こんばんは、白黒茶々です。
10月末に白黒茶々家に保護され、さらに新たな家族として迎え入れられた黒仔猫の蒼ちゃ。
今回は彼のその後について綴らせていただきます。
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蒼ちゃは保護された直後は小さく、モコモコの毛皮の中の肉体はあばら骨が当たるぐらいガリガリに痩せていました。
それだけではなく、毛の中からノミが出てきたり、ケガしている肛門にはウジ虫がいたりと、大変な状態でした。
それらをなんとかするためにも、病院に連れていかなければ
ということになったのですけど、その頃ウチには適度な猫キャリーはありませんでした。
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当の蒼ちゃはたつぴのフードの中でくつろいでいたので、そのまま連れていってしまいましょう
病院に着いてから、獣医さんが「猫って、どこですか?」と言うもんですから「ほら、ここに」と見せたら、彼(彼女)までメロメロに。
すっかり味をしめた蒼ちゃは、それからしばらく有袋類(子供のほう)になっていました。
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蒼ちゃは保護されてから、特にたつぴになついていて、ずっと彼のお膝にいたり、あとを付いて回ったりと。そんな彼のことを、たつぴもとても可愛がっていました。彼らが寄り添って寝ている姿には、こちらも癒されます。
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また、蒼ちゃはウチの子になってからは食欲旺盛で、お腹も体も健康な仔猫らしいポンポコリンな体形になっていきました。
彼は目鼻立ちも整っているので………
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大きくなったら、こんな感じになるのかも知れませんね
ちなみにこちらの黒長毛猫は、「動物のお医者さん」の菱沼の家に出入りしている、半ノラ猫のニャオンです。とにかく、彼は将来きっとハンサムになるに違いありません。
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蒼ちゃはウチで過ごしていくうちに、人間だけではなく先住猫との関係も築いていきました。銀ちゃと京ちゃは、当初は彼のことを激しく拒絶&威嚇していたのですけど、やがて京ちゃのほうから近付いていくようになり、しまいには一緒に遊んだり寄り添って寝たりするほど仲良しになりました。心を開いた京ちゃは、弟ができてとても嬉しそうに見えました。
よしよし。
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一方の銀ちゃは、蒼ちゃのことを頑なに拒否していました。それでも、少しずつではあるのですけど、お互いの距離は縮まっていくようにも見えました。そして、一瞬の間ではあったのですけど、ストーブの前で夢の三色猫団子の姿を見せてくれました。これは、私たちがムリヤリ押し込んだのではなく、自然とこうなったので、とても貴重な一枚なのですよ。
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すっかり白黒茶々家の一員となった蒼ちゃ。そんな彼をお披露目&自慢したくて、私は実家に連れていったりもしました。
そちらでは、こちらも今夏に新入りした縞三毛猫のナナとも、ご対面しました。ファーストコンタクトではお互いに驚いた様子でしたけど、しだいにいい感じで近付いていくようになりました。これは、ウチの姉猫たちのときよりは早く打ち解けるかも知れませんね。
………と、ここまでは順調だったのですけど、ウチに来てから3週間ほど経ったあたりから、蒼ちゃはご飯の食べが少し悪くなりました。また、その頃出したばかりのストーブの前で寝ていることが多くなったことから「寒くなってあまり動いていないから、お腹も空いてないのかな?」私たちはそのぐらいにしか思っていませんでした。それから数日間その状態が続いたのですけど、そこそこ食べたり遊んだりもしていたので、まだ大丈夫かと。
ところが、そのうち蒼ちゃの息が荒くなってきたのです。しかしその日は祝日の振り替え休日で、動物病院はことごとく休みでした。「明日になったらやっているところもあるから……… いや、こんな調子だったら、とても明日まではもちそうにない」私は救急外来をやっている動物病院を探しだし、箔母さんと一緒に蒼ちゃをそちらに連れていきました。
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浜名湖をまたいだ浜松市内にあるこちらのH動物病院は、新しくて最新の医療機器が整っていて、さらに多数のスタッフが控えていました。そこで、蒼ちゃはレントゲンなどの検査を受け、間もなくして診断結果が出ました。
蒼ちゃは重度の肺炎だったのです。「レントゲンを撮ったら肺が真っ白で、息苦しいのはこれが原因です」さらに獣医さんは「そうしたら、二つの選択肢があるのですけど……… このまま家に連れて帰るか、できる限りの治療を施せば、ひょっとしたら治るかも」とも言っていました。「連れて帰るってことは、治療はあきらめて家で看取るってことですよね?」「はい、そうです」「少しでも治る可能性があるのなら………」私たちは迷いませんでした。蒼ちゃを獣医さんに任せることにしたのでした。今後の治療法は、蒼ちゃを酸素室に入れ、点滴で抗生物質を送るということになりました。「とりあえず、3日間預からせてください。その頃に状況が好転していれば、退院の目処が立つので」さらに血液検査の結果を見たら、白血球の数が増えていて、すでに彼が病気と闘っている状態にあるということがわかりました。獣医さんも「これで、治る可能性が少し増えた」とも言っていましたし。私たちは3日後を楽しみにして、病院をあとにしました。
………とはいっても、もし約束の期間より前に病院から連絡が来たら、どおしよ〜。それは、蒼ちゃにもしものことが起こったことを意味するので、私と箔母さん、それにたつぴも気が気ではありませんでした。そして、蒼ちゃが入院してから3日が経ちました。彼の様子を病院に聞いたら、肺の様子は好転していなくて、まだ酸素室にいるとのこと。また、彼に注入した抗生物質は、遅れて効果が出てくるとも言っていたので、私たちは獣医さんを信じてもう少し待つことにしました。
そんな感じで迎えた、入院から6日目の日曜日。私とたつぴは箔、波とともに岡崎城で地元のサモさんたちと紅葉狩りを楽しみ、家に帰ってから今度は箔母さんを伴って、H動物病院に蒼ちゃのお見舞いに行きました。果たして、彼はどのような状況なのでしょうか?
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私たちが思っていたよりは彼は元気で、久しぶりに家族と逢えて嬉しかったのでしょうか?ノドを鳴らしながら鳴いたり、みんなに体をスリスリしてきました。
獣医さんによると、まだ肺は真っ白な状態なのですけど、食欲や元気が戻ってきたので、その前日ぐらいから酸素室から一般病棟に移ったそうです。ただし、心臓の弁に肺から流れてきたと思われる菌の塊が付着して、心音に雑音があるということを聞かされました。それでも、これも治療を続けていくうちに肺と一緒に治る場合もあるとのこと。
さらに2日ほど様子を見て、特に問題がなければ晴れて退院
あとは投薬&定期的な通院をしつつ、自宅療養に切り替えるという嬉しい報告もありました。
蒼ちゃにとっても、病院よりは住み慣れたウチのほうが居心地がいいだろうから、そちらのほうが病気の治りも早いでしょう。
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そうと決まったら、家のほうでは彼を迎え入れる準備をしておかなければ
その頃には冷え込みのほうも本格的になってきたので、夜彼が寝るときに寒くないように仔犬&仔猫用の電熱マットを買っておきました。
私たちだけではなく京姉さんも、彼の帰りを首を長くして待っていますよ。波ちゃは……… どうかお手やわらかに。
そして、いよいよ彼が退院してくる日がやって来ました。
その日私は仕事があったので、蒼ちゃとの対面は帰宅してからとなりました。少しでも早く彼の元気な姿を見たくて、家路を急いだのですけど……… なぜか彼はぐったりとしていて、苦しそうに寝ていました。環境が変わったので多少の体調不良はやむを得ないのですけど、せめて薬入りのご飯をがっつり食べてくれ。しかし、彼は少し食べただけで、それ以降はいくら進めても受け付けようとしませんでした。
そうしたら、この日のために用意した電熱マットの上でお休みなさい。しかし、彼はそこでは落ち着かなかったのか、すぐに出てしまいました。また、容態はよくないのに、ときどき起き上がってふらつきながらも歩いたりしようとしていました。そのような調子なので、私たちは彼から目を離すことができませんでした。しかし、私たちが寝る時間になったあとも、彼のいる部屋のストーブをつけっぱなしにしておくワケにはいきませんし。どうしたらいいのでしょうか?
「何にしても、蒼ちゃのことが心配で寝られないだろうから」箔母さんはそう言って、ストーブのある部屋で一晩中彼に付き添うことになりました。
その翌日の早朝「白黒茶々さん、蒼ちゃの様子がおかしい」彼女が私を起こしにきました。私はたつぴも起こし、蒼ちゃのいる部屋にいきました。そこで私たちが見た彼の姿は………
すでに瞳孔が開いていて、わずかに前足が動くのが見えたのですけど。12月3日午前5時12分、蒼ちゃは箔母さんの手の中で静かに息を引き取りました。2ヶ月半のあまりにも短い一生でした。彼は目を開いたまま、大好きなたつぴの顔を見ながら旅立っていったのです。あのときの前足の動きは、みんなにバイバイしたように思えて仕方がありません。
蒼ちゃが亡くなるそのときまで、私は彼は必ず病気を克服して元気になると信じていました。しかし今思うと、入院してから約束の3日が過ぎても、さらに酸素室での療養期間を延ばしても、肺は真っ白なままだったので、もう治る見込みはなかったのかも知れません。それなのに、彼は小さな体で頑張り、私たちに少しでも元気な姿を見せようとして………
蒼ちゃ、救ってあげることができなくて、本当にごめん。少しでもおかしいと思ったときに、病院に連れていっていればよかったのに。保護した直後に、レントゲンのある病院でしっかりとした検査を受けさせていたらよかったのに。もっと早く見つけて保護していればよかったのに……… 後悔ばかりが積もります。
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亡くなった翌日に、私と箔母さんは蒼ちゃを野辺送りしました。その日は朝から雨が降っていたので、彼は雨の日にウチにやって来て、雨の日に還っていったことになります。これから雨の日には、特に彼のことを思い出すようになりそうです。ウチに来てからわずか1ヶ月ちょっとしか一緒にいられなかったのですけど、彼は私たちの心の中に深く残っています。蒼ちゃのほうは、ウチの子になって少しは幸せだったでしょうか?そちらの世界では、飢えたり凍えたりすることもなく、まるまると太ってくださいね。
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蒼ちゃのことをずっと忘れないでいてくれる方は、こちらに投票してやってください。
10月末に白黒茶々家に保護され、さらに新たな家族として迎え入れられた黒仔猫の蒼ちゃ。
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蒼ちゃは保護された直後は小さく、モコモコの毛皮の中の肉体はあばら骨が当たるぐらいガリガリに痩せていました。
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当の蒼ちゃはたつぴのフードの中でくつろいでいたので、そのまま連れていってしまいましょう
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蒼ちゃは保護されてから、特にたつぴになついていて、ずっと彼のお膝にいたり、あとを付いて回ったりと。そんな彼のことを、たつぴもとても可愛がっていました。彼らが寄り添って寝ている姿には、こちらも癒されます。
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また、蒼ちゃはウチの子になってからは食欲旺盛で、お腹も体も健康な仔猫らしいポンポコリンな体形になっていきました。
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大きくなったら、こんな感じになるのかも知れませんね
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蒼ちゃはウチで過ごしていくうちに、人間だけではなく先住猫との関係も築いていきました。銀ちゃと京ちゃは、当初は彼のことを激しく拒絶&威嚇していたのですけど、やがて京ちゃのほうから近付いていくようになり、しまいには一緒に遊んだり寄り添って寝たりするほど仲良しになりました。心を開いた京ちゃは、弟ができてとても嬉しそうに見えました。
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一方の銀ちゃは、蒼ちゃのことを頑なに拒否していました。それでも、少しずつではあるのですけど、お互いの距離は縮まっていくようにも見えました。そして、一瞬の間ではあったのですけど、ストーブの前で夢の三色猫団子の姿を見せてくれました。これは、私たちがムリヤリ押し込んだのではなく、自然とこうなったので、とても貴重な一枚なのですよ。
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すっかり白黒茶々家の一員となった蒼ちゃ。そんな彼をお披露目&自慢したくて、私は実家に連れていったりもしました。
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………と、ここまでは順調だったのですけど、ウチに来てから3週間ほど経ったあたりから、蒼ちゃはご飯の食べが少し悪くなりました。また、その頃出したばかりのストーブの前で寝ていることが多くなったことから「寒くなってあまり動いていないから、お腹も空いてないのかな?」私たちはそのぐらいにしか思っていませんでした。それから数日間その状態が続いたのですけど、そこそこ食べたり遊んだりもしていたので、まだ大丈夫かと。
ところが、そのうち蒼ちゃの息が荒くなってきたのです。しかしその日は祝日の振り替え休日で、動物病院はことごとく休みでした。「明日になったらやっているところもあるから……… いや、こんな調子だったら、とても明日まではもちそうにない」私は救急外来をやっている動物病院を探しだし、箔母さんと一緒に蒼ちゃをそちらに連れていきました。
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浜名湖をまたいだ浜松市内にあるこちらのH動物病院は、新しくて最新の医療機器が整っていて、さらに多数のスタッフが控えていました。そこで、蒼ちゃはレントゲンなどの検査を受け、間もなくして診断結果が出ました。
蒼ちゃは重度の肺炎だったのです。「レントゲンを撮ったら肺が真っ白で、息苦しいのはこれが原因です」さらに獣医さんは「そうしたら、二つの選択肢があるのですけど……… このまま家に連れて帰るか、できる限りの治療を施せば、ひょっとしたら治るかも」とも言っていました。「連れて帰るってことは、治療はあきらめて家で看取るってことですよね?」「はい、そうです」「少しでも治る可能性があるのなら………」私たちは迷いませんでした。蒼ちゃを獣医さんに任せることにしたのでした。今後の治療法は、蒼ちゃを酸素室に入れ、点滴で抗生物質を送るということになりました。「とりあえず、3日間預からせてください。その頃に状況が好転していれば、退院の目処が立つので」さらに血液検査の結果を見たら、白血球の数が増えていて、すでに彼が病気と闘っている状態にあるということがわかりました。獣医さんも「これで、治る可能性が少し増えた」とも言っていましたし。私たちは3日後を楽しみにして、病院をあとにしました。
………とはいっても、もし約束の期間より前に病院から連絡が来たら、どおしよ〜。それは、蒼ちゃにもしものことが起こったことを意味するので、私と箔母さん、それにたつぴも気が気ではありませんでした。そして、蒼ちゃが入院してから3日が経ちました。彼の様子を病院に聞いたら、肺の様子は好転していなくて、まだ酸素室にいるとのこと。また、彼に注入した抗生物質は、遅れて効果が出てくるとも言っていたので、私たちは獣医さんを信じてもう少し待つことにしました。
そんな感じで迎えた、入院から6日目の日曜日。私とたつぴは箔、波とともに岡崎城で地元のサモさんたちと紅葉狩りを楽しみ、家に帰ってから今度は箔母さんを伴って、H動物病院に蒼ちゃのお見舞いに行きました。果たして、彼はどのような状況なのでしょうか?
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その日私は仕事があったので、蒼ちゃとの対面は帰宅してからとなりました。少しでも早く彼の元気な姿を見たくて、家路を急いだのですけど……… なぜか彼はぐったりとしていて、苦しそうに寝ていました。環境が変わったので多少の体調不良はやむを得ないのですけど、せめて薬入りのご飯をがっつり食べてくれ。しかし、彼は少し食べただけで、それ以降はいくら進めても受け付けようとしませんでした。
そうしたら、この日のために用意した電熱マットの上でお休みなさい。しかし、彼はそこでは落ち着かなかったのか、すぐに出てしまいました。また、容態はよくないのに、ときどき起き上がってふらつきながらも歩いたりしようとしていました。そのような調子なので、私たちは彼から目を離すことができませんでした。しかし、私たちが寝る時間になったあとも、彼のいる部屋のストーブをつけっぱなしにしておくワケにはいきませんし。どうしたらいいのでしょうか?
「何にしても、蒼ちゃのことが心配で寝られないだろうから」箔母さんはそう言って、ストーブのある部屋で一晩中彼に付き添うことになりました。
その翌日の早朝「白黒茶々さん、蒼ちゃの様子がおかしい」彼女が私を起こしにきました。私はたつぴも起こし、蒼ちゃのいる部屋にいきました。そこで私たちが見た彼の姿は………
すでに瞳孔が開いていて、わずかに前足が動くのが見えたのですけど。12月3日午前5時12分、蒼ちゃは箔母さんの手の中で静かに息を引き取りました。2ヶ月半のあまりにも短い一生でした。彼は目を開いたまま、大好きなたつぴの顔を見ながら旅立っていったのです。あのときの前足の動きは、みんなにバイバイしたように思えて仕方がありません。
蒼ちゃが亡くなるそのときまで、私は彼は必ず病気を克服して元気になると信じていました。しかし今思うと、入院してから約束の3日が過ぎても、さらに酸素室での療養期間を延ばしても、肺は真っ白なままだったので、もう治る見込みはなかったのかも知れません。それなのに、彼は小さな体で頑張り、私たちに少しでも元気な姿を見せようとして………
蒼ちゃ、救ってあげることができなくて、本当にごめん。少しでもおかしいと思ったときに、病院に連れていっていればよかったのに。保護した直後に、レントゲンのある病院でしっかりとした検査を受けさせていたらよかったのに。もっと早く見つけて保護していればよかったのに……… 後悔ばかりが積もります。
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亡くなった翌日に、私と箔母さんは蒼ちゃを野辺送りしました。その日は朝から雨が降っていたので、彼は雨の日にウチにやって来て、雨の日に還っていったことになります。これから雨の日には、特に彼のことを思い出すようになりそうです。ウチに来てからわずか1ヶ月ちょっとしか一緒にいられなかったのですけど、彼は私たちの心の中に深く残っています。蒼ちゃのほうは、ウチの子になって少しは幸せだったでしょうか?そちらの世界では、飢えたり凍えたりすることもなく、まるまると太ってくださいね。
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