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方程式

5円玉と10円玉があわせて40枚、325円あります。

5円玉は何枚ありますか。

中学1年の数学の問題集にのっています。

5円玉の数をXとすると

5X+10 (40-X)=325

5X+400-10X=400-5X=325 5X=75 より X=15  

と解くわけですが、これを中学1年生はつるかめ算で解いてしまう。

「あのね、これは方程式の問題なの。」

「でも、つるかめ算の方が簡単じゃないですか。」

「その通りだけどね。ここは方程式を勉強してるんだから、方程式で解くの。」

「そんな、面倒な。」

まあ、だいたいこういう会話は必ずといっていいほどおきます。

解き方は本質的には同じであって、もし全部が10円玉だったとしたら10×40=400円 10円を1枚5円玉に置き換えると5円少なくなってくるから

(400-325)÷(10-5)=15枚

と400-5X=325になっているのです。

だから、算数の問題は方程式で解ける。その通り。じゃ、方程式を覚えておいた方が良い。これはそうともいえるし、そうでないともいえるでしょう。

方程式を学ぶためには正と負の数の関係がわかっていないといけない。当然、移項はできなければいけない。式の展開もできないといけない。

で、そこまでそろって方程式を使えるということになるわけですが、算数の問題はそう簡単ではない。

むしろ、方程式で解けないように、問題を作る傾向があります。

中学入試の算数の記述の問題で「方程式を書いて×になるか?」と言われれば、×にはならないでしょう。しかし、方程式を覚えることは、中学入試の算数では回り道になることが多いのです。

解いている本質は同じことをしているが、実際には違う考え方をしている。そして、この違う考え方こそが、算数の本質になってくるので中学校の先生はその本質に根差した問題を作ることになる。

方程式を覚えさせますか?と聞かれれば、指導は一切したことがありません。だから「方程式をやった方が良いですか?」と聞かれれば「必要はありません。」とそう答えます。

ただ、子どもが公文なんかに行って先に方程式をやって、それで解いていたとしてそれを止めもしません。

算数にはその解き方において自由な考え方が必要であり、「こうでなければいけない」という解き方は何もないと私は思っているからですが。

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第44回 前期と後期の勉強は違う
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