角岸's blog (Kadogishi s' blog)

酒、酒&映画・・時事問題?

東野圭吾「マスカレード・ホテル」

2011-10-24 21:58:38 | ミステリー
この国民的作家、東野先生の作品久しぶりに(ひょっとして新作?)に読みました。
前作「麒麟の翼」は正直アレレレ・・という感じでした(東野ファンの皆さんゴメンナサイ)ので、
さほど期待もせず(更にゴメンナサイ)読んだところ。


いやいや、良かったです。小生イイと思います。少なくとも快作ですね。

Amazonの読者さんの書評に「重厚さが足らない」などの書き込みがあったりしますが、東野先生の作品に限って言えば、それはハッキリ言って「ないものねだり」です。

東野作品は重厚でないからこそ、イイのです。正直、東野作品は情景描写も、人物描写もさしてウマくありません。

あの、大作「白夜行」「幻夜」とかも、くどい文体を避けているため、映画のようなイメージが読者の脳内に浮かぶのだと思います。

1つ!小気味良くすすむ独自のスピーディな文体。2つ!最後の明かされる見事なトリック。3つ!ラストの数ページで、ほろっと泣かせる読後感のグッドセンス。これこそ、本を閉じてから「読書ってイイですね~水野晴郎 風)」と思わせる東野マジックの3点であろう。

更に、人気作家にもかかわらず、シリーズ物をあまり書かぬ作家なため(最近は加賀恭一郎と湯川学ありますが)、初めて作品を読む人でも敷居が高くない。
本作品は見事に上記の東野作品の3点のツボを押えてます。シリーズものでないし。

(ストーリー)
東京都内で起こる連続殺人。これから起こるであろう殺人現場は高級ホテル。
ホテルマンに扮して潜入操作する刑事と彼をサポートする女性教官のようなホテルマン。
最初は反発しながらも、事件と同時進行でお互いのプロフェッショナリズムを理解しあうようになります。
で、巧みな伏線とホテルで起こるエピソードがパズルのピースのように最後にはまるわけです。
特に、ラスト近くの意外な真相とサスペンスは見事なものです。

ちなみにですけど、重厚な文体と物語のミステリーを求める人は伊人記号学者ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を強くおススメします。



飲むヨーグルト①

2011-10-24 16:18:04 | 乳製品
朝、チラッと工場をのぞくと、やってます。やってます。
うちの乳製品のフラッグシップ「飲むヨーグルト」の仕込み作業。

ここは調号室。もちろん、牛乳その他の原材料を調合する部屋。


で、これが調合タンク。  今入れているのは「オリゴ糖」。オリゴ糖は乳酸菌ととても相性が良く、
小腸での乳酸菌の吸収率を高めます


また、オリゴ糖は善玉菌であるビフィズス菌を増やすことが知られており、
お母さんの母乳にも含まれ、赤ちゃん必須の栄養素なんですね。
ビフィズス菌増加だけなく、カルシウム吸収、脳の中枢神経の発達に関与しているといわれています。

ところが、このオリゴ糖、なかなか自然界の食品には含有されていません。
わりと、ごぼう、玉ねぎ、ニンニクに含まれるのですが、ちょっとヨーグルトと一緒に摂取するには合わないですよね。

おすすめは、バナナ。市販の無糖ヨーグルトとも良く合います。
それと、きな粉が多量のオリゴ糖を含有しているのですが、これもなんかヨーグルトと合いそうにありません。
誰か、勇気のある方、相性実験してもらえませんか。

これは、ヨーグルトの培養密閉タンク。この小窓から中の様子が観察できます。

外気から完全に遮断され、このタンクの中に乳酸菌を入れて培養をします。

小窓からちょっと中をのぞいてみると・・

牛乳を撹拌させる羽根(プロペラ)が2枚あります。

と、調合された牛乳が入ってきました。

で、この中に、いよいよ、乳酸菌を入れ、埴菌するわけです。

埴菌作業は次回へ