ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

ミュンヘンのトーマス・マンめぐりその2

2006年08月26日 | 旅行
引き続きトーマス・マンの旧居他めぐりです。
あ、やっぱり年表ちゃんと見ながら書くことにしました(汗)昨日間違って書いたところはこっそり追記しておきました(汗)

さて、Herzog通りまで北上していましたが、ここでUバーンも通っている大通りレオポルト通りを渡って東側に渡ります。
このあたりにMarkt Str.とFeilitzsch Str.の家があるはずなのですが、ここも地図に通りの名前が出ていないばかりか、通り自体が載ってなかったりして(汗)
というわけで適当にこのへん、と歩いてみましたが、見つからず・・・
気がついたらもっと南のGisela Str.についてしまいました。

この15番地の家には1902年10月から11月まで、またもや1ヶ月しか住んでません
(汗)
このGisela Str.も地図に名前が出てないのですが、Uバーンの駅名にはなってるんですよね。

Markt Str.とFeilitzsch Str.は後回しにして、ちょうどUバーンの駅も近いし、そのままUバーンで北上して北墓地に行くことにしました。
北墓地の葬祭会館?の建物は、「ヴェニスに死す」で主人公のアッシェンバハが異国風の人物をみかけ、ヴェニスに行こうと思いつく場面に出てきます。トップの写真がその葬祭会館です。映画には出てきたのかなあ。見たことあるけど覚えてません(汗)
アシェンバハはイギリス公園を横切って散歩し、帰りは市電で帰ろうと北墓地までやってきて、この建物の階段に異国風の人物が立っているのをみかけます。昔はこのあたりは市電が走っていたんですね。Uバーンが通るようになってなくなったのでしょうか。
作中の描写だと、葬祭会館はギリシア風の正十時とビザンティン風の建物で、やはりこの建物のことを指しているのだと思いますが、異国風の人物が立っていた回廊がちょっと違うかな。もっと階段が高そうな印象だし、「黙示録風の動物の彫像」もないですし。扉に書いてある言葉も違うような・・・

こちらがその回廊の入り口です。

Uバーンの通っているUngerer Str.(レオポルト通りから分かれています)にもトーマス・マンの旧居があります。番地でどの辺になるのかがわからなかったのですが、ためしに1駅南下してみました。ちょうどこのDietlindenstr.駅と、もう一つ先のMunchen Freihait駅の中間くらいにありました。

この24番地の家には1902年1月から10月まで住んでいました。この後先ほどのギーゼラ通りの家に引っ越したんですね。

そのまま南下して歩いていたら、たまたまさきほどたどり着けなかったマルクト通りを発見しました(笑)

この5番地の家には1898年11月から半年ほど住んでいました。
現在は交差しているHaimhauser通り側で番地を取っていて、6番地の住所になっています。この写真はHaimhauser通り側から撮ったんですが、マルクト通り側から撮れば良かったかな。

この近くにあるFeilitzsch通り5番地の家にはトーマス・マンの旧居だったというプレートがあるはずなのですが・・・なぜかプレートもなく、建物も映画館に(汗)あれー?
ここも後でリベンジすることになりました(汗)

トーマス・マンめぐりまだまだ続きます~
コメント (2)
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ゲド戦記(ネタバレ)

2006年08月26日 | 映画
さて、話題のというか問題の(汗)「ゲド戦記」ようやく見てまいりました。
原作のネタバレも含みます。
見終わった直後は、特に終盤の展開が許せなくてぶーぶー文句言ってましたが(笑)その後考えてみて、まあ発想はそんなに悪くなかったかもなと・・・
いや、お世辞にも名作とは言えませんがね(汗)
アレンの設定の違いですが、ハブナーの王として華々しく帰還するよりも、罪をつぐなうために帰国する方がいいかな、と思いました。
まあ、原作の場合、アレンが華々しく帰る影に、魔法を失ったハイタカという存在があるわけですが・・・こう思うと、3巻の主役はやっぱりハイタカだなあと思いますねえ。
アレンの影の設定が原作1巻のハイタカの影とは違いましたが、あの光の方が追っていた、というのも悪くないかな、と思いました。
テルーに真の名を教えてテルーと一緒に・・・というのもいいかなと。
突然父親を刺して逃走してしまうアレンには、最近多い親を刺したり放火したり・・・という若者や子供たちの姿がかぶるようにも思いました。この脚本書いていた時にはそこまでは考えていなかっはずで、時代を読んでいたと言えるかもしれません。
でも、だからアレンに共感できないのかも(汗)理解を超えすぎてるような。「ハウル」の自分が好きになれなくて自信がないソフィーは理解できたんですけどねえ。
このあたりは表現の稚拙さにも原因があると思われますが・・・それはまた後で。
前半の淡々と旅しているのも、発想は悪くないと思うんですよね。原作の3巻でも、大きな出来事があるわけでなく、淡々と旅が進んでいる感じで、そこが結構好きだったので。
・・・ただ、原作のようにその淡々さが好きと思えたかと言うとそれは・・・(汗)
発想は悪くなかったと思うんです。ただ、その表現が稚拙だったと・・・
まずは作画と背景ですね~(汗)いやジブリであんな雑な絵が見られるとは思ってもみなくてびっくりでした。
「もののけ姫」も「紅の豚」も、話は好きじゃないけどまあ映像だけでもお金払う価値はあったかな、と思ったものですが・・・「ハウル」も評判悪かったけど、話は嫌いだけど映像は美しかったと思った人が多かったはず。
しかしこれではねえ・・・(汗)
動画はまだしも、動かない背景まで今ひとつだったのはどういうわけでしょう・・・
アレンが影に捉われた時の表情なども、もっと綺麗な絵でもっと微妙な表情だったら、もう少し違ったのではないでしょうか。
もうひとつ、粗い作画に加え、やはり演出力不足でしたね・・・
前半の淡々とした旅も、何かしみじみとしたものを感じさせる力がなかったですね・・・やり方によってはそういうものにできたかもしれないのに。
テルーの歌の場面も、もうちょっと上手くできたのでは。歌はいいのに・・・アレンが涙を流す気持ちがわかるなあ、くらいの場面にして欲しかった。
(余談ですがあの歌、アカペラだと最後のコード進行の変化がないので、歌が完結しないような印象になりますねー。あ、これは良くない原因ではないですよ)
なんか、上手くやればもっといいものにできたのではないかなーと思うのですよね・・・やはり監督が素人だったのが(汗)
あと、予算削られてたのか?というくらい悲しい映像がね・・・

しかし、脚本に問題がないわけでもなかったです。見終わった後にぶーぶー文句たれてしまったくらいで(汗)
特に終盤がね~・・・
世界の均衡が崩れたのはクモのせいだったのか? それってスケールが小さくないか?(汗)
と思ったら、見た人のほとんどがあれで世界の均衡が取り戻せたとは思ってないようで(汗)まあちょっとホッとしました!?
でも、それなら余計に問題ありですな・・・(汗)
ゲドの影が薄いというのもよく言われているようですが、脇役になっているのはまあいいんですよ。それにしたって、ハイタカのもう少し自己犠牲的な部分を出して欲しかった・・・
アレンに自ら真の名を告げるところとか。(まああの映画のアレンに真の名を教えるのは危険すぎますが(汗))
何よりも、ハイタカが魔法を失うところをやって欲しかった。世界を救うためでも、アレンを救うためでもいいから。(アレンを救うためなら1巻の大賢人の行為にもつながりますし。余談ですが、この1巻の大賢人の死の印象のおかげで、ハリポタで誰か死ぬらしいと聞くたびに「ダンブルドアでしょ」と思っていました(笑))
そうしたら、終盤活躍しないことにも誰も文句は言わなかったでしょうし、力を失ってテナーたちと一緒に暮らすなら自然だし。
テルーが龍になるのも、原作を知っているなら自然に見られましたが、知らない人はびっくりしたみたいで・・・
原作では、竜になる人間がいるらしいとか、「ゴントの女」の予言とか、アイリアンの存在とか、先に色々と布石が敷いてあって、「テルーもドラゴンなのでは」と思わせるものがありましたが、あれでは唐突だし訳がわかりませんよね・・・
しかも元に戻って普通に暮らしてるし(汗)竜になって行ってしまうのが切なかったのに・・・
原作ではカレシンが迎えに来たりして、人間の世界でははぐれ者だったテルーが「本来の世界と仲間のところに戻る」という意味合いもあったのに・・・
原作と違っていても良ければ許容範囲な私ですが、このあたりは納得行かなかったですね。「原作と違うけれどそれもまたいいかな」と思えないと。(「ハウル」なんかは私的にはそういう感じなんですが。まあ「ハウル」は原作にさほど思い入れなかったですけどね・・・)
あと、これは細かいところですが、テナーたちが暮らしていたのはやっぱりル・アルビのオジオンの家であって欲しかったです。まあ、ル・アルビにクモの城があるのはやだけど・・・(汗)

テルーは予告を見た限りではいかにも宮崎アニメな感じがして、やだなーと思ってたんですが、意外に平気でした(汗)声が子供っぽい素直な声だったのもよかったかも。やっぱりホンモノの10代は違いますね(笑)
ハイタカのことを「タカ」と呼んでいたのがちょっと嬉しかったかな。
ハイタカの声は最初は「うっ」と思いましたが(汗)慣れました(笑)でも髪型も体型もあんまり魔法使いらしくなかったなあ・・・特に体型はもっとひょろっとしたイメージだったんですが。あれでは「ちょっと頼りない」と言われても「どこが?」と思ってしまう(汗)
あ、服装がいかにも宮崎アニメ風なのは、事前にさんざん見て免疫つけたので・・・諦めてます(笑)
岡田准一の声は思ったほど違和感なかったです。キムタクよりは上手いのでは(笑)
田中裕子は「もののけ姫」では下手だなーと思ったのですが(汗)今回は役柄に合っていたのか、気になりませんでした。
クモって性別女にしたのかと思ったけど、設定は男のままだったんですね???
でも全体的にあんまり上手くない人が多すぎだったかな・・・香川照之は唯一上手かったです(笑)でもあのキャラクターはなあ・・・

やはり、あれだけの観客動員する作品ではないですね、本来。皆ジブリブランドと「テルーの歌」に騙されてる・・・(汗)しかしこんなに評判悪いのに皆観に行くのがまたすごいと思いますね・・・
この作品をあれだけ全力で宣伝してしまうジブリもちょっと詐欺だよなー(汗)
もっと宣伝されるべき作品があるのになあ・・・なぜかミニシアター公開だったRENTとか・・・

てなわけで今年見た映画の順位。
1.ナルニア国物語第一章ライオンと魔女 / 2.RENT / 3.僕の大事なコレクション / 4.ロード・オブ・ウォー / 5.フーリガン / 6.V・フォー・ヴェンデッタ / 7.ローズ・イン・タイドランド / 8.スタンドアップ / 9. ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス /10.キングコング / 11.ハリーポッターと炎のゴブレット / 12.DOOM / 13.サイレントヒル / 14.プロデューサーズ / 15.パイレーツ・オブ・カリビアン2デッドマンズ・チェスト / 16ゲド戦記 /17.アンジェラ / 18.ダ・ヴィンチ・コード / 19.PROMISE / 20.フライトプラン
最初は「パイレーツ~」より上にしようかと思ったんですが、感想書いてるうちにやっぱり完成度低すぎだよな・・・と(汗)「アンジェラ」よりは一応上にしてみました(汗)
コメント (6)
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LotRサントラの浸透度?

2006年08月26日 | 指輪物語&トールキン
先日話題の(問題の?(汗))「ゲド戦記」を観て来ましたが(感想は映画カテゴリーで後ほど)、サントラで時々合唱とオーケストラを使っているところが出てくると「LotRみたい」と思ってしまいました。
これ、私だけのことではないようで、ネット上でもちらほらそういう感想を見ますね。サントラがところどころLotRみたいだったという。
ハワード・ショアのLotRサントラ、見ていても映像の邪魔をしなくてあまり印象に残らない、ジョン・ウィリアムズなどのサントラに比べて地味なサントラ、と思っていましたし、アカデミー賞獲ったわりにはそんなにサントラも世間に浸透してないなあと思っていました。
むしろアカデミー賞獲ってないけれど、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の1作目のサントラの方がよく使われるし、世間的には浸透しているように思います。
私自身、FotRを最初に見た時、サントラの記憶はホビット庄近辺以外全くなかったんですよ。「指輪は南へ」も「一行の離散」も全く記憶になし(汗)それくらい印象に残りにくい地味なサントラだと思ってました。
それなのに、いつの間にかじわじわとLotRサントラも世間に浸透して行っているということでしょうか。
あまり映画のサントラには詳しくないのですが、合唱+フルオーケストラというのはLotRが初めて使った手法ではなかろうと思うのですが・・・でもやはりそんなに多くはないのでしょうか。フルオーケストラに大人数の合唱を揃えるにはかなりの予算が必要でしょうし。
にもかかわらず、合唱とオーケストラの音楽を聴くと「LotRみたい」と思うようになってしまいました。どうやらそれも私だけではないらしい、というのが「ゲド戦記」のおかげでわかりました。
まあ多数派ではないでしょうが。1回映画観た程度の人はやはりそんなにLotRのサントラの印象は覚えてないと思われますので・・・
しかし、余計なお世話なんですが、LotRサントラが有名になったことで、ショアも仕事やりにくくなってないかなあと。
今までも多数の映画音楽を手がけて来ているショアですが、自身のサントラがこんなにメジャーになったのは初めてじゃないかと思うので・・・
残念ながら「キングコング」のサントラは聞くことができませんでしたが、「ヒストリー・オブ・ヴァイオレンス」のサントラは妙にLotRを連想させるものでしたし、韓国のゲーム音楽「SUN」のサントラも同じファンタジーということもあってかなりLotRを連想させるものでした。
「アヴィエイター」とかは全然そんなことなかったんですが。作品にもよるかもしれませんが、クローネンバーグ作品までLotRに似てると思えてしまうのでは・・・
今後LotRサントラの印象をどの程度払拭できますかねえ。って本当に余計なお世話なんですが(汗)
まあとにかく今は10月下旬発売らしいTTT完全盤サントラが楽しみです。
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