ドライブ・マイ・カー、赤のサーブが走る。180分というから、長い。3時間も耐えるかしらん、と。
と、まぁ、原作者がそうだから、 どうだからというのか、知らないではない、小説を愛読するものでもなくて、どうなのか。
さてその話はあとで、2022年第94回アカデミー賞の日本映画史上初となる作品賞にノミネートというわけだから、何がよくてどこがおもしろいかなと鑑賞に及ぶ。
エピローグのシーンとラストシーンに演出があって、わけがわからないよ、となると、この映画を全く理解できていないことになってしまうのだろうね。
映画の世界に入り込むと眠ってしまう特技があって、ほんとうは眠ってなんかいないのだけれど、はたからつつかれるのも、顰蹙ものでしかないんだけれど、これはそういうこともなくて車と景色と冷めた熱の展開3部にある、3部作だった。
ドライブのシーンが印象に残る。エンジン音がいい。ゴーとうなる轟音も懐かしい響きである。安定した走りように、ストーリーの脚色となる。それにしても傑作なありえないことに、そうかこれはルーフが開くからかと笑ってしまった。児戯めく無理な絵柄である。
サーブ 900が準主役と解説する向きもある。
>愛車はスウェーデンのサーブ 900。生産終了してから30年近く経つクルマだが、家福のこだわりの愛車として、どこにでもこのクルマを運転して出かけて行く。原作では黄色のコンバーチブルだが、映画では風景に映えるようにと、赤色のターボ 2ドア(サンルーフ付き)を使用して撮影された。
https://web.motormagazine.co.jp/_ct/17472902/p2
村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」に収録された短編「ドライブ・マイ・カー」を、「偶然と想像」でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した濱口竜介監督・脚本により映画化。舞台俳優で演出家の家福悠介は、脚本家の妻・音と幸せに暮らしていた。しかし、妻はある秘密を残したまま他界してしまう。2年後、喪失感を抱えながら生きていた彼は、演劇祭で演出を担当することになり、愛車のサーブで広島へ向かう。そこで出会った寡黙な専属ドライバーのみさきと過ごす中で、家福はそれまで目を背けていたあることに気づかされていく。
主人公・家福を西島秀俊、ヒロインのみさきを三浦透子、物語の鍵を握る俳優・高槻を岡田将生、家福の亡き妻・音を霧島れいかがそれぞれ演じる。2021年・第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、日本映画では初となる脚本賞を受賞したほか、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の3つの独立賞も受賞。また、2022年・第94回アカデミー賞では日本映画史上初となる作品賞にノミネートされたほか、監督賞、脚色賞、国際長編映画賞とあわせて4部門でノミネートとなる快挙を達成。第79回ゴールデングローブ賞の最優秀非英語映画賞受賞や、アジア人男性初の全米批評家協会賞主演男優賞受賞など、全米の各映画賞でも大きく注目を集めた。
2021年製作/179分/PG12/日本
配給:ビターズ・エンド
監督
濱口竜介
原作
村上春樹
脚本
濱口竜介 大江崇允
上記、引用より
>「15年乗っている」と劇中で家福が語るサーブ 900は、日本で1978年から1993年まで販売されていた初代モデルだ。メーカーのサーブ オートモービルは、GMの傘下に入ったのち、経営破綻から紆余曲折を経て、2012年にNEVS(ナショナル エレクトリック ビークル スウェーデン)社に買収された経緯を持つ。そして2016年にブランド名をNEVSへ変更、自動車ブランドとしての「サーブ」は消えることとなったのは、クルマ好きの読者諸氏ならご存じだろう。
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