短編が6編入って、それも様々な「香納ぶし」が楽しめるファンにはたまらない一冊です。
小説から・・・
「空の青さが目にしみた。とてつもない青さに思えた。
すぐ手を伸ばせば届くところに、雲がぽっかりと浮いている。」
(「道連れ」より)
カッケー!!

なんでも香納先生の初期のころの幻の短編集らしいです。
1997年に刊行されたらしいのですが、文庫本としては今年の夏に初めて出版されたとのこと。
小生も初めて読みましたが・・・・イイですね。ホント香納センセはうまい!
特に気に入ったのが3つ目の「水曜日の黙禱」とこの文庫本の表題にもなっている「深夜にいる」 。
「水曜日の黙禱」は久しぶりに仕事をする、二人の中年ヒットマンの話。
かっこ良すぎるハードボイルドです。
無駄な、描写はしないが、すぐその人物像と周りの景色が見えてきそうな巧みな筆致。
殺し屋なのに人間っぽい(甘党で映画ファン)、二人の軽妙な会話。
コレ一編読むだけでも、買う価値のある本です。
「深夜にいる」はこの短編集の中で一番長いミステリーで、それだけに読み応えがあります。
NHK(小説では大日本放送)の深夜ラジオ番組の生放送中にかかってきた自殺予告の一本の電話。
しかも、本当に自殺してしまいます。その電話を放送中にとった老アナウンサーが真相を解明していくというもの。
すでに、サラリーマンとしてのアナウンサーを引退した老人の視点で描かれ、老夫婦の暮らしぶりや息子の就職の心配など、香納センセ(この時30代)も芸が達者だなあとうならされる一編です。
そのほかの、4遍も実にイイですよ。
小説から・・・
「空の青さが目にしみた。とてつもない青さに思えた。
すぐ手を伸ばせば届くところに、雲がぽっかりと浮いている。」
(「道連れ」より)
カッケー!!

なんでも香納先生の初期のころの幻の短編集らしいです。
1997年に刊行されたらしいのですが、文庫本としては今年の夏に初めて出版されたとのこと。
小生も初めて読みましたが・・・・イイですね。ホント香納センセはうまい!
特に気に入ったのが3つ目の「水曜日の黙禱」とこの文庫本の表題にもなっている「深夜にいる」 。
「水曜日の黙禱」は久しぶりに仕事をする、二人の中年ヒットマンの話。
かっこ良すぎるハードボイルドです。
無駄な、描写はしないが、すぐその人物像と周りの景色が見えてきそうな巧みな筆致。
殺し屋なのに人間っぽい(甘党で映画ファン)、二人の軽妙な会話。
コレ一編読むだけでも、買う価値のある本です。
「深夜にいる」はこの短編集の中で一番長いミステリーで、それだけに読み応えがあります。
NHK(小説では大日本放送)の深夜ラジオ番組の生放送中にかかってきた自殺予告の一本の電話。
しかも、本当に自殺してしまいます。その電話を放送中にとった老アナウンサーが真相を解明していくというもの。
すでに、サラリーマンとしてのアナウンサーを引退した老人の視点で描かれ、老夫婦の暮らしぶりや息子の就職の心配など、香納センセ(この時30代)も芸が達者だなあとうならされる一編です。
そのほかの、4遍も実にイイですよ。