2011年7月24日(日)
岡崎駅前でA木氏と別れてひとり愛知環状鉄道線に揺られます。新上挙母駅(しんうわごろも)で下車。市街地の中にあるのに鉄道駅は人気が無く気分が少々滅入ります。駅前から目の前の幹線道路に出て、徒歩で北に向かいます。自動車王国豊田市内の道路は広く、整然としているモノと勝手に思い込んでいましたが、国道155号線の私が歩いた区間は歩道の整備も不十分で、自動車の通行量に比してあまりにお粗末な印象を受けました。そんな歩きにくい(はっきり言います。危険!)道路を15分程歩いて、東側に折れると豊田市美術館にたどり着きます。さっきまでの貧相な国道と贅を尽くした近代建築の美術館との落差に違和感を覚えます。
お目当ては、開催中のフェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展!(少し前まで東京でもやってました)
シュテーデル美術館(ドイツ、フランクフルト市)の所蔵作品より、フェルメールの《地理学者》を含む名品95点を展観するものです。
現在、京都ででもフェルメールの作品三点が展示中です。今、日本が鎖国を宣言すれば世界の宝であり且つ、約30点しかないフェルメールの作品が4点も日本のもの に・・・・。フェルメール大国だ!などという馬鹿な事を思い浮かべたりします。展覧会は、同時期のオランダ絵画中心に展示されており、最後の最後にフェルメールの《地理学者》がでーンと展示されています。この作品は現存するフェルメールの作品の中でも数少ない男性肖像画(当作品と天文学者の2つ)ということで期待していました。さすがと思います!絵画展の他の作品もレベルは高く、楽しめたのですが、この絵の存在感は特別です。とは言え、私の正直な気持ちは女性肖像画の方が心惹かれるな・・・・。という正直な気持ちもあります。
本日の訪問で私が見たフェルメールの絵は10作品になりました。無理だとは分っていますが、<いつか全点鑑賞が出来たら・・・>と思います。
新豊田駅へは裏口から出るのが最短距離です。出口の正面には愛知環状鉄道の立派な複線軌道が通っています。何気にカメラを豊田市方向に向けると岡崎行き電車がやってきました。美術館から新豊田駅までの道のりは新上挙母駅からとは違い、整備された快適な道のりでした。
とは言え、酷暑の中歩いて来ましたので喉が渇きました。お腹もすきました。私の頭の中は<ビール!ビール!>と鳴り響いています。昼間っかビールをを飲む贅沢を今すぐしたい・・・・。そして香辛料の効いた料理をあてにビールを飲みたい。そう思った私は、吸い寄せられるようにインド料理店の中に入って行きました。そこで、一杯ひっかけて、帰路につきます。本当はまだまだグビグビいきたいところですが、ここで酔いつぶれていては、家には帰れません。新豊田駅から名鉄豊田新線経由で名古屋市内を目指します。乗車したのは名古屋市交通局3000形電車。昭和生まれの武骨な銀色電車ですが、味のある車両です。
電車は緑の丘陵地帯をほぼ一直線に貫いて敷かれた線路を高速で走り抜けていきます。景色が単調なのか、先ほどのビールの酔いがきいてきたのか、少しうとうとし始めます。赤池を過ぎると地下鉄線へ乗り入れます。私の記憶は電車が地下に入ると同時にぷっつりと途絶えてしまいました。
ふと目を覚ました瞬間目に飛び込んできた駅名が<浅間町>・・・・。それってどこ?路線図を見るともう名鉄犬山線が真近であることが分かりました。自分が降りたかったのは<鶴舞>でした。
もう5駅も先に進んでしまいました。電車は、超過すること6駅目の<浄心>に到着しようとしていました。また予定が狂ってしまいました・・・・。<このままでは、今日中に自宅に帰り着けないぞ>というアラームが心の中で鳴り響いていました。
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