2011年10月30日(日)
小雨降る熊本駅から各駅停車で宇土駅に向かいます。いつの間にか超近代的な橋上駅に改築された宇土駅に驚いたりしましたが、駅前は昔と変わらない様です。本当に何もない西口より、無料シャトルバスで熊本総合車両所に向かいます。本日当地で『新幹線フェスタ2011 in 熊本』が開催されます。10時のイベント開場とともに中に入りますが、それと同時に雨が本降りになってきました。傘を差しても間に合わない程の雨の中、思い足取りで広い敷地をトボトボと歩いていきます。気分はこの上なくブルーとなり、ここに来た事を後悔します。が、検修施設の間にあるトラバーサー群を見て、気分は一変!「来てよかった・・・」とさっきまでの不機嫌は嘘の様に治まります。3つのトラバーサーが配置されており、電気の採り方が、地面にはわした?ケーブルを使うモノ、電車の様に架線(鋼体)から採るモノ等それぞれ違いがあります。最近の鉄道工 場ではトラバーサーを設けない施設もあるので、トラバーサー好きにはたまらない工場見学となりました。
施設の北側から検修庫に入ると、庫の中で停車しているN700-3000と800系の車内を交互に歩いて施設の中央に戻れる様になっていました。各車両の椅子の座り心地を試していると、時間があっという間に 過ぎていきます。N700-3000は、グリーン車については言わずもがなでありますが、4列指定席と5列自由席の差は料金以上のものがあります。同じN700系でも東海道・山陽16両編成と九州乗り入れ8両編成とは快適度が違い ます。九州新幹線全通様に増備された800系U007編成客室妻壁は金箔!なんか、無駄に豪華な感じなのですが、これがデザイナーの非日常という狙いなのでしょうか?
工場見学の華は、車体の持ち上げでしょうか?ここではガントリークレーンによる吊り下げではなく、ジャッキアップにより、車体を持ち上げています。観客的には巨大クレーンによる車体移動の方が迫力があり、満足度は高いのでしょうが、こちらは、アクションは小振りですが効率的には見えます。
屋外では、さまざまな保守車両が展示されていますが、雨の中ギャラリーも少なめで寂しい状態になっています。
新幹線の施設は、どうしても巨大になってしまうので歩く距離も長くなりますが、その代り見どころ一杯で、どうしても長居をしてしまいます。次のスケジュールも気になってきたところで切り上げます。
宇土の駅前の少し南に和菓子屋さんを発見。賞味期限、本日限りに惹かれて一包み購入(300円)。宇土駅のホームのベンチに腰掛け、柔らかい餡ころ餅<小袖餅>をいただきます。冷たい雨で冷えた身体に、和の甘さが力をくれます。
ここから、いったん新水俣まで電車で南下し、ここで新幹線に乗り換え進路を北に<博多>に向かいます。3月に開業した区間を乗車するためです。JR完乗まで99%のところまで来ていましたが、東北・九州新幹線の開業により完乗が遠のいてしまいました。この機会に乗っておこうと思います。やってきた博多ゆき<さくら>のガラガラの自由席に陣取り、未乗区間の旅を楽しみます。熊本を過ぎ、熊本城を右手にちらっとのぞみ、トンネルを2つほど過ぎたところで、意識が遠のき、気が付けば、博多総合車両所の横を走っていました。一番楽しみにしていた新線区間の車窓を見ることなく、ほとんどは夢の中で過ごしていました。N700-3000の快適さを実感した瞬間でした。九州新幹線、恐るべし・・・。
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