ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

おにぎりを食っている暇はない! ワカティプ湖畔を北へ キングストン ー クイーンズタウン ニュージーランド南島自転車の旅

2019年11月24日 | 自転車の旅 海外

キングストンの朝は忙しい。

朝食のパンを焼くためにトースターを
ガチャン!
とやった途端に、
俺のキャビンのブレーカーが落ちた。

照明も湯沸かしケトルもストンと落ちた。
部屋は無音になった。

フロントのピンポンを凄い勢いで連打してスタッフを呼び出し、ブレーカーをあげてもらった。
照明がつき、再び朝が動き出した。

そして、トースターを
ガチャン!

またブレーカー落ちた。

再びフロントいく。
もう、
スタッフのお姉ちゃん怒り顔。

「あなた!電気使い過ぎなのよ!」
「いったんコンセント全部抜きなさい!」
「はよ!はよ!」

若い彼女には冷静さのカケラもない。
喧嘩かよ!

本当の原因はトースターの故障で、
どうやら中でショートしているらしい。

だから、
3度目のガチャンはしない。
大人な俺。
冷静なの俺。

部屋の停電回復を見届けた俺は
怒り新党なスタッフのお姉ちゃんに
「いや、俺悪くないから」
「トースターだから、トースター」
「わかる?」

必死に説明してようやく疑いを晴らす。
お姉ちゃんも機嫌が直って新しいトースター持ってきてくれた。

やっと朝食。
パンと紅茶。
ハチミツ。

やれやれ。
朝食も大変なのだ。

朝から必死の英語全開で疲れ果て、
元気使い果たす俺。

大人はいろいろ大変。

キングストンの村はずれまで出てきた。

雨はあがった。

山は雪だったようだ。
どうりて寒い。

キングストンが離れていく。

ワカティプ湖畔を行く。
くねくね。
アップダウンも激しい。

右側は崖面で路側帯は狭い。
左側は湖側で路側帯に若干の余裕があり、
かつ、時々広場がある。

時々、通り雨に降られる。
合羽を着たり脱いだり忙しい。

雨雲の向こうは積雪。

エニシダの黄色い花が全開で咲いている。

ニュージーランド全土を覆い尽くす特定外来種で「エイリアンの侵略」に喩えられることもある悪者だが、
うーむ、
綺麗と思ってしまう非情な俺。

エニシダの向こうに通り雨の雲。
そのさらに向こうに、
クイーンズタウンの町外れが見えてきた。

割とあっという間に着いてしまう。

友と待ち合わせる。

待ち合わせ場所は郊外のフランクトンのショッピングモール。
クイーンズタウンの町は狭いしクルマが多いしゴチャゴチャなので「合流」には向かない。

腹減ったので、おにぎり。

キングストンからココまで、通り雨が頻繁で休憩する気がせずに、
何も食べずに休憩なしで走ってきたのだ。

まさか、ショッピングモールのベンチでおにぎり食べるとは。
老若男女が俺の前を通り過ぎていくが、
俺は平気。
大人だもの。

おや。
パタゴニアが傷んできたぞ。
10年間、俺の臭い汗を吸い過ぎて劣化したのだ。

やれやれ。
やあパタゴニア、よく働いたな、ご苦労さま。

修理完了。
俺、天才。

ショッピングモールのコリアン食品店で、
『キターーーー!!!!』

大人だから、大人買い。
3箱買ってしまう俺。

俺、うどん人。
Born in UDON県。

うどん
好きすぎる。