日本食の関係者を「食の伝道師」として海外に派遣する、世界遺産ではない国宝や重要文化財などを「日本遺産」として海外にアピールする……。

 6月には、安倍政権の音頭で官民ファンド「クール・ジャパン推進機構(仮称)」が発足する見通しで、500億円が投入されます。アニメやゲームなどのコンテンツ、ファッションに加え、日本食、伝統工芸、伝統文化、自動車などを投資対象として支援するとのことです。

 こうした報道があるたびに「クールジャパンって何だっけ?」と突っ込んでしまいます。

   ◇         ◇   

 元来クールジャパンとは、日本育ちのポップカルチャー(大衆文化)が海外でも人気を得ている現象を指す言葉。10~20歳代の女の子のあいだではやるファッション(服装)文化や、アニメやゲームなど秋葉原に代表されるオタク文化が、その中核です。

 しかし政府用語となると、クールジャパンは「海外に売り込みたい日本独自の製品や文化全般」に拡大。ファッションやアニメも含みますが、行動計画を見るかぎり、政府が力を入れているのは伝統的な商材のようです。最近では、地方の旅館を支援するなど、外国人観光客を呼び込む政府のキャンペーン「YOKOSO! JAPAN」と近いノリになってきました。

 もちろん、日本食や日本車、伝統工芸などの海外での人気を高めたり、それらの輸出を伸ばそうと努力したりすることは、日本の国益にかなうことであり重要なこと。しかし、それをクールジャパンとひとくくりにして論じることに違和感を覚えるのです。

 iPhoneやiPadが世界中で人気を博しているので、それを機に米政府が「クールアメリカ」戦略を掲げ、同戦略のもと米国産ビーフや米国車も売り込んで、米国への旅行者も増やそうとしている、という話と同じではないでしょうか。もちろん、そんな話はありませんが。

 つまり、政府の戦略は、すでに海外で人気がある商材にあやかって、「クールだと思って欲しいジャパン」も一気に売り込もうとするもの。それはそれで大事なことですが、クールジャパンと、クールだと思って欲しいジャパンは、分けて議論すべきだと思うのです。

   ◇         ◇   

 そもそもクールジャパンを推進する政府関係者が、「クールジャパンの実像」を正しく理解しているのかも疑問です。4月末、クールジャパン戦略担当相を兼ねる稲田行革相の発言がネット上で話題になりました。稲田行革相が議長を務めるクールジャパン推進会議、その「ポップカルチャーに関する分科会」冒頭での発言です。

 「私はあまりポップカルチャーについて詳しくはありませんけれども、この間、ゴスロリについて説明をいただいたら、ゴスロリのルーツは十二ひとえにあるということを聞きまして、私の政治信条は伝統と創造ということもあり、まさしく伝統と創造がゴスロリなんだなということを思った次第でございます」


 「ゴスロリ」とは、一部の若い女性のあいだで流行っているファッション。ロココ文化のような欧州の伝統ファッションと、ロリータファッションを組み合わせた日本独自の文化で、海外でも多くの若い女性が「カワイイ」と模倣しています。ただ、そのルーツが十二ひとえにあるという説は若者のあいだでまったく共有されておらず、「笑った」「大丈夫?」「政府は静かに見守ってほしい」など、ネット上では失笑を買っていました。

 というわけで、宣伝になりますが、電子版テクノロジーでは、「クールジャパンの実像」と題して、本当のクールジャパンの担い手を追った連載を始めております。次回はアニメやゲームなどのオタク文化について掘り下げます。ご期待ください。

(理)

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