ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

女の子ものがたり(ネタバレ)

2009年09月18日 | 映画
公開直前に、大後寿々花ちゃんが出てると知って観に行くことにしました。
いや、寿々花ちゃんが出ているというだけではそうそう映画観に行かないのですが、主人公の少女時代の役で、しかも少女時代の回想がメインというので、これほぼ主演じゃん! ということで。
角川シネマ新宿に行きましたが、狭いこともあって(58席とか言ってたな)あっという間に満員でしたが、早めに行けたのでまあまあ良い席で観られました。
ちなみに今は整理券順入場の自由席ですが、9/24から指定席になるそうです。そっちの方が良かったな・・・

西原理恵子さんの作品は「いけちゃんとぼく」を読んだことがあるだけですが、あれは途中までは良かったけど、最後のオチに「えー?」と思ってしまって全く泣けなかった私・・・
そんな私が観てどうかな、というのはあったんですが・・・
「いけちゃんとぼく」を読んでいたのでだいたい予想はつきましたが、やっぱりかなりヘヴィな話でした・・・
すさんだ家庭で育った子は結局自分の親と同じような大人になってしまう・・・という悲しいループに取り込まれた子供たちが、子供らしい無邪気さを持ちつつも、自分の未来を予感して諦めているのが悲しくて・・・
はたから聞いているとギョッとするようなことを笑いの種にしている様子は、一見無邪気で楽しそうだけれど、辛い現実から目をそむけている、自分たちに嘘をついている様が悲しかったですね。
悲惨な家庭に育った苛められっ子同士の友情というと「自虐の詩」の幸江と熊本さんを思い出したりしますが、こちらの子たちはちょっと美少女すぎて不自然だったかなあ。「こけしのできそこないみたいな顔の私たち」というのも「どこが~」と思ってしまった(汗)衣装もカラフルすぎて、「きいちゃんが汚い」というのもわかりづらかったし・・・
「自虐の詩」の映画、全体の出来はどうかと思ったけれど、幸江と熊本さんの少女時代の子たちの汚れっぷりは見事だったなあ・・・
高校時代の、大人になる直前の、今の自分たちが自由でいられる最後の時だということを自覚しているきいちゃんの「いつかは皆バラバラになってしまうんやろね。このまま3人でどこか遠くにいけたらいいのに」という言葉に胸を衝かれました。
コインランドリーで身を寄せ合って眠る3人の姿が、その象徴のように哀しくも美しくて・・・
そしてそのまま、不幸な大人への道を進んでいくきいちゃんとみさちゃんが自分たちに嘘をつきつづけているのに、もう嘘をついて行くことができなくなった菜都美。自分のことのように、「きいちゃんは幸せ。みさちゃんも幸せ」と呪文を唱える菜都美に、本当に二人のことが大切なんだなあと思って、切なかったですね。
そんな菜都美に、自分たちとは違う道へ進んで欲しいと、「この町から出て行け」とののしるきいちゃん。まるで親が子の幸せを願ってつき放すようなきいちゃんの言動に、思わず泣かされてしまいました。本当に親が子を思うように、相手のことを本当に思っていなければできないことですよね・・・
ここの波瑠さんの演技が素晴らしかったなあ。菜都美が去った後に菜都美が描いた絵を見つめる表情が素晴らしかった。寿々花ちゃんよりも泣かされてしまいました。予想外。
まあ、寿々花ちゃんの役がやっぱり演技的には一番難しかったと思いますが。キスされた後の微妙な表情とか、やっぱり上手いなあと思いました。
菜都美と義理の父のエピソードも良かったですね。決していい父親とは言えない人で、菜都美の母のことはののしったりしていたけれど、菜都美に暴力を振るうようなことはせず、「お前は他とはなんか違うぞ」と言い続け、死ぬ前には持ち出した菜都美の貯金もちゃんと返してくれていて・・・
と、なかなかいい話だったのですが、ラストの「病気で死んでた」というエピソードはちょっとベタすぎないですかね・・・。子供の名前のエピソードも。みさちゃんみたいに、どこに行ったかわからない、というのではダメだったんですかね。もしかして実話に基づいてるというのなら仕方ないけど・・・事実は小説よりベタなりってところ?(汗)このあたり、ちょっとやっぱり「いけちゃんとぼく」のラストの印象と似てたかな・・・(汗)
ただ、菜都美の絵をよく観に来ていた、というエピソードはちょっと良かったですが。
きちんとお別れできなかった二人が、バスに向かって手を振るシーンにはさすがにやられましたが。深津絵里さんも良かったなあ。
二度と会えない3人だけど、あの頃のことは忘れない・・・そんなラストでしたが、「自虐の詩」で、それぞれの幸せをみつけた幸江と熊本さんが再会できたように、いつか会えたらいいのにね・・・なんて思ったりもしました。

てな訳で今年見た映画の順位。
1.インスタント沼 / 2.女の子ものがたり / 3.ハリー・ポッターと謎のプリンス / 4.トランスフォーマー・リベンジ / 5.レッドクリフpart2 / 6.マンマ・ミーア! / 7.ダウト~あるカトリック学校で~ / 8.ウルトラミラクルラブストーリー / 9.スタートレック / 10.アラトリステ / 11.三国志

あと今年見に行く予定の映画のリスト。
公開中 「ウルヴァリン/X-MEN ZERO」「キラー・ヴァージンロード」
9月19日公開 「カムイ外伝」
10月9日公開 「あなたの中の私」
12月19日公開 「のだめカンタービレ THE MOVIE Ⅰ」
今年ホント行きたい映画少ないなあ・・・昨年の半分です・・・
コメント
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