姿は姿かたちと見るとわかりよい。外見、身なりとするのは、形を言う。日本の姿はかわりなく、平成時代を過ぎようとする。昭和の時代を眺めてその60余年は平成に倍するが、その20年と40年余は大きく姿を変えた。そのままに平成を時代意識にすると、日本の姿は半世紀と10年をもって外見において変わりなかったようである。しかし目に見える形、その有様を半世紀から見てくると、姿かわりなく、形は変えないようでいて、そのありさまが、変貌し始めている。日本の姿を民主主義に変えたものをその勢力においてとらえるとその主義主張が形を変えて表われ出ようとしている。昭和と平成を日本が進めてきた民主と自由にあるとすればその時代はどのように変貌していくか。美しい国であるとノーベル文学者が表現し、政治理念にもあらわそうとしたこの現代に、果たしてその姿が形をあらわして、どのような国となろうとするか。この国のかたちを国体とする見方は改めてどう表現されるか、その国体は象徴になり、民衆、庶民、国民そして民主主義は姿にどのように見えるだろう。
姿
>
出典:デジタル大辞泉(小学館)
1 人のからだの格好。衣服をつけた外見のようす。「顔もいいし姿もいい」「鏡に姿を映す」「後ろ姿」
2 身なり。風采。「姿をやつす」「うらぶれた姿」
3 目に見える、人の形。存在するものとしての人。「姿をくらます」「あれっきり彼は姿を見せない」
4 物の、それ自体の形。「山が雲間から姿を現す」
5 物事のありさまや状態。事の内容を示す様相。「移り行く世の姿」「主人公の成長する姿を描く」
6 和歌や俳句の、1首・1句に表れる趣や格調などの全体的な風体。特に、歌体。
7 美しい顔形の人。美人。
「―の関守、京の四条は生きた花見あり」〈浮・五人女・三〉
>
[音]シ(呉)(漢) [訓]すがた
[学習漢字]6年
〈シ〉からだの形やようす。すがた。「姿勢・姿態/英姿・風姿・勇姿・雄姿・容姿・麗姿」
〈すがた〉「姿絵・姿見/旅姿・寝姿」
字通より
>
人のたちなげく形。
祝祷の器である、さい をそえて、神にうれえ申すことを「咨(なげ)く」「咨(はか)る」、そのなげき訴えるさまを姿という。
〔説文〕十二下に「態なり」と人の姿態をいうとする。女の咨嗟憂傷するさまが、最も姿態あるものとされた。
語系
姿・咨tzieiは同声。女が神に咨(なげ)き、うれえ申す姿を、姿態ありとするものであろう。