講座のわたしの話は、「日本における漢語の流行現象」というタイトルです。2017年、いまから1年前になります、漢語「忖度」という語が日本のマスメディアに用いられ、流行しました。「忖度をした」「忖度が働いた」と用いられて、日本の社会、政治に、「忖度社会」、「忖度政治」、「忖度症候群」、「忖度バカ」と、熟語となりました。
この語を用いた日本語の流行現象はいまも続いています。流行は、2017年ユーキャン新語・流行語候補に選ばれ、2017年12月1日に発表された2語が年間大賞となりました。現代用語の基礎知識選は、「インスタ映え」と「忖度」の2語が年間大賞に決定しました。ちょうど、そのとき、12月2日に講座の連絡をして、こちらの講義のテーマにしています。
漢語の流行について、2017年に日本のメディアを賑わした「忖度」を取り上げます。こちらでも、日本の政治に用いた語として皆さんの周囲で、話題になったことでしょう。わたしは、日本語の「忖度」の用法が漢語とは違うと感じていました。語用論になります。さて、話は、日本で漢字の言葉をどう見たか、となります。「忖度」を例に取り上げます。
講座のテーマは政治の問題ではありませんから、日本語の漢語の話として、言語の現象をとらえています。ネットサイトの時代ですから、さまざまに話題を議論として見て、誰にでもできるようなことですが、誰でもできることが、かえって、便利な時代かどうか、その手順を紹介することにします。こうしてみる、漢文を調べる、検索ができる、という話です。インターネットの情報処理です。
そしてアジアの共同体創生に共有する漢字の言葉を確かめていくことになります。検索は、わたしの経験で2000年代になってからです。いまから20年近く前ですが、ウエブを利用し、情報検索をしていて、中国のサイトで古典漢文、その文献が検索できる、中国叢書をネットサイトで閲覧できるので驚きました。その、CTP、Chinese Text Project中国哲学書電子化計画は、膨大な儒学関係資料について縦断検索が可能です。