ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

サムの名台詞集その3

2007年03月29日 | 指輪物語&トールキン
さて、サムの名台詞集、RotK分です。
まずは、フロドの遺骸(だとサムは思っている)がオークたちに持ち去られたのを、やはり堪えきれなくなって追いかけた時のこの台詞です。
・・・いや、フロドが生きてるとわかった時だったかな。これ大きな違いですよね・・・(汗)確認しないで書いてすみません・・・

フロドへの愛が他のあらゆる慮りを超えるほど強まって、かれはわが身の危険をも忘れ、大声で叫びました。「今行きますだよ、フロドの旦那あー!」

サムの愛情の深さに感動するシーンですね。こういうのを無私の愛というのかなあ。

続いて、指輪を嵌めたサムが幻影を見たシーン。

(略)こんな幻影が自分をだますための単なるまやかしでないにしても、かれは心のすみに、自分がこのような荷を負うに足るほど偉大ではないことを知っていました。かれが必要とし、また相応しているのは、自前の庭師の小さな庭が一つだけで、王国規模にまでふくれあがった庭ではないのです。使うのに自分の手があればよく、命令してやらせる他人の手は必要ないのです。

サムの素朴なゆえの強さが窺えるシーンですね。ある意味、ガンダルフよりもガラドリエルよりも強いですよね。
なぜ指輪所持者としてホビットが選ばれたのか、よくわかると思います。
・・・でも、映画では「フロドは弱くてサムが偉い」になってしまっていたのが残念でしたね・・・。原作だけ読んでいてもそう思う人もいるようですが。
サムだけだったら滅びの山まで行けなかったですよねえ。素朴すぎて、世界を救うために自分が指輪を持って行くなんて考えもできなかったはず。
フロドがいたからサムはあそこまでついて行ったのだし、サムがいなかったらフロドももちろん滅びの山までなんて行けなかったし。そういうことなんだと思います。
って思わず熱くなってしまいましたが(笑)

そして、こちらも名場面。眠っているフロドの隣で、エアレンディルの光を見つめて心安らかになるサムです。

この山並みの中に一つ黒々と高く聳え立つ尖った岩山の真上に、サムは白いヘしが一つ雲の割れ目からのぞいて、しばらくの間きらきらと瞬いているのを認めました。その美しさは、この見捨てられた地から空を見上げているかれの心を打ち、望みが立ち戻ってきました。結局はかの大いなる影も束の間の些々たる一事象にすぎないのではないかという考えがまるですき通った冷たい一条の光のようにかれを貫いたからです。かの影の遠く達し得ぬところに光と高貴な美が永遠に存在しているのです。(略)今は、僅かな間ながら、彼自身の運命はもとより主人の運命すらも心を煩わすことをやめました。

初めて読んだ時にはただ素直にこのシーンの美しさと、辛いモルドールの旅の中で束の間のやすらぎを得たサムに感動したものでした。
その後トールキンが熱心なクリスチャンだと知ってからは、とてもキリスト教的なシーンだなあと・・・。
でも、異教徒(というか無宗教ですが)の私にも、素直に美しいと思えるシーンです。やっぱりサムは「愛されて」いる存在だなあと思いますね・・・

本当はRotK分1回で済まそうと思ったんですが、さっき一度書いたのが消えてしまったので(汗)今回はここまでにしておきます。続きはまた明日~(予定)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 龍山寺 | トップ | レミゼ6月分チケット確保 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

指輪物語&トールキン」カテゴリの最新記事