ぐらのにっき

主に趣味のことを好き勝手に書き綴っています。「指輪物語」とトールキンの著作に関してはネタバレの配慮を一切していません。

RENTその2

2008年12月21日 | ミュージカル・演劇
というわけで東宝RENTの話の続き、キャスト等についての感想です。
まずその1でさんざん書いた森山未来くんのマークですが(汗)役の解釈の問題で、彼自身の演技も歌も良かったとは思いました。
歌は無茶苦茶上手くはないけど、まああれだけ歌えれば十分かと。ちゃんとロックしてたし。
マークとしての解釈には疑問は残りますが、良かった場面もありました。ライフサポートで皆の話を聞いていたところ、表情が変わって、死というものの重さを感じているようだったのは良かったと思います。
でもDVD見返したら、映画のマークもちょっとそんな感じだったかな(汗)
Will I?の途中で、ロジャーでなくマークが出て行くのにちょっとびっくりしたのですが、ロジャーのことを思ってなのかな・・・と思うとちょっとじーんとしました。(深読みかも(汗))
ロジャーは2回ともRyoheiさんでした。演技や台詞回しはかなり荒削りでしたが(汗)、One Song Gloryとか、ミミやマークに詰め寄る場面など、感情の入った迫力のある歌で、良かったです。One Song Gloryはアメリカ人のロジャーでも今イチの時あるから、なかなかすごいことじゃないかなあと思います。座ったままほとんど動かないのに、歌ってるだけでひき付けられたからなあ。
正直、今まで日本のロジャーは今イチで(汗)日本人には無理かなーとか思ってロジャーには期待してなかったんですが、日本人のロジャーでは一番良かったです。3人しか見てないけど(汗)
あ、キャストの感想ではないんですが、前回書き忘れたこと。What you ownでロジャーがマイクスタンド持って現れたのはちょっとびっくりしました(笑)マークは普通に?演技しながら歌ってるのにロジャーだけライヴ状態・・・なんかちょっと笑えてしまったのですが・・・(汗)
ミミは2回ともDEMさん。かわいくて色気もあって、キャラクター的にはぴったりでした。
でも、歌、基本的に上手いんですが、もうちょっと迫力あっても良かったかなあ。特にOut Tonight。もっとロックして欲しかったなあ。
ミミに関してはTSUKASAさんがデフォルトになってしまってるので・・・TSUKASAさんのミミ、色気は今イチで(汗)SMクラブのダンサーにはあんまり見えなかったですけど(汗)来日公演観て、初めて「ああ、ミミってこういうキャラだったのか」と思いましたから・・・(爆)
演技的にも荒削りではありましたね。気持ちは入ってるんだけど、演技としての表現になってないかなーというところはありました。まあ日本ではそこまで全部は求められないだろうとは思いますが。
コリンズの米倉利紀さんは、髪伸ばしただけでチラシの時よりもずっとカッコ良くなっててびっくりしました。
まあカッコイイコリンズというのは十分ありなんですが(Mark Fordのコリンズカッコよかったなあ・・・)、彼のコリンズはカッコイイだけでなく、ちょっとナルっぽい!?感じがあって、「新しいなあこのコリンズ」と思いました(爆)
エンジェルにも優しいというかデレデレ!?な感じがあって、ゲイのカップルっぽくてよかったです。ジョアンヌとモーリーンもそうだけど、昔のJAPAN RENTはこのあたりが今イチだったんですよね。時代が変わったってことかな。
歌もよかったですねー。来日公演とか、下手したら人によってはブロードウェイのコリンズよりも上手かったかも。(来年のツアーのコリンズの人よりも上手いと思います(汗))
コリンズが今イチだとSant Feが良くなくてガッカリ、なことが多いのですが、今回はSanta Feに関しては2回とも文句なしでカッコ良かったです。
あ、Sant Feで思い出したけど、Santa Feの時のマークもなんか目立ちすぎだったなあ。まあ前々回の来日公演みたいに、完全にエンジェルとコリンズから離れてただカメラ回しているだけ、よりは一緒に絡んでる方が良いのですが、ちょっとお邪魔しすぎでは、という感じが・・・また率先して踊りまくってたしなあ。
オリジナルではバックで踊っていたアンサンブルが、ホームレスの扮装のまま憮然と立ち尽くしていたのもなんかショックだったな・・・Santa Feの暖かい感じがなくなってしまう・・・
話が逸れましたが(汗)米倉さんのコリンズ、歌上手いし、演技も思ったよりはずっと良かったんですが、歌うとき、どこか「歌手」として歌ってた感じがしました。感情を演技として歌にこめるのではなく、ポップスを歌うような感覚で歌いあげてたというか・・・
I'll cover You-repliseで、表情を見るとかなり感情こもってるのになぜか泣けなかったのはそのせいかなと思ったのですが・・・
あと、なかなか優しいコリンズでもあったんですが、包容力がもちょっとあっても良かったかなあと。コリンズって、エンジェルにだけでなく、仲間全体を見守るような包容力があるキャラクターだと思うので・・・
やっぱりコリンズはかなり演技力も必要な役柄だなあと思いました。日本ではやはり歌を取るか演技力を取るか、の選択になっちゃうから、仕方ないのかなあ。
エンジェルだけダブルキャスト両方見られました。
田中ロウマさんのエンジェルは、その1にも書きましたが、どうも衣装が女の子らしくなかったのが気になりましたが(なんか脚出してると女装してる感があまりなかった・・・)、エンジェルのキャラクターとしてはかわいくてよかったし、歌も演技も良かったです。
特に、最後のToday 4 U、エンジェルの苦悩と思いが伝わる熱演で、大満足でした。
一方の辛源さんは、ルックスのかわいらしさはもうイメージぴったり、という感じでしたが、歌も演技ももう一息だったかな。いや別に全然悪くはなかったんですけど。
モーリーンは2回ともMizrockさんでしたが、彼女のモーリーンいいですね! 小さいからだで元気一杯で。
最近のモーリーンって、イディーナ・メンゼルのイメージからちょっと離れて、キュートだけどぶっ飛んでるキャラが多いですが、こういうのなかなか良いなあと思います。
パフォーマンスの場面、何度も観ているにもかかわらず、彼女のは笑えました。というか、結構笑えるモーリーン多いですけど。(たまに苦しいこともありますが(汗))
2回目に観に行った時、平日のせいか今イチノリが悪い観客だったんですが、彼女が「コラァ!」とか言ったりして、思わず笑わせてました。
チラシの写真では優しそうな表情してましたが、別人のようにぶっ飛んだキャラになってて、それでいてキュートな感じもあって、かなり好きです、彼女のモーリーン。彼女だけは「もう一回観たいかな」と思わせましたもん。
歌も迫力あってgoodです。ミミもこれくらい迫力欲しかったなあ(汗)
ただ、演技的には荒削りな部分も多かったですが。エンジェルの葬儀の場面、普通はモーリーンの台詞のところはもっと泣けるんだけど・・・(汗)気持ちは入ってたようですから、技術的な問題かなあ。
ジョアンヌのShihoさんは、さすがジャズ畑の人で、ブラックっぽい?歌い方が出来てて素晴らしかったです。Seasons of Loveのソロ歌わせたい気持ちもわからないではないけど・・・
台詞回しがあまり上手くないなあと思ったんですが、モーリーンの真似っこするところは笑えました(笑)
この二人のTake Me or Leave Me、迫力あって良かったです。
アンサンブルでは、アレクシー・ダーリンをやったYokoさんが良かったです。アレクシーおかしかった(笑)宝塚出身だそうですが、やっぱり演技力が必要な部分もあるよなあ・・・と思いました。
そうそう、安崎さんがRENTってどうなの、と思ってましたが、そういやLa Vie Bohemで一人だけ参加できなくてかわいそうな人いたよな・・・と観ていて思い出し、意外と適材適所だったなあと(笑)ジョアンヌのパパも、確かに若い人がやってるの違和感ありましたしね。(ラップ?は今イチでしたが・・・(汗))
ただ、歌い方はいつものまんまで、全然ロックじゃなかったけど・・・まあ、歌う場面あんまりなかったからそんなに気になりませんでしたが。
バンドは上手かったですねー。来日公演より上手かった(笑)
カーテンコールだけでなく、結構アドリヴっぽい弾き方してるところがあったのも良かったです。
カーテンコール後の最後のI'll Cover Youは、観客も皆残ってるから、ライヴのノリで楽しそうに演奏していて、良かったです。ここ、ブロードウェイとかだと皆さっさと出て行ってしまって、終わる頃にはほとんど誰もいなくてバンドの人かわいそうなんですよね(笑)

というわけで、キャストの感想を分けて書いてみましたが、こうして書いてみても、よくなかった印象は決してキャストのせいではなかったなあと・・・歌のクオリティなんかは来日公演よりは高かったようにも思うし。(最初の来日公演は別ですよ! あの後ブロードウェイに昇格?した人たくさんいたもんなあ)
やっぱり演出なのかなあ・・・?
もしかすると、カンパニー全体の親密度が低かった? La Vie Bohemとか楽しそうにやってて、仲良さそうには見えたんだけど・・・それでもやっぱり何かが物足りなかったような気がしました。
どうもやはり、東宝という大きなプロダクションがやったことに原因があるような気がしてならないのですが・・・偏見かなあ。

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