日本語の文は主語を必須の要素としない。国語文法では主語を説明し、文の要素として品詞わけの基準としているので、重要なとらえ方になる。日本語学では主語を立てないかんがえ方もあって、主語となる要素を補語としているが、それを補語のうちに区別して主格保護と分類している。主語が必須の要素でないことは日本語においてはその通りのようであるが、それは文の成立において議論することなので、単位文は主語をとらえれて、それを主格補語としても、主語に変わりはないこととなる。
文型に補語をもって日本語文を見ていくと、目的語のほかに、文末述語の品詞に応じて補語が重要な働きを持っていることが分かる。補語の細かい議論は文要素に何を置くかによって、格助詞として分類されてきたものがある。主語には主格、目的語には目的格をとらえると、が、を、に、と、という主格および目的格が表す論理格と、そのほかに、で、へ、より、から、まで という補語の働きをする要素がある。
格の呼び名を便宜つけて、手段道具格、方向格、比較基準格、始点格、到達点格ということができるが、これだけではない機能をそれぞれに持つので、が格、を格、に格、と格、で格、へ格、より格、から格。まで格となることがある。