ガイド日誌 - 北海道美瑛町「ガイドの山小屋」

北海道美瑛町美馬牛から、美瑛の四季、自転車、北国の生活
私自身の長距離自転車旅
冬は山岳ガイドの現場をお伝えします。

命の水。北九州からオーストラリアから

2015年12月03日 | 自転車の旅 国内
なんということだろう。
こういうことが、あるなんて。

9年前、オーストラリア大陸・内陸砂漠を自転車で縦断した。

もっとも過酷だった区間のひとつ、マーラという小さなオアシスに、日本人大学生の慰霊碑がある。

その慰霊碑の主のご両親と、今日これからお会いすることになった。

「そこは灼熱地獄だった」
スチュアートハイウェイ3080kmオーストラリア大陸縦断チャリの旅 第4週
http://www.yamagoya.jp/mtb/Australia/mtbAU4.htm
http://www.yamagoya.jp/mtb/Australia/mtbAU4.htm

時間を遡ろう。

6時半起床。
昨日からの雨はいったん上がったようだ。

風が強い。
天気予報は午後の下り坂を伝えているが、
しかし走れないことはない天気だった。

まだ薄暗い空を見上げながら、それでも連泊を決めた。
風は北西。南東に向かう僕にとっては追い風となるから快適だが、そんなことは気にしない。

こうして僕はいま、北九州市の小倉にいる。

遅めの朝食を終えてコーヒーを飲みながらくつろいでいると、僕の携帯電話がなったのだ。

突然の電話。

それは前述の、今から9年前のブログに記述した、
オーストラリアで亡くなった大学生の、お姉様からだった。

なんという縁だろう。

僕がきょう小倉に連泊することになったのは、たぶん、このせいだろう。
偶然なんかじゃあ、ない。

やはり、僕は、引き寄せられている。


外はまた、雨が降り出したようだ。
空が涙を流している。
でも不思議と、悲しくはない。