おめでとうございます めでたくござる と言う めでたく存じまする とある めでたし 喜ばしい 祝うべきだ ということである 出典平家物語 二・烽火之沙汰「果報こそめでたうて、大臣の大将にいたらめ」 めでたし めで いたし めづ 愛 現代語で挨拶語になった、おめでたう存じます は、16世記にさかのぼって、狂言の話し言葉に見えることから、その用法は俳諧、歌舞伎の用例が見え、近世に、滑稽本で話し言葉としての用い方がある。17世紀には普及していたか。年始の儀礼は、武家、商人の世から近代市民社会へ移行するとともに受け継がれたか。
日本国語大辞典
お‐めでとう[:めでたう]
解説・用例
(形容詞「おめでたい」の連用形「おめでたく」の変化した語。「御目出度」「御芽出度」などと当てることもある)
新年や、めでたいことがあった時の挨拶(あいさつ)のことば。
*雲形本狂言・財宝〔室町末〜近世初〕「『夫(それ)は忝う存ます。きょうありとつけて下された』『おめでたう存じます』」
*歌舞伎・姫蔵大黒柱〔1695〕一「殿様にも若やがしやましてお目出度う御座りまする」
*滑稽本・浮世風呂〔1809〜13〕二・下「『次の隠居は七十の賀』『それはおめでたう』」
*吾輩は猫である〔1905〜06〕〈夏目漱石〉二「正月になったら〈略〉『あら先生、御目出度う』と尾を左りへ振る」
日本国語大辞典
めでた・い
解説・用例
〔形口〕めでた・し〔形ク〕(動詞「めでる(愛)」の連用形「めで」に「いたし」の付いた「めでいたし」の変化したもの。ほめたたえることがはなはだしい、すなわち、対象にたいへん心がひかれ、好み愛する気持になっていることを表わす。「目出度」「芽出度」などの字をあてることもある)
おめでたい
(「めでたい」を丁寧にいう語)縁起がよい。お祝いをすべきである。「おめでとう」「おめでとうございます」の形で、慶事や新年を祝福することばにいう。→おめでとう。
*俳諧・西鶴五百韻〔1679〕何餠「生れ落ると胞衣洗て見る〈西鶴〉 お目出度ひ中天竺の事なるに〈西友〉」
*松翁道話〔1814〜46〕四・上「どこからもかしこからも御目出たい御目出たいというて、めったむしゃうに突飛ばす」
大辞林 第三版の解説
めでたい
( 形 ) [文] ク めでた・し
〔動詞「めづ(愛)」の連用形「めで」に形容詞「いたし(甚)」の付いた「めでいたし(=ホメタタエル程度ガ甚ダシイ)」の転〕
喜び祝うに値するさま。大変喜ばしい。現代では多く「おめでたい」の形で用いる。 「 - ・い式」
しあわせなさま。 「其の後は…各-・くてぞ過ぎける/今昔 2」 〔⑤ が原義で、平安時代には対象の美しさ・すばらしさを広く表現するのに用いられ、また、そのすばらしさを喜び祝いたいという気持ちから① の意でも用いられるようになった。「目出度い」「芽出度い」は当て字〕
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学研全訳古語辞典
めで-た・し
形容詞ク活用
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①すばらしい。見事だ。りっぱだ。
出典枕草子 木の花は
「藤(ふぢ)の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いとめでたし」
[訳] 藤の花は、花房のしだれが長く、色が濃く咲いているのが、とてもすばらしい。
②喜ばしい。祝うべきだ。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「果報こそめでたうて、大臣の大将にいたらめ」
[訳] (前世の)果報が喜ばしいので、大臣で近衛の大将になるのであろう。◇「めでたう」はウ音便。
めでたい - 語源由来辞典
gogen-allguide.com › 「め」から始まる言葉
めでたいの意味・語源・由来を解説。 ... 【めでたいの語源・由来】. めでたいは、漢字で「目出度い」「芽出度い」と表記されるが、いずれも当て字で語源とは関係ない。 めでたいの「めで」は、「賞賛する」といった意味の「めづ(愛づ)」の連用形。 その「めで」に、程度の ...
http://www.worldfolksong.com/songbook/japan/ichi.htm
世界の民謡・童謡 ホーム 世界各国の歌 日本の童謡・唱歌
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一月一日は、1893年、明治26年に文部省より、小学校祝日大祭日歌詞並楽譜の中で発表された唱歌
作詞は、出雲大社の宮司をしていた千家尊福 せんげ たかとみ
年の始めの 例(ためし)とて
終(おわり)なき世の めでたさを
松竹(まつたけ)たてて 門ごとに
祝(いお)う今日こそ 楽しけれ
初日のひかり さしいでて
四方(よも)に輝く 今朝のそら
君がみかげに比(たぐ)えつつ
仰ぎ見るこそ 尊(とお)とけれ
ウイキペディアより
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『小学唱歌 壱』(1892年)
一月一日
作曲 小山作之助
作歌 稲垣千頴
一、 年(とし)たつけふの大空(おほぞら)にひかりかゞやく日(ひ)のみかげ
あふがぬ民(たみ)はなかりけりわが君(きみ)ちよに萬世(よろづよ)に
二、 とし立(た)つ今日(けふ)のいへごとにいはひたてたる日(ひ)のとはた
なびかぬ國(くに)はなかりけり我國(わがくに)千世(ちよ)によろづよに
三、 年(とし)たつけふのよろこびにつどふまなびのいへのうち
われらはともに祝(いは)ふなりわが師(し)は千世(ちよ)に萬世(よろづよ)に
四、 とし立(た)つ今日(けふ)のよろこびに集(つど)ふ學(まな)びのいへのうち
我等(われら)はともにいはふなりわが友(とも)ちよによろづよに
底本: 『小学唱歌 壱』初版
世界大百科事典
挨拶
あいさつ
俳諧用語。2句の唱和・問答を起源とする連句では,主客が発句(第1句),亭主が脇(第2句)を担当し,挨拶をかわす心でよむ。時と所と状況をふまえて当座の儀にかなうことが挨拶の心だから,発句はまず眼前当季の景物をめで,脇もそらさず同季で応じる。常連のみの一座でも,発句・脇の担当者は同様の心でよむ。その上で,状況に応じて称賛・卑下などの寓意を託することもある。俳句に季語をよみこむのは,その名ごりであるが,近代の独詠は脇を予想しない。それに対して,連句時代の発句のもつ対詠的性格を広く挨拶とよぶこともある。挨拶には土地や古人に対するものもあり,ときには連句の進行中,一座の誰かに当てこむ挨拶もある。
[白石 悌三]
日本国語大辞典
お‐めでとう[:めでたう]
解説・用例
(形容詞「おめでたい」の連用形「おめでたく」の変化した語。「御目出度」「御芽出度」などと当てることもある)
新年や、めでたいことがあった時の挨拶(あいさつ)のことば。
*雲形本狂言・財宝〔室町末〜近世初〕「『夫(それ)は忝う存ます。きょうありとつけて下された』『おめでたう存じます』」
*歌舞伎・姫蔵大黒柱〔1695〕一「殿様にも若やがしやましてお目出度う御座りまする」
*滑稽本・浮世風呂〔1809〜13〕二・下「『次の隠居は七十の賀』『それはおめでたう』」
*吾輩は猫である〔1905〜06〕〈夏目漱石〉二「正月になったら〈略〉『あら先生、御目出度う』と尾を左りへ振る」
日本国語大辞典
めでた・い
解説・用例
〔形口〕めでた・し〔形ク〕(動詞「めでる(愛)」の連用形「めで」に「いたし」の付いた「めでいたし」の変化したもの。ほめたたえることがはなはだしい、すなわち、対象にたいへん心がひかれ、好み愛する気持になっていることを表わす。「目出度」「芽出度」などの字をあてることもある)
おめでたい
(「めでたい」を丁寧にいう語)縁起がよい。お祝いをすべきである。「おめでとう」「おめでとうございます」の形で、慶事や新年を祝福することばにいう。→おめでとう。
*俳諧・西鶴五百韻〔1679〕何餠「生れ落ると胞衣洗て見る〈西鶴〉 お目出度ひ中天竺の事なるに〈西友〉」
*松翁道話〔1814〜46〕四・上「どこからもかしこからも御目出たい御目出たいというて、めったむしゃうに突飛ばす」
大辞林 第三版の解説
めでたい
( 形 ) [文] ク めでた・し
〔動詞「めづ(愛)」の連用形「めで」に形容詞「いたし(甚)」の付いた「めでいたし(=ホメタタエル程度ガ甚ダシイ)」の転〕
喜び祝うに値するさま。大変喜ばしい。現代では多く「おめでたい」の形で用いる。 「 - ・い式」
しあわせなさま。 「其の後は…各-・くてぞ過ぎける/今昔 2」 〔⑤ が原義で、平安時代には対象の美しさ・すばらしさを広く表現するのに用いられ、また、そのすばらしさを喜び祝いたいという気持ちから① の意でも用いられるようになった。「目出度い」「芽出度い」は当て字〕
Weblio 辞書 > 古語辞典 > 学研全訳古語辞典 > めでたしの解説
学研全訳古語辞典
めで-た・し
形容詞ク活用
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①すばらしい。見事だ。りっぱだ。
出典枕草子 木の花は
「藤(ふぢ)の花は、しなひ長く、色濃く咲きたる、いとめでたし」
[訳] 藤の花は、花房のしだれが長く、色が濃く咲いているのが、とてもすばらしい。
②喜ばしい。祝うべきだ。
出典平家物語 二・烽火之沙汰
「果報こそめでたうて、大臣の大将にいたらめ」
[訳] (前世の)果報が喜ばしいので、大臣で近衛の大将になるのであろう。◇「めでたう」はウ音便。
めでたい - 語源由来辞典
gogen-allguide.com › 「め」から始まる言葉
めでたいの意味・語源・由来を解説。 ... 【めでたいの語源・由来】. めでたいは、漢字で「目出度い」「芽出度い」と表記されるが、いずれも当て字で語源とは関係ない。 めでたいの「めで」は、「賞賛する」といった意味の「めづ(愛づ)」の連用形。 その「めで」に、程度の ...
http://www.worldfolksong.com/songbook/japan/ichi.htm
世界の民謡・童謡 ホーム 世界各国の歌 日本の童謡・唱歌
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一月一日は、1893年、明治26年に文部省より、小学校祝日大祭日歌詞並楽譜の中で発表された唱歌
作詞は、出雲大社の宮司をしていた千家尊福 せんげ たかとみ
年の始めの 例(ためし)とて
終(おわり)なき世の めでたさを
松竹(まつたけ)たてて 門ごとに
祝(いお)う今日こそ 楽しけれ
初日のひかり さしいでて
四方(よも)に輝く 今朝のそら
君がみかげに比(たぐ)えつつ
仰ぎ見るこそ 尊(とお)とけれ
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『小学唱歌 壱』(1892年)
一月一日
作曲 小山作之助
作歌 稲垣千頴
一、 年(とし)たつけふの大空(おほぞら)にひかりかゞやく日(ひ)のみかげ
あふがぬ民(たみ)はなかりけりわが君(きみ)ちよに萬世(よろづよ)に
二、 とし立(た)つ今日(けふ)のいへごとにいはひたてたる日(ひ)のとはた
なびかぬ國(くに)はなかりけり我國(わがくに)千世(ちよ)によろづよに
三、 年(とし)たつけふのよろこびにつどふまなびのいへのうち
われらはともに祝(いは)ふなりわが師(し)は千世(ちよ)に萬世(よろづよ)に
四、 とし立(た)つ今日(けふ)のよろこびに集(つど)ふ學(まな)びのいへのうち
我等(われら)はともにいはふなりわが友(とも)ちよによろづよに
底本: 『小学唱歌 壱』初版
世界大百科事典
挨拶
あいさつ
俳諧用語。2句の唱和・問答を起源とする連句では,主客が発句(第1句),亭主が脇(第2句)を担当し,挨拶をかわす心でよむ。時と所と状況をふまえて当座の儀にかなうことが挨拶の心だから,発句はまず眼前当季の景物をめで,脇もそらさず同季で応じる。常連のみの一座でも,発句・脇の担当者は同様の心でよむ。その上で,状況に応じて称賛・卑下などの寓意を託することもある。俳句に季語をよみこむのは,その名ごりであるが,近代の独詠は脇を予想しない。それに対して,連句時代の発句のもつ対詠的性格を広く挨拶とよぶこともある。挨拶には土地や古人に対するものもあり,ときには連句の進行中,一座の誰かに当てこむ挨拶もある。
[白石 悌三]