嘘の吐き方(うそのつきかた)

人はみんな嘘をついていると思います。僕もそうです。このページが嘘を吐き突き続ける人達のヒントになれば幸いです。

出来る事

2004年04月05日 17時45分23秒 | 駄文(詩とは呼べない)
僕の姉は絵を描いている。
僕は字を書いている。
二人で漫画を書くといいかもしれない(笑)
だけどそれはただの冗談。

本気で漫画を書くなら一人で書きたい。
そもそも僕は漫画を書きたくてたまらないわけじゃない。
ただ、伝えたい事があるのに伝わらないいらだち、
伝わったかどうかがわからない鈍感さ、
そういったつまらないものから解放されたいだけかもしれない。

地に足が着いたら表現者として終わりだと言った人が居る。
そんなこと、自分から願ったって出来るとも思えない。
僕がそんな簡単に大人になってしまうとは、到底思えない。
頭で考える人は苦手だと言った人も居た。
考えるのを止められるもんなら、僕はとっくにやめている。
僕は、未だにこの世界を認めていない。
現実を見て真っ直ぐに歩いていない。
もしも夢や希望や理想や観念や妄想の何もかもを消し去って、
厳しい現実と真っ直ぐに向き合えるならば、僕はこんなにも悩んだりはしない。
しっかりと現実を受け入れる事が出来るなら、僕はもっともっと今だけを見つめて刹那的に生きられる。
僕の意識は常に理想と現実の中間を彷徨う。
そのギャップこそが人としての苦悩であり、
表現を生み出すエネルギーへと転換されるのだと思っている。

描く事しか出来ないと気付いた絵描きは何を描くのだろう?
救われないと確信した罪人は神に何を嘆くだろう?
僕に出来る事は書く事。
何もない世界の何かを書く事。
どうにもならないほどに絶望の世界なら、僕は希望を書きたい。
明るく輝く世界なら、僕は闇を書きたい。
ゆくりゆくりと忍び寄る死の影と共に、死神は僕をせせら笑うだろう。
僕は死神を書く事で彼らと対話する。
あるのでもなく、ないのでもない、あやかしの者たちと僕は戯れたり話したりして遊んでみよう。
退屈は僕を殺そうとするけれど、死ぬ日を決めた僕が死ぬはずはない。
戦っていないのだから、負けるはずもない。

僕の魂は世界を感じるだけ。
今の僕に出来る事は、まだ書く事だけ。

伝搬と行為

2004年04月05日 04時14分53秒 | 駄文(詩とは呼べない)
人を本気で救いたいなら、言葉じゃ伝わらない。
実際に手を取って引っ張らなければ、人は動かせない。
だから僕が誰かの事をもしも救いたいと思うなら、それは一人しか救えない。

でも本などがそうであるように 言葉は時を超え、誰かのもとに届くから、
きっと誰かに何かが届くから───だから僕は、書くのをやめない。
救えないとしても書くのは止めない。
届かないとしても、僕は何かを伝え続ける。

決意なんてカッコイイものはよくわからないから、これはきっと「祈り」。

臆病という病

2004年04月05日 04時08分54秒 | 駄文(詩とは呼べない)
生きるのが嫌だ。
死ぬのも嫌だ。

起きるのが嫌だ、ずっと眠っていたい。
外に出たくない、誰にも会いたくない。
何もしたくない、どこへも行きたくない。
したくない事ばかりだ。
やりたい事なんて一つも無い。

もう一度母のお腹の中で外の世界に触れないで生まれないままの時を過ごしたい。
胎児だった頃の、あの曖昧でうすぼんやりとした宙を漂うような永遠が欲しい。
病気で死にそうになっている時の、あの朦朧とした意識の海を泳ぎたい。
俺は死にたいんじゃないんだ、ただ何もしたくないだけだ。

生きる覚悟も死ぬ勇気も無い。
あるのは永遠への憧れだ。
誰にも自分を知られたくない。
何も知りたくない。
幸せなんか要らない。
不幸はもっと要らない。

「もう誰にも触れないから、だから誰も僕に触れないで!」
そう叫びたいほどに俺は臆病者だ。
この病に感染してるのはきっと僕だけじゃないだろう。
だけどそれが何の救いになるのか。
「苦しいのはあなただけじゃないのよ。」と、肩を叩かれたって居心地が悪いだけだ。
「つらいのはみんな一緒なんだよ。」と、励まされても気味が悪いだけだ。
寂しいだけじゃない、孤独感に押し潰されそうなんじゃない、ただこの世界が憎いんだ。
こんな腐敗した世界、無くなってしまえばいい。
こんな醜い心、無くなってしまえばいい。
こんな俺は無くなってしまえばいい!

そう願ったところで消えるはずもない。
世界を認める事は自分を認める事だ。
わからないと言い切る事はわかろうとしない事だ。

それが一体なんだというのだろう。
何を考えたって何も変わらない。
何をしたって何も変わらない。
この世界は、まだ無くならない。
僕がどれだけ努力したってこの世界の法則は変わらない。

変化の闇。

変化を恐れる俺こそが───「臆病者」